ロースターカット完了



ちょっと前に、「最終ロースターカット期限は9月4日」と書きましたが、
どうも、昨日、9月3日だったようです。


手元にあるNFLの公式書籍(「2005 NFL RECORD & FACT BOOK」)には、
「9月4日」と書いてあるのですが、
NFLの公式ホームページ(NFL.com)には、「9月3日」とありまして、
どうやら、ホームページの方が正しい情報だったようです。


と、いうわけで、ロースターが53人になりました。
そして、例によって、大量の解雇者が出ました。


まずは、キッカー関連。


ミネソタ・ヴァイキングスKアーロン・エリングは、
結局、怪我の回復が間に合わず、プレシーズン第4週も欠場。


結果、ヴァイキングスは正キッカーポール・エディンガーとし、
エリングは解雇されました。


NFLにおいて、「怪我をしないこと」がどれだけ大事なことか、
今回のエリングのケースから、よく分かりました、ホント。


さて、シカゴ・ベアーズを解雇され、ダラス・カウボーイズに加入していた、
キッカーニック・ノヴァクは、プレシーズン1試合出場のみで解雇。
これは、試合結果から「ホセ・コルテス有利」と見ていたので、予想通り。


カウボーイズとしては、「コルテス、頑張ってくれよー」と祈る気持ちでしょうか。
・・・それとも・・・。


前述のエリングは、「怪我をしている」といってもひどいものではなく、
シーズン開幕には間に合う程度のもの。
第1週のコルテスの出来次第では、獲得に走るか・・・?


そして、タンパベイ・バッカニアーズの正キッカー争いも決着。


結局、マット・ブライアントでいくことにした模様。
プレシーズン第4週の出来と、あとは実績からの判断でしょうかねぇ?
トッド・フランスは、実績が無いので)


そうなれば、当然、フランスは解雇。
今年も、「トッド・フランスの、NFLでプレーするという夢が終わりました」。


あと、この日記で取り上げてきた選手で、目に付いた名前は、
フィラデルフィア・イーグルスで、カンザスシティ・チーフスに加入していた、
ワイドレシーバーフレディ・ミッチェルが解雇されてました。
5月・6月頃には、何回も、その「動向」を話題に出てきてましたが、
結局は、解雇されてしまいましたか・・・。


どうも、膝の怪我の手術を行うらしいですね。
ミッチェルさん、また来年。


「解雇」情報ではないのですが、「ロースターカット第1弾」で、
ニューイングランド・ペイトリオッツを解雇されていたRBチャド・モートンは、
ニューヨーク・ジャイアンツに拾われました。


思い返してみると、まだワシントン・レッドスキンズを解雇されたばかりの頃に、
ジャイアンツがパントリターナーとして獲得することに興味を持っている」
という情報がありましたねぇ。
ジャイアンツとしては、放出されてきてラッキー、というところだったかも?


あと、チーフスのLBスコット・フジタが、カウボーイズにトレードされました。
おっと、「日本つながり」の話題ですね。
(「お母さんが日本人」(モートン)と「養父母が日系人」(フジタ))


「ロースターカット」というと、「減らす」方向にばかり考えがいきますが、
他のチームを解雇された良い選手を獲得したり、
手薄になったポジションを補強したり、といったことも同時に行われているので、
いろいろと複雑なことになってるところもあります。


それにしても、印象としては、
カウボーイズは、開幕の準備が間に合ってないなぁ」という感じ。


ここでは取り上げてませんでしたが、「ロースターカット第1弾」で、
アトランタ・ファルコンズを解雇されていたWRピアレス・プライスも、
カウボーイズがこのタイミングで獲得していたり。


キッカーも、ああいう状況だし、全体的に、なんかドタバタしてるなぁ。
大丈夫か?

キッカーランキング(プレシーズン終了版)



さて、プレシーズンの試合が全て終了しましたので、
また、「キッカーレーティング」によるランキングベスト10を載せてみます。


今回は、「フィールドゴール挑戦回数5回以上」の選手のみを対象としました。
(例によって、挑戦回数も併記しておきます)


 1位 50.5(9回) ジェイ・フィーリージャイアンツ)
 2位 42.3(8回) アダム・ヴィナティエリペイトリオッツ
 3位 40.0(5回) ジェフ・ウィルキンズラムズ
 4位 35.7(5回) ジョン・ホールレッドスキンズ
 5位 35.2(9回) ポール・エディンガーヴァイキングス
 6位 33.3(5回) マット・ブライアントバッカニアーズ
 7位 31.9(5回) ジェイソン・ハンソン(ライオンズ)
 8位 31.0(5回) カーター・ウォーリーベンガルズ
 9位 30.3(7回) ジョン・カーニー(セインツ)
 10位 28.4(11回) トッド・ピーターソンファルコンズ


前回、1位・2位だった、ヒューストン・テキサンズクリス・ブラウンと、
タンパベイ・バッカニアーズトッド・フランスは、
今週フィールドゴール挑戦がなく、「規定回数」を下回ったので除外。


あと、ニューヨーク・ジェッツマイク・ニュージェントも、
挑戦回数4回なので除外してありますが、
「50.0」という高い値になっていることを付記しておきます。


アトランタ・ファルコンズからニューヨーク・ジャイアンツにチームを移し、
「今年、真価を問われる」フィーリーが、
最終的にプレシーズンでのトップとなりました。
長い距離でも安定して成功させてきているので、
今年は、大活躍が見られるかもしれませんね。


ヴィナティエリウィルキンズは、「貫禄」というところでしょうか。
ホールエディンガーブライアントは、
「正キッカー争い」に勝ち残った面々。
プレシーズンといえども、「結果」を残すことが求められていたわけで、
それが、ランキングにもしっかりと表れましたね。


ちなみに、8位になっている「カーター・ウォーリー」という名前には、
聞き覚えが無いかと思いますが、
シンシナティ・ベンガルズに今年ドラフト外入団していたルーキーで、
プレシーズン中は、正キッカーシェイン・グレアムよりも、
登場回数が多かったのでした。


ただし、昨日の「最終ロースターカット」で解雇されています。
成績は悪くなかったので、どういう判断で解雇したのか、詳細は不明ですが、
まあ、「キッカーを2人以上残す余裕は無い」ということでしょう。
明日以降、プラクティス・スクワッド枠に入るかもしれません。


あくまで「プレシーズンでの結果」なので、
他のポジション同様、「本番」に直結するものではありませんが、
こうやって結果を見ていくと、なかなか興味深いですね。

「期待通り」のキッカー



いよいよ、キッカー紹介も、32チーム目にまでたどり着きました。


本日は、ワシントン・レッドスキンズKジョン・ホールです。


実は、この日記では全く取り上げてきませんでしたが、
レッドスキンズも、このプレシーズン中、正キッカー争いをしていました。
ただ、第2週を終了した時点で、もう「勝負あり」という感じでして、
先週の「ロースターカット第1弾」で、
「競争相手」のジェフ・チャンドラーは解雇されています。


ホールは、1997年、ドラフト外ニューヨーク・ジェッツに入団。
その年から全16試合に出場します。


フィールドゴール成功率自体は、あまり良くありませんでしたが、
50ヤード以上の距離で6回中4回成功させ、
最長成功距離も55ヤードと、長い距離で実績を残します。


翌年からも、そういった形でコンスタントに活躍。
決して、「良い成績」とは言い切れないながらも、
そういった「評価」出来るポイントがあったため、
また、大事な場面でフィールドゴールを成功させることが多かったこともあり、
2000年にフリーエージェントになった際も、ジェッツと再契約しています。


その後3年間も、特に成績が良くなるわけでもなく、
かといって悪くなるわけでもなく、・・・といった感じで、
「そこそこ」の成績を残していっています。


そういう書き方をすると、印象的にはあまり良くないですが、
調子の上下がなく、どれくらいは成功させることが出来て、
どれくらいは失敗する可能性があるか、ということが分かることは、
チームの試合戦略上、実は重要なことなので、
そういったところが、コーチから評価されることもあります。


あと、ジェッツのホームグラウンドである「ジャイアンツ・スタジアム」は、
キッカーにとって難易度が高いスタジアム」という評判があり、
そこで、大きく崩れない成績を残していたことも評価されていた模様。


2003年、再びフリーエージェントになった際に、
レッドスキンズに移ることになったのは、
そういったあたりが、高く評価されてのものだったようです。


その年、ホールは、やはりジェッツ時代と同じような成績を残します。
決して、良くもなく、そして、悪くもなく。
これは、ある意味、チーム関係者の「期待どおり」だったのかもしれません。


昨年は、12月初めに怪我をしてしまい、
結果として8試合しか出場できませんでしたため、
やや成績を下げる形でシーズンエンドしていました。


そして、今年。
前述のように、「安泰」な正キッカーとしてではなく、
キッカー争いをする形でプレシーズンを迎えることとなりましたが、
結果を残して、しっかりと勝ち残りました。


「目立たないながらも、期待通りの仕事をする」
これが、ホールの特徴なのでしょうが、
プレシーズンの調子を、シーズン開幕後も維持できれば、
今年は、「目立って、期待以上の仕事」をしてくれるかもしれません。


ちょっと注目して、見ていたいですね。