スケジュールに注目するのも面白い
カレッジフットボール。
まだ第1週の結果を振り返っていませんでしたが、
とっくに第2週の試合が始まっていますので、今週は軽くだけ触れておきます。
では、第1週終了後の「AP通信」ランキングを。
1位(1位→) USC(Pac-10) 1勝0敗
2位(2位→) LSU(SEC) 1勝0敗
3位(3位→) 西バージニア大(Big East) 1勝0敗
4位(6位↑) フロリダ大(SEC) 1勝0敗
5位(8位↑) オクラホマ大(Big 12) 1勝0敗
5位(7位↑) ウィスコンシン大(Big Ten) 1勝0敗
7位(4位↓) テキサス大(Big 12) 1勝0敗
8位(10位↑) ルイビル大(Big East) 1勝0敗
9位(9位→) バージニア工科大(ACC) 1勝0敗
10位(12位↑) カリフォルニア大(Pac-10) 1勝0敗
11位(13位↑) ジョージア大(SEC) 1勝0敗
12位(11位↓) オハイオ州立大(Big Ten) 1勝0敗
13位(14位↑) UCLA(Pac-10) 1勝0敗
14位(17位↑) ペン州立大(Big Ten) 1勝0敗
15位(16位↑) ラトガース大(Big East) 1勝0敗
16位(20位↑) ネブラスカ大(Big 12) 1勝0敗
17位(18位↑) オーバーン大(SEC) 1勝0敗
18位(21位↑) アーカンソー大(SEC) 1勝0敗
19位(22位↑) TCU(MWC) 1勝0敗
20位(23位↑) ハワイ大(WAC) 1勝0敗
21位(圏外↑) ジョージア工科大(ACC) 1勝0敗
22位(24位↑) ボイジー州立大(WAC) 1勝0敗
23位(25位↑) テキサス農工大(Big 12) 1勝0敗
24位(15位↓) テネシー大(SEC) 0勝1敗
25位(圏外↑) クレムソン大(ACC) 1勝0敗
圏外に落ちたのは、以下の2校。
圏外(5位↓) ミシガン大(Big Ten) 0勝1敗
圏外(19位↓) フロリダ州立大(ACC) 0勝1敗
この週の話題は、なんといっても、ミシガン大の敗戦でしょう。
昨シーズンに、ちょっとだけ触れたことがありましたが、
通常、「NCAA 1-A」ディビジョン所属の学校は「NCAA 1-A」ディビジョン所属の学校と、
「NCAA 1-AA」ディビジョン所属の学校は「NCAA 1-AA」ディビジョン所属の学校と、
それぞれ対戦するものですが、シーズン序盤に関しては、
ディビジョン間の対戦カードも、結構組まれていたりします。
これには、双方にいろいろな狙いがあるのでしょうが、
「上位」の「NCAA 1-A」ディビジョン所属校としては、
後半の厳しい戦いに向けて、開幕直後は比較的「軽い相手」で調整をしておきたい、
・・・という思惑もあるのだと思います。
ちなみに、カレッジのスケジュールは、
カンファレンス内対戦以外は、基本的に学校同士の話し合いで決定しています。
で。
昨シーズン、終盤まで「BCS全米選手権」出場を争っていたミシガン大が、
今シーズン初戦で対戦したのは、「NCAA 1-AA」所属のアパラチアン州立大。
ここで、まさかまさかの敗戦を喫してしまったのでした。
これには、全米がビックリ。
補足しておきますと、先ほど「軽い相手」と書きましたが、
アパラチアン州立大は、昨年まで2年連続「NCAA 1-AA」チャンピオンに輝いており、
つまりは、「NCAA 1-AA」ディビジョンで最も強いと言ってもよいチームです。
そういう意味では、必ずしも「軽い相手」ではありません。
とはいえ、「NCAA 1-A」ディビジョンの中でも下位チームならばともかく、
ミシガン大は「超」が付く強豪校。
大げさなところでは、「史上最大のアップセット」なんて表現もあったようですが、
まあ、それくらいの衝撃だったということですね。
というわけで、ランキング5位だったミシガン大は、
一気に圏外に去ってしまうことになりました。
と同時に、これでミシガン大が今シーズン「全米ナンバー1」になることは、
万が一にもあり得ないこととなりました。
(いや、「万が一」くらいにはあり得るのかもしれませんが)
よく、NFLで「1敗の重み」ということが言われますが、
なんのなんの、カレッジフットボールの「1敗」ほど重いものはないでしょう。
何せ、いきなり、第1週で「シーズン終了」となってしまうわけですから・・・。
もちろん、目指すのは「全米ナンバー1」だけではないですし、
新たな目標に向かって頑張ることになるんですけどね。
さて、ランキングを見てみますと、5位のミシガン大が抜けたおかげで、
ほとんどのチームが上昇しています。
そんな中、順位が下がったチームもあるので、そちらに注目してみますと、
まず、4位から7位に落ちたテキサス大は、
さほど強豪ではないアーカンソー州立大に苦戦したことが、その理由でしょう。
ちなみに、「9位据え置き」のバージニア工科大も、
強豪ではない東カロライナ大に苦戦していますので、同じような理由ということに。
また、11位から12位に落ちたオハイオ州立大は、苦戦したわけではないですが、
「NCAA 1-AA」所属のヤングスタウン州立大と対戦したことで、
10位・11位の2チームと比べて相対的に評価が下がったのでしょうね。
投票によるランキング制を採用しているカレッジフットボールでは、
スケジュールも重要な意味を持ってきます。
ランキングを上げたきゃ、強いチームと対戦しろ、ってことで。
このあたり、先ほど書いた、「開幕直後は比較的「軽い相手」で調整をしておきたい」、
・・・ということと相反するわけですが、
それこそ、カレッジでゼネラルマネージャー的役割を担う、
「アスレチックディレクター」の腕の見せ所というところでしょう。
まあ、第1週で10位だろうと12位だろうと、最終的には関係ないですから、
大事なのは、「シーズン全体を通したスケジュール」ですけどね。
また、全てのチームが「全米ナンバー1」を狙っているわけではありません。
大敗することが分かっているのに、無理に強豪チームと対戦するような愚も犯せないですし、
「たくさん勝つ → 翌年に良い選手が入ってくる → より強いチームと対戦する」、
という好循環を起こすために、あえて弱いチームと対戦することもあり得ます。
各校のスケジュールに注目することで、
それぞれの狙いが見えてくることもあるかもしれませんね。
さて、ランキング内で順位が下がっているのは、あと1チーム。
15位から24位に落ちたテネシー大。
テネシー大は、第1週の試合で負けています。
まだ「無敗」のチームが25チームより多いのに、
1敗のテネシー大がランキングに入っているのは、
その対戦相手が、ランキング校(試合時12位のカリフォルニア大)だったためです。
これも、単純な勝敗数ではなく、スケジュールが順位に与えている影響ですが、
もちろん、いくら対戦相手が強くとも、あっさり負けてしまうようならダメなわけで、
ランキングに踏みとどまれたのは、「見所はあった」ということなのでしょう。
そして、新たにランキング入りしたのは2校。
21位のジョージア工科大は、ノートルダム大に「33対3」と大勝してランクイン。
・・・ノートルダム大、やっぱり今シーズンは、かなりダメみたいですね・・・。
25位のクレムソン大は、同カンファレンスのランキング校、フロリダ州立大に勝利。
フロリダ州立大は、19位から圏外に去っています。
・・・と、そんなところで。
各カンファレンス内の順位は、まだあんまり意味がないので、
シーズン序盤は割愛させていただきます。
以上、カレッジフットボール、第1週の結果でした。