「期待通り」のキッカー



いよいよ、キッカー紹介も、32チーム目にまでたどり着きました。


本日は、ワシントン・レッドスキンズKジョン・ホールです。


実は、この日記では全く取り上げてきませんでしたが、
レッドスキンズも、このプレシーズン中、正キッカー争いをしていました。
ただ、第2週を終了した時点で、もう「勝負あり」という感じでして、
先週の「ロースターカット第1弾」で、
「競争相手」のジェフ・チャンドラーは解雇されています。


ホールは、1997年、ドラフト外ニューヨーク・ジェッツに入団。
その年から全16試合に出場します。


フィールドゴール成功率自体は、あまり良くありませんでしたが、
50ヤード以上の距離で6回中4回成功させ、
最長成功距離も55ヤードと、長い距離で実績を残します。


翌年からも、そういった形でコンスタントに活躍。
決して、「良い成績」とは言い切れないながらも、
そういった「評価」出来るポイントがあったため、
また、大事な場面でフィールドゴールを成功させることが多かったこともあり、
2000年にフリーエージェントになった際も、ジェッツと再契約しています。


その後3年間も、特に成績が良くなるわけでもなく、
かといって悪くなるわけでもなく、・・・といった感じで、
「そこそこ」の成績を残していっています。


そういう書き方をすると、印象的にはあまり良くないですが、
調子の上下がなく、どれくらいは成功させることが出来て、
どれくらいは失敗する可能性があるか、ということが分かることは、
チームの試合戦略上、実は重要なことなので、
そういったところが、コーチから評価されることもあります。


あと、ジェッツのホームグラウンドである「ジャイアンツ・スタジアム」は、
キッカーにとって難易度が高いスタジアム」という評判があり、
そこで、大きく崩れない成績を残していたことも評価されていた模様。


2003年、再びフリーエージェントになった際に、
レッドスキンズに移ることになったのは、
そういったあたりが、高く評価されてのものだったようです。


その年、ホールは、やはりジェッツ時代と同じような成績を残します。
決して、良くもなく、そして、悪くもなく。
これは、ある意味、チーム関係者の「期待どおり」だったのかもしれません。


昨年は、12月初めに怪我をしてしまい、
結果として8試合しか出場できませんでしたため、
やや成績を下げる形でシーズンエンドしていました。


そして、今年。
前述のように、「安泰」な正キッカーとしてではなく、
キッカー争いをする形でプレシーズンを迎えることとなりましたが、
結果を残して、しっかりと勝ち残りました。


「目立たないながらも、期待通りの仕事をする」
これが、ホールの特徴なのでしょうが、
プレシーズンの調子を、シーズン開幕後も維持できれば、
今年は、「目立って、期待以上の仕事」をしてくれるかもしれません。


ちょっと注目して、見ていたいですね。