笑った試合
NFLヨーロッパ第5週土曜日の試合のうち、
昼間に行われたライン・ファイヤー対アムステルダム・アドミラルズの試合の感想を。
笑いました。
いやぁ、なかなかないですよ、「Play-By-Play」だけ見て、笑える試合というのは。
ちょっと、再現してみます。
Kオラ・キムリンのキックオフ52ヤード、RBダイアモンド・フェリのリターン16ヤード。
自陣34ヤード地点からのアドミラルズのオフェンス。
QBギブラン・ハムダンのパス・・・成功、WRチャド・ルーカス33ヤード獲得。
QBギブラン・ハムダンのパス・・・成功、WRスカイラー・フルトン33ヤード獲得。
タッチダウン!!
・・・って、2プレーかよ!
早っ。
続けて・・・。
Kライアン・キレーンのキックオフ59ヤード、RBジャック・ルイスのリターン22ヤード。
自陣33ヤード地点からのファイヤーのオフェンス。
RBフレッド・ジャクソンのラン、3ヤード獲得。
QBドリュー・ヘンソンのパス・・・失敗。
QBドリュー・ヘンソンのラン、ノーゲイン、ファンブル!
リカバーは・・・アドミラルズDTトニー・ブラウン、リターン16ヤード。
敵陣20ヤード地点からのアドミラルズのオフェンス。
QBギブラン・ハムダンのパス・・・成功、WRスカイラー・フルトン19ヤード獲得。
RBラリー・クルームのラン、1ヤード獲得。
タッチダウン!!
・・・って、おい!
なんだそりゃ。
と、まあ、出だしから、こんな感じの試合。
これだけ見ると、ファイヤーはいいところなしですが、
その後、先週の週間MVP(ディフェンス部門)を獲得していた、
CBロニエル・ウィテカーのインターセプトリターンタッチダウンがあったり、
ファンブルリカバーによるターンオーバーがあったり、
自陣に攻め込まれて危ないところでサックを決めたり・・・と、
さすがファイヤーのディフェンス、と思わせるところがありました。
一方、相変わらずアドミラルズのディフェンスは、
相手がどこであろうと、誰であろうと、点数を取られまくる展開。
結局、最終的には「31対35」というスコアで、アドミラルズの勝利でしたから、
「出会い頭の2発」がなければ・・・というところでしたね。
あと、見ていて感じたファイヤーの敗因の1つは、
Pトラヴィス・ドーシュのパント。
あまりに飛ばなさすぎです。
アドミラルズのPグレン・パクラークが1回平均44.2ヤード(最長53ヤード)なのに対し、
ドーシュは、1回平均33.7ヤード(最長40ヤード)と、散々なもの。
あれだけ良いフィールドポジションを提供し続けたら、
いくらファイヤーのディフェンスが頑張っても、苦しすぎます。
これまでの「決め手を欠く」対戦相手なら、問題にはならなかったのでしょうが、
アドミラルズのような、「1発」のあるチームに良いフィールドポジションを与えるのは、
自殺行為以外の何者でもありませんからね。
まあ、とにもかくにも、ついにファイヤーが敗北。
これでアドミラルズが首位に浮上となりました。
ただ、対戦カード紹介のときに、ファイヤーディフェンスの「穴」が見つかれば、
・・・と書きましたが、どうもあまり見つかりませんでした。
結果的に35点も獲られてますが、ディフェンス自体はそんなに酷くなかったと思います。
強いて言えば、「アドミラルズのような1発攻勢に弱い」ということで。
・・・でも、それは、他のチームは応用のしようがないよなぁ。
ワールドボウル対戦カードが「ファイヤー対アドミラルズ」になる可能性が高まった、
という、どうにも、そんな感想の試合となりました。
レギュラーシーズン残り5週間のことを考えると、それはちょっと残念。
そうそう、先週アドミラルズに移籍しておりましたWRショウエイ・ハセガワは、
スペシャルチームで出場し、アドミラルズの最後のパントのときに、
相手のリターンを1ヤードに留めるタックルを決めて、
逃げ切り勝利に貢献しておりました。
来週以降、「本職」のワイドレシーバーとしての活躍にも期待したいですね。
あ、あと、先週、連続100ヤードレシーブが途切れていたフルトンは、
今週また100ヤードレシーブを達成しています。
「ハムダン−フルトン」ホットラインは、とにかく強力です。
そんな感想の試合でした。
「最もあり得そう」なモックドラフト(パート3)
さあ、2週間後はNFLドラフトです。
徹夜の準備はいいですか!? (早いよ)
「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」。
本日は、1巡指名の最後まで見ていきます。
順位 | チーム | 選手名 | 出身大学 |
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1位 | ヒューストン・テキサンズ | RB レジー・ブッシュ | USC |
2位 | ニューオリンズ・セインツ | T ドブリカショー・ファーガソン | バージニア大 |
3位 | テネシー・タイタンズ | QB マット・ライナート | USC |
4位 | ニューヨーク・ジェッツ | DE マリオ・ウィリアムズ | 北カロライナ州立大 |
5位 | グリーンベイ・パッカーズ | LB A・J・ホーク | オハイオ州立大 |
6位 | サンフランシスコ・49ers | TE ヴァーノン・デイヴィス | メリーランド大 |
7位 | オークランド・レイダーズ | QB ヴィンス・ヤング | テキサス大 |
8位 | バッファロー・ビルズ | T ウィンストン・ジャスティス | USC |
9位 | デトロイト・ライオンズ | SS マイケル・ハフ | テキサス大 |
10位 | アリゾナ・カーディナルズ | QB ジェイ・カトラー | バンダービルト大 |
11位 | セントルイス・ラムズ | CB タイ・ヒル | クレムソン大 |
12位 | クリーブランド・ブラウンズ | DT ブロドリック・バンクリー | フロリダ州立大 |
13位 | ボルチモア・レイヴンズ | DT ハロティー・ナータ | オレゴン大 |
14位 | フィラデルフィア・イーグルス | LB アーニー・シムズ | フロリダ州立大 |
15位 | デンバー・ブロンコス | WR チャド・ジャクソン | フロリダ大 |
16位 | マイアミ・ドルフィンズ | WR サントニオ・ホームズ | オハイオ州立大 |
17位 | ミネソタ・ヴァイキングス | LB チャド・グリーンウェイ | アイオワ大 |
18位 | ダラス・カウボーイズ | SS ジェイソン・アレン | テネシー大 |
19位 | サンディエゴ・チャージャーズ | CB ジミー・ウィリアムズ | バージニア工科大 |
20位 | カンザスシティ・チーフス | CB アントニオ・クロマティ | フロリダ州立大 |
残りは12チームなわけですが、このNFLドラフトにおける「下位12チーム」は、
イコール、プレーオフ進出チームなんですよね。
(もちろん、指名権トレードがあるので、その限りではありませんが)
この位置ですと、各ポジションの「ベスト選手」は、もういないでしょうから、
そういった中で、強豪チームがどういった選手を指名してくるか。
そんなところも、ドラフトの見所の1つでしょう。
では、続きを。
21位 | ニューイングランド・ペイトリオッツ | RB デアンジェロ・ウィリアムズ | メンフィス大 |
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今ドラフトのランニングバックの「ベスト選手」は、もちろんブッシュですが、
それに次ぐ評価のウィリアムズが、21位で指名。
このウィリアムズ、先日の「グループ分け」では、
「1巡指名は確実」な「B」グループだったのですが、
その中では、最も遅い指名順位となりました。
ウィリアムズは、今回参考にした34個のモックドラフト全てで1巡指名されていますが、
実は、そのほとんどが下位指名。
これは、ランニングバックを必要としているチームが下位に集まっているためですが、
そう分かっていても、ブッシュが1位指名されて、
自分がなかなか指名されないのは、ウィリアムズとしては悔しいでしょうねぇ。
他に21位指名予想で多いのは、北カロライナ州立大のDEマニー・ローソンあたり。
ローソンは、今回のこのモックドラフトでは、1巡指名されません。
有力選手は、ウィリアムズのような「そこそこ上位指名なのは確実」な選手と、
ローソンのような「指名されるとしたら結構上位、指名されなかったら一気に下位に」、
というような選手に分かれそうなので、そういう目で見てみると、
実際のドラフトのときに、なかなか面白いかもしれませんね。
22位 | デンバー・ブロンコス | DE タンバ・ハーリー | ペン州立大 |
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22位指名権は、ブロンコスがワシントン・レッドスキンズから受け取っています。
この順位で最も多い指名予想だったのは、先ほど21位で「指名済み」のウィリアムズ。
それに次ぐのが、ハーリーと、USCのRBレンデル・ホワイトでした。
この2人を比べてみたときに、ハーリーの方が上位指名予想が多かったので、
ここでは、ハーリー指名としました。
ハーリーは、ディフェンスエンドの「2番手」評価になりますね。
ただ、ハーリーは、先日の「グループ分け」では、
「1順指名されるかどうか半々」な「E」グループ。
先ほどのローソンと同じく、指名されなかったら一気に下位に落ちる可能性が、
十分にあり得る選手です。
とりあえず、この「22位」が、1巡では「最もあり得る」指名順位のようなので、
ハーリーとしては、この時間帯、気が気じゃないでしょうねぇ。
他に22位指名予想で多かったのは、ボストンカレッジのDEマシアス・キーワヌーク、
ジョージア大のTEレオナード・ポウプあたり。
キーワヌークは、今回のモックドラフトでは1巡指名から外れました。
23位 | タンパベイ・バッカニアーズ | T マーカス・マクニール | オーバーン大 |
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16位・19位あたりでも名前が出てきていましたマクニールが、23位で指名。
オフェンスライン(タックル)選手としては、ファーガソン、ジャスティスに続いて、
3番目の評価の選手ですね。
ただし、先ほどのハーリー同様「E」グループなので、
ここで指名されないと、1巡指名されない可能性が高くなりそうです。
他に23位指名予想で多いのは、マイアミ大(フロリダ)のTエリック・ウィンストンあたり。
マクニールと同じく、タックル選手。
23位は、「どちらが1巡で指名されるか争い」になりそうでしょうか。
今回のモックドラフトでは、ウィンストンが1巡指名から外れています。
24位 | シンシナティ・ベンガルズ | TE レオナード・ポウプ | ジョージア大 |
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タイトエンドの「2番手」評価選手のポウプが、24位指名。
そういえば、ベンガルズって、タイトエンド選手が誰なのか、パッと思い浮かびません。
良いタイトエンド選手が入れば、「鬼に金棒」になりそうですねぇ。
ポウプは、先ほど22位のところでも名前が出てきていましたし、
また、これ以降にも名前が出てきます。
ここで指名されなくても、まだ1巡指名の機会はありそうですね。
他に24位指名予想で多かったのは、オハイオ州立大のSSドンテイ・ウィットナーあたり。
ウィットナーは、18位のところでも名前が出てきていましたが、
結局、1巡では指名されないことになりました。
25位 | ニューヨーク・ジャイアンツ | LB ボビー・カーペンター | オハイオ州立大 |
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今まで全く名前が出てきていませんでしたが、カーペンターが25位指名。
ラインバッカーとしては、4人目の登場になりますね。
このあたりの順位としては、意外と支持が多く集まっていて、
34個中「10票」がカーペンターでした。
他に25位指名予想で多かったのは、同ポジションで既に「指名済み」のグリーンウェイ、
あとは、やはり同ポジション、アラバマ大のLBデメコ・ライアンズ。
ジャイアンツのニーズは、とにもかくにもラインバッカーのようです。
(正確には、アウトサイドラインバッカーかな)
このポジションは、同じくらいの評価の選手が何人もいるようですから、
とりあえず、有力な誰かは指名できそう、と、そんな感じでしょうか。
26位 | シカゴ・ベアーズ | FS ジョナサン・ジョセフ | 南カロライナ大 |
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19位・20位あたりで名前が出ていたジョセフが、26位指名となりました。
ただし、最も多い指名予想だったのは、24位で「指名済み」のポウプ。
次いで多かったのが、マイアミ大(フロリダ)のWRシノリス・モスとジョセフでした。
今までどおり、「より高評価っぽい」方を選んだ結果、ジョセフ指名となりました。
他に26位指名予想で多かったのは、11位で「指名済み」のヒル、
そして、18位で「指名済み」のアレンあたり。
どうやら、ベアーズのニーズは、レシーバーもしくはディフェンスバック、
といったところのようです。
さすがに、26位という順位では、有力な選手が軒並みいなくなっていそうなので、
当日は、競合する他チームの指名状況から、目が離せなさそうですねぇ。
27位 | カロライナ・パンサーズ | RB レンデル・ホワイト | USC |
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まず断っておきますが、この34個の「モックドラフト」の集計は、
4月12日時点で行ったものです。
というのも、その後、ホワイトが足に全治数ヶ月の怪我を負っている、
という情報が流れたものですから。
その情報を受けて、ホワイトは2巡指名に落ちるのではないか、
という見方が強まってきているようです。
こういうことがあるから、ドラフト予想は、日々更新されていくんですよね。
ドラフト直前にも、また集計しなおしたいと思います。
さておき、とりあえず今回は、ホワイトが27位指名予想。
他に27位指名予想で多かったのは、UCLAのTEマーセデス・ルイスあたり。
ホワイトがダメとなると、パンサーズは、こちらを指名してくるかもしれません。
28位 | ジャクソンビル・ジャガーズ | LB デメコ・ライアンズ | アラバマ大 |
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28位指名は、先ほど25位のところでも名前が出てきていたライアンズ。
そこでも書きましたとおり、ラインバッカーは「誰か」残っていそうですから、
そういう意味では、ライアンズが残っていようが残っていまいが、特には困らなさそうです。
ただ、ジャガーズのニーズは、それほど固まっているわけではないようで、
他に28位指名予想で多かったのは、20位で「指名済み」のクロマティ、
ミネソタ大のRBローレンス・マロニー、オハイオ州立大のCBアシュトン・ユーボーティ、
あとは、テキサスエルパソ大のLBトーマス・ハワードあたり。
「票数」的にも、ほとんど差がなく、全く分からない状況なので、
ポジションに関係なく、この時点で残っているベストの選手を獲る、
・・・という、そんなスタンスになるのかもしれません。
なお、ユーボーティは、20位のところでも名前が出てきましたが、
結局、1巡指名されないこととなりました。
(ハワードも1巡指名されません)
29位 | ニューヨーク・ジェッツ | RB ローレンス・マロニー | ミネソタ大 |
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29位指名権は、ジェッツがブロンコスとのトレードで獲得しています。
さて、つい先ほど名前が出てきたばかりのマロニーが、29位で指名。
「ランニングバックを必要としているチームが下位に集まっている」というのが、
こういうあたりからも、なんとなく見えてきます。
とはいえ、マロニーは、先日の「グループ分け」では、
「十中八九1巡指名されそう」な「C」グループでしたから、
29位指名は、ちょっと遅すぎるくらいです。
ホワイトの件もありますし、実際は、もうちょっと上の順位で指名されるかもしれませんね。
他に29位指名予想で多かったのは、オハイオ州立大のCニック・マンゴールド。
ピンポイントで、この順位なら1巡指名があるかも、ということになるようです。
30位 | インディアナポリス・コルツ | RB ジョセフ・アッダイ | LSU |
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続けて、またランニングバック。
アッダイが30位で指名です。
アッダイは、先日の「グループ分け」の際には名前が出てきていませんでした。
つまり、「その他21人」のうちの1人だったわけですね。
非常に面白かったのは、アッダイが1巡指名される、と予想しているモックドラフトは、
34個中8つあったのですが、その全てが30位予想、という。
29位のジェッツもランニングバックがニーズとしてあるのなら、
そちらに1票くらい入っていてもよさそうなものですが、なぜか全て30位。
・・・コルツとの間で、何か密約が!? (んなわけない)
他に30位指名予想で多かったのは、29位で「指名済み」のマロニーあたり。
やはり、RBエジリン・ジェイムズの抜けた穴はドラフトで埋める、
ということになるのでしょうか。
31位 | シアトル・シーホークス | G マックス・ジーンギリス | ジョージア大 |
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ガード選手としてはナンバー1評価のジーンギリスが、31位指名です。
割とピンポイント。
20位台前半の指名予想もありましたが、ジーンギリスは31位指名予想が最も多く、
また、他に31位指名予想されている選手は、
ジーンギリスほどまとまった支持ではなく、結構バラバラ、といった感じ。
31位と、非常に下位なのに、全く上位指名の状況に左右されず、
シーホークスはジーンギリスで決まり・・・でしょうか?
32位 | ピッツバーグ・スティーラーズ | WR シノリス・モス | マイアミ大(フロリダ) |
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さて、いよいよ最後、32位。
スーパーボウルチャンピオンのスティーラーズは、モスを指名。
これほど低い順位なのに、モスが34個中「12票」という、
非常に多い支持を集めています。
ただ、モスの場合、これ以前にもちょくちょく名前が出てきていまして、
この順位まで残っていない可能性も、結構あるわけですが。
とりあえず、今回のモックドラフトでは、無事、残っていました。
他に32位指名予想で多かったのは、27位で「指名済み」のホワイトあたりでした。
・・・以上。
どうだったでしょうか?
「当たり前の予想すぎて面白くない」と思っていただけたら幸いです。
「最もあり得そう」な指名予想を見る趣旨でしたので、
逆に、「いや、この順位でこの選手は無いでしょう」ということになっていたら、
意味がなくなってしまいます。
途中、ホワイトのところでちょっと書きましたが、
まだまだドラフトに向けて、流動的なところもありますので、
ドラフト直前にもう1度、集計しなおして掲載したいと考えています。
あと、今回はこれで「最終回」のつもりでしたが、
明日、もう1回、今回の集計データを使って見てみたいと思います。