一粒で二度おいしい・・・?
NHKのBS1で放映していた、
ニューヨーク・ジェッツ対クリーブランド・ブラウンズの試合の感想を。
いや、試合結果(と内容)は知っていたはずなんですけどね。
どうにも、自分の「勝利希望」のチームが負けっぱなしだったイメージがあるためか、
「ブラウンズが負ける」と思い込んでしまってまして。
前半を「3対10」で折り返したところに至っても、
「前半はいいんだよなぁ」とか思っていたり・・・。
いや、前半終了間際に、ブラウンズのKフィル・ドーソンが、
26ヤードのフィールドゴールを豪快に外したじゃないですか。
あの場面なんか、「うわぁ、こういうことやってるからなぁ」とかなんとか。
第3クォーター、「3対17」になった時点で、
ようやく、「あれ? 違うんじゃないか・・・?」と気が付きました。
・・・まあ、こんなに記憶力が悪いのも、我ながらどうかと思いますが、
「試合を2度楽しめて良いですね」ということにしておいてください。(そういう問題か?)
さておき。
その前半の最後の攻防は、
まさしく、先日書いた「フィールドゴール失敗のリスク」が、よく表れていましたね。
7点差を追いかけるジェッツが、前半残り時間約3分30秒に、
敵陣34ヤード地点まできて、「フォースダウン残り3ヤード」という場面。
ここで、ジェッツは「定石どおり」(か?)フィールドゴールを選択しますが、
Kマイク・ニュージェントが52ヤードのフィールドゴールを失敗。
程良い残り時間とともに、42ヤード地点という絶好のオフェンス開始位置を、
ブラウンズに明け渡してしまいました。
案の定、ブラウンズは早くも4プレー後に、敵陣30ヤード以内まで進出。
最終的には、敵陣8ヤード地点まで攻め込んでいます。
この一連の流れは、いわば、
4点差に詰めることを狙った「一か八か」のプレーが失敗して、10点差になってしまった、
・・・ということになるんでしょうね。
(いや、実際は、「10点差」にはなりませんでしたが・・・)
あの場面、「フォースダウン残り3ヤード」なら、
ギャンブルに行くべきだったんだろうなぁ、やっぱり。
(QBチャド・ペニントンのパス成功率は悪かったですが、それでも)
ただし。
「52ヤードフィールドゴールを失敗したジェッツ」と、
「26ヤードフィールドゴールを失敗したブラウンズ」、
どちらのダメージが大きいかといえば、それはやっぱりブラウンズ、
・・・ということになるんでしょうが・・・。
でも、本当に、ブラウンズにとっては、これが「致命傷」になるところでした。
試合終了間際のペニントンからエンドゾーン内のTEクリス・ベイカーへのパス。
あれ、「パス成功(=タッチダウン)」と判定されていても、全くおかしくないです。
放送では、「明らかに両足はついていません」と言われていましたが、
着地前にディフェンス選手が押し出したために両足がついていなかった場合は、
「もしディフェンス選手が押し出していなかったら、両足がついていたかどうか」、
という観点で判定が行われますので。
(だから、何度もリプレーが流れていたわけで)
もちろん、微妙ではあるので、結果、どう判定されるかは分かりません。
分かりませんが、せめて審判は「オフィシャルレビュー」をしないと、
ジェッツ側としては納得がいかないところじゃないですかねぇ。
・・・と、そんなことを思った試合でした。
第8週の結果(まとめ)
では、第8週の結果を振り返ってみます。
アウェイ | ホーム | 第1弾 | 第2弾 | 第3弾 | 直前 | 結果 | ||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ARI | GB | ARI | GB | |||||||
ATL | CIN | CIN | ATL | ATL | ||||||
BAL | NO | NO | BAL | |||||||
HOU | TEN | HOU | TEN | HOU | TEN | |||||
JAC | PHI | PHI | JAC | |||||||
SEA | KC | KC | KC | |||||||
SF | CHI | SF | CHI | CHI | ||||||
TB | NYG | TB | NYG | |||||||
STL | SD | SD | SD | |||||||
IND | DEN | IND | IND | |||||||
NYJ | CLE | NYJ | CLE | CLE | ||||||
PIT | OAK | PIT | OAK | |||||||
DAL | CAR | CAR | DAL | |||||||
NE | MIN | NE | NE | |||||||
4/14 | 6/14 | 7/14 | 7/14 | |||||||
57/114 | 55/114 | 53/114 | 55/114 | |||||||
50.0% | 48.2% | 46.5% | 48.2% |
半分も「希望通り」になっているぞー!
・・・と、低いレベルで喜んでいます。
いやぁ、先週・先々週が酷すぎましたからね。
十分です。
「第1弾」が最も悪くて、「直前」が良いってのは、
いつもと逆のパターンで、ちょっと珍しい感じです。
(おかげで、「第1弾」の通算も「50.0%」まで下がってしまいましたが・・・)
今週は、やっぱり、直前でひっくり返したアトランタ・ファルコンズが勝ったのが、
1番嬉しいところですね。
しかも、「QBマイケル・ヴィックのパスでの活躍」に期待したら、
その通りの活躍だったのですから、言うことなしです。
もう1つの「直前ひっくり返し」であるヒューストン・テキサンズが負けたのは、
本当に残念なところですが・・・。
ああ、そうそう、「前半戦は全米放送ばかり」のダラス・カウボーイズは、
今週勝って、結局、全米放送5試合の結果は「2勝3敗」になりました。
これなら、「目も当てられない結果」というほどではないかな。
今頃、カウボーイズのビル・パーセルズヘッドコーチと同じくらい、
テレビスケジュール担当者も、ホッとしていることでしょう。(多分)
来週も、半分くらいは「希望通り」になりますように・・・。
キッカーランキング(第8週時点)
では、今週も「キッカーレーティング」を。
1位(→) 45.2 ライアン・リンデル(バッファロー・ビルズ)
2位(→) 44.0 アダム・ヴィナティエリ(インディアナポリス・コルツ)
3位(↓) 42.4 ロビー・ゴウルド(シカゴ・ベアーズ)
4位(↑) 38.4 シェイン・グレアム(シンシナティ・ベンガルズ)
5位(↓) 37.9 セバスチャン・ジャニカウスキー(オークランド・レイダーズ)
6位(↑) 36.0 マット・ストーヴァー(ボルチモア・レイヴンズ)
7位(↓) 35.2 ジョン・ケイシー(カロライナ・パンサーズ)
8位(→) 30.8 ネイト・キーディング(サンディエゴ・チャージャーズ)
9位(↑) 30.6 ジョン・カーニー(ニューオリンズ・セインツ)
10位(↑) 30.4 ジェイソン・イーラム(デンバー・ブロンコス)
あんまり、動きはありませんね。
実は、今週、全部で41回のフィールドゴール挑戦があったのですが、
そのうち失敗したのは、たったの5つだけでした。
これは、かなり珍しいです。
(例えば、先週は55回中10回失敗、先々週は55回中9回失敗)
失敗数がこんなに少ないのも珍しいですが、
フィールドゴール失敗があった試合数としても、3試合だけに絞られる、という珍しさ。
そのうち1つは、カンザスシティ・チーフスのKローレンス・タインスの50ヤード失敗。
シアトル・シーホークス戦、第4クォーター「21対27」と6点リードの場面で、
「9点差」にするはずが、失敗してしまい、
折り返しのシーホークスのオフェンスで「28対27」と逆転されてしまった、
・・・という、痛恨の失敗でした。(タインスだけに責任を負わせるのは酷ですが)
2つは、ダラス・カウボーイズ対カロライナ・パンサーズ戦でのもの。
まず、第1クォーターにカウボーイズのKマイク・ヴァンダージャットが、
48ヤードのフィールドゴールに失敗。
「先制」するはずが、折り返しのパンサーズオフェンスでタッチダウンされてしまい、
これもまた、痛恨の失敗。
パンサーズのKジョン・ケイシーの「失敗」は、
前半終了間際の、「ダメもと」の65ヤードフィールドゴールなので、
これは、まあ、失敗してもしょうがないでしょう。
そして、残りの2つは、もちろん、
本日見た、ニューヨーク・ジェッツ対クリーブランド・ブラウンズの試合でのもの。
こうして見てみると、「フィールドゴール失敗」の前後には、
それぞれ、いろいろなドラマが隠れていますねぇ。
今回は、たまたま「たった5つ」だったので、全部見てみましたが、
「フィールドゴール失敗の前後に注目する」というのは、案外面白いかもしれません。
来週以降も、ちょっと見てみようかな。
(途端に、「週20個失敗」とかになったら辛いですが・・・)
パンターランキング(第8週時点)
では、続いて「パンターパワーヤード」。
1位(→) 8.2 マット・マクブライアー(ダラス・カウボーイズ)
2位(→) 6.1 ダスティン・コルキット(カンザスシティ・チーフス)
3位(→) 5.5 サム・クック(ボルチモア・レイヴンズ)
4位(→) 5.0 ハンター・スミス(インディアナポリス・コルツ)
5位(→) 4.6 シェイン・レクラー(オークランド・レイダーズ)
5位(↑) 4.6 マイク・シフレス(サンディエゴ・チャージャーズ)
7位(↑) 4.5 デイヴ・ザストゥディル(クリーブランド・ブラウンズ)
8位(↓) 4.2 ジョシュ・ミラー(ニューイングランド・ペイトリオッツ)
8位(↑) 4.2 ブラッド・メイナード(シカゴ・ベアーズ)
10位(↓) 4.1 ブライアン・ムーアマン(バッファロー・ビルズ)
マクブライアーは、相変わらずの好調さ。
いやぁ、これは、本物かもしれませんねぇ。
マクブライアー、「プロ3年目の大爆発!」でしょうか。
カウボーイズは、ここまでいまいちな成績できていますので、
「パンターが活躍している」と言っても、さほど目立たないでいますが、
今後、チーム成績が上昇してきたら、注目される存在になってくるかもしれませんね。
ところで、今、改めて、マクブライアーの経歴を眺めていたのですが、
なかなか興味深い部分が。
まず、2003年に「ドラフト外」でデンバー・ブロンコス入りしているのですが、
8月になって、シアトル・シーホークスに「トレード移籍」しているんですね。
いや、まだ実績が何もない新人選手をトレードで獲得するのって、
結構、珍しいことではないでしょうか。
しかも、パンターですし。
まあ、詳細は不明ですが、トレード相手が「条件付きドラフト指名権」なので、
実際には、何もトレードされていない可能性が大ではありますが。
というのも、シーホークスは、獲得して10日も経たないうちに、
プレシーズンの「ロースターカット第1弾」で、マクブライアーを解雇していますので。
(ロースターに残らない場合はトレードが無効になる、という「条件」はよくあります)
とはいえ、シーホークス側の何かの事情もあったのでしょうが、
やっぱり、実績のない新人がトレードされた、というのは特筆すべきことだと思います。
で、12月になってカウボーイズとプラクティス・スクワッド契約を結び、
翌年2004年からカウボーイズの正パンターとして、現在に至っています。
こうして見てみると、
「プロ入り当初から期待されていた逸材がようやく開花」、
・・・という言葉が思い浮かんだりもしますね。
マクブライアーの今後に期待しましょう。
そうそう、今、調べていて気が付いたのですが、
マクブライアーって、オーストラリア人なんですね。
いや、オーストラリアンフットボールを経ていないオーストラリア人選手って、
結構珍しいんじゃないかなぁ、と。
(マクブライアーは、「ハワイ大卒業後にプロ入り」という「普通の」経歴です)
・・・なのに、ポジションがパンターなのは、やっぱり「血」なのか・・・?
といったところで、本日は以上で。