スカウティングコンバイン最終日



先週から続いていたスカウティングコンバインも、いよいよ最終日。


ラインバッカー組とディフェンスバック組のワークアウトで終了です。


いつもの通り、40ヤード走の様子を中心に、
いくつかの練習風景などが映りました。


40ヤード走は、この4日、かなり何本も見てきたので、
走っているのを見て、大まかなタイムが結構想像できるようになってきたり。
4秒5より速いか遅いかは、大体分かるかなぁ。


・・・何の役にも立たないけども・・・。


今日の練習で印象に残ったのは、ラインバッカー組の「パスラッシュドリル」。
ダミー人形を2つ、縦に5ヤードほど離して並べて、
それぞれにタックルして、走り抜けていく、というもの。


イメージとしては、手前のダミーがオフェンスラインタックル)の選手で、
奥のダミーがフルバックの選手、というところでしょうか。
もちろん、奥のダミーにタックルした後は、
内側に回りこんでクォーターバックに襲い掛かる想定です。


見ていた感じ、どうも戸惑っている選手が多かったように思うのですが、
1つには、「どの程度の強さでダミーに当たるのか」というのを、
掴みかねているような、そんな風に思いました。


ダミーには真正面から当たるのではなく、横(やや手前)から当たるのですが、
タックルすれば簡単に倒れてしまうので、突っ込みすぎるとバランスを崩して、
進行方向にスムーズに走れなくなってしまう、という感じで。


進行方向に進むことを重視すると、タックルが軽くなってしまって、
場合によっては、手で叩いただけ、というようにも見えたり。


そんな中、例えば、オハイオ州立大LBA・J・ホークなんかは、
見ていて、「スムーズだなぁ」と思える動きでした。


しっかり力を入れてタックルをした上で、
バランスを崩さずに進行方向に向かっていたのが、そう見えた理由でしょうか。


やっぱり、こういうところからも、
良い選手かそうでないかが見えてくるものなんでしょうねぇ。


・・・と、なんとなく判った気になって見ていました。


それにしても、ホークの顔って、なんとなく「ヨーロッパ系」のような気がしません?
いや、なんか、アメフトの選手を見ているというよりは、
サッカーのゴールキーパーか誰かを見ているような、そんな気分になったので・・・。


公開されている「本人写真」を見てみると、そうでもないので、
髪が伸びて、印象が変わった感じですかねぇ。


ノートルダム大QBブレイディ・クィンのお姉さん仕込み・・・?


・・・・・・。


・・・いや、すいません。
今の話の展開には、無理がありました。
ただ単に、ホークの話題なら「クィンのお姉さん」を出さなきゃ、
と義務感に駆られただけです。(1月4日の日記を参照のこと)


・・・駆られるなって?
(大体、クィンは今年のドラフト関係ないし・・・)


そんなこんなで、では本日も、各「測定」種目のベスト3などを。


まずは、ラインバッカー組。


垂直跳び:
 1位 ロジャー・マキントッシュマイアミ大(フロリダ)
 2位 ジェイムズ・アンダーソンバージニア工科大
 2位 クリント・イングラムオクラホマ大
 2位 アーニー・シムズフロリダ州立大
立ち幅跳び
 1位 ジョン・オルストンスタンフォード大
 2位 デメコ・ライアンズアラバマ大
 3位 アンソニー・トラックスオレゴン大
 3位 アーニー・シムズフロリダ州立大
20ヤードシャトル
 1位 A・J・ホークオハイオ州立大
 2位 ジェイムズ・アンダーソンバージニア工科大
 2位 スペンサー・ヘイヴナーUCLA
 2位 ティム・マギャリグルノースウエスタン大
60ヤードシャトル
 1位 A・J・ホークオハイオ州立大
 2位 アンソニー・トラックスオレゴン大
 3位 トーマス・ハワードテキサスエルパソ大
3コーンドリル:
 1位 ジェイムズ・アンダーソンバージニア工科大
 2位 スペンサー・ヘイヴナーUCLA
 3位 A・J・ホークオハイオ州立大


ホークは、さすがの貫禄、といったところでしょうか。
今年のラインバッカー組で、機敏さでホークの右に出る者はいなさそうです。


では、「40ヤード走」は上位8人を、タイムと共に。


 1位 4.40 ジョン・オルストンスタンフォード大
 2位 4.42 トーマス・ハワードテキサスエルパソ大
 3位 4.44 ブランドン・ジョンソンルイビル大
 4位 4.50 アーニー・シムズフロリダ州立大
 5位 4.51 ターナ・ナンディマイアミ大(オハイオ)
 6位 4.54 リオン・ウィリアムズマイアミ大(フロリダ)
 7位 4.58 ジェイムズ・アンダーソンバージニア工科大
 7位 4.58 クリント・イングラムオクラホマ大


速いですよ、「4.40」は。
ランニングバック組の2位と同じタイムですから。
LSUジョセフ・アッダイミシシッピ州立大ジェリオス・ノーウッド


なんか、最初にランニングバック組のタイムを見たときは、何も思いませんでしたが、
他の組のタイムと比べてみると、だんだん、
ランニングバック組、遅いんじゃない?」と思えてきました。


ランニングバックには、スピードはさほど必要ないってことなのかなぁ。
いや、もちろん、他のポジションの「速い人」が凄いだけ、という話もあるでしょうが。


オルストンは、「立ち幅跳び」でも1位です。
・・・この2種目に関連があるかどうかは分かりませんが。


では、次に、ディフェンスバック組。


垂直跳び:
 1位 ルーベン・ヒューストンジョージア工科大
 1位 マーカス・マクシーマイアミ大(フロリダ)
 1位 ゲアリック・マクファーソンメリーランド大
立ち幅跳び
 1位 パット・ワトキンスフロリダ州立大
 2位 アントニオ・クロマティフロリダ州立大
 2位 ドンテイ・ウィットナーオハイオ州立大
20ヤードシャトル
 1位 ジェイソン・アレンテネシー大
 2位 デリック・マーティンワイオミング大
 3位 ケリー・ジェニングズマイアミ大(フロリダ)
60ヤードシャトル
 1位 デリック・マーティンワイオミング大
 2位 チャーリー・ペプラーアラバマ大
 3位 エリック・スミスミシガン州立大
3コーンドリル:
 1位 タイ・ヒルクレムソン大
 2位 リチャード・マーシャルフレズノ州立大
 3位 リード・ダウティ北コロラド大


なぜか、ディフェンスバックの「後の組」の「シャトル」「ドリル」の結果が、
NFL.com」には載っていなかったので、ビデオの文字情報から読み取りました。
・・・嫌がらせか? (何のだよ)


しかし、今までの組にないくらい、名前がバラついてますねぇ。
これでは、「誰々が凄い」とは言いにくいなぁ。


あ、マーティンが「シャトル」系で目立ちますか。
それ以外、1人たりとも名前が重なっていないとは・・・。


まあ、裏を返せば、それだけ「粒ぞろい」なのかもしれません。


では、「40ヤード走」のベスト10とタイムを。


 1位 4.30 タイ・ヒルクレムソン大
 2位 4.31 ジョナサン・ジョセフ南カロライナ大
 3位 4.32 ティム・ジェニングズジョージア大
 4位 4.34 マイケル・ハフテキサス大
 5位 4.38 ダニエル・バロックスネブラスカ大
 5位 4.38 ウィリー・アンドリューズベイラー大
 7位 4.39 アントワン・ベセイハワード大
 7位 4.39 ジェイソン・アレンテネシー大
 7位 4.39 ケリー・ジェニングズマイアミ大(フロリダ)
 10位 4.40 ドンテイ・ウィットナーオハイオ州立大


速っっっ!!!


全体1位となる「4.30」のヒルも凄いですが、
ディフェンスバック組に4秒3台が9人もいるなんて。


ちなみに、ワイドレシーバー組は4人でした。


やはり、1番の「快速」がいるポジションはディフェンスバック
ということになりそうです。


ただ、1つ気になるのは、この4秒3台の9人は、みんな「前の組」なんですよ。
たまたま「前の組」に速い選手が揃っていた・・・ということもあり得ますが、
なんか、偏りすぎてますよねぇ。
(ちなみに、組の分け方は単純に苗字のアルファベット順)


これって、「ストップウォッチを操作する人」が違って、
その微妙な差がタイム差になって表れていた・・・とか、
そんなことだったりするのではないでしょうか。


まあ、だからこそ、「組」ごとに上位成績者が発表されているんでしょうが・・・。


タイムや記録は、あくまで「参考程度に」ということでしょうね。


・・・という割には、結構、ドラフトに向けて重要視されているように思いますが・・・。
実際は、「タイム」そのものは重要視されていないのかなぁ。


まあ、でも、「話のネタ」としては面白いので、
ここでは「タイム」や記録そのものを、更に取り上げさせてもらいます。


全ポジションの「測定」が終わりましたので、
各種目の、全体でのベスト5をドドーンと発表!


まずは、「ベンチプレス」。(単位は「回」)
これは、発表されていない組も多いので不正確なのですが、発表されている範囲内で。


 1位 44 DT ブロドリック・バンクリーフロリダ州立大
 2位 35 C ウィル・モントゴメリーバージニア工科大
 2位 35 DT バリー・コーフィールドノースウエスタン大
 4位 33 DT マーカス・グリーンオハイオ州立大
 5位 31 DT ダスティ・ドヴォルチェックオクラホマ大
 5位 31 DT ケードリック・ゴルストンジョージア大


ディフェンスタックルの独壇場です。
こういう「力」は、オフェンスラインよりディフェンスラインに求められるんですねぇ。


それにしても、ぶっちぎり1位のバンクリーは凄いなぁ。


次に、「垂直跳び」。(単位は「インチ」)


 1位 42.5 LB ロジャー・マキントッシュマイアミ大(フロリダ)
 2位 42.0 TE ヴァーノン・デイヴィスメリーランド大
 2位 42.0 DE マーク・アンダーソンアラバマ大
 4位 41.5 CB ルーベン・ヒューストンジョージア工科大
 4位 41.5 CB マーカス・マクシーマイアミ大(フロリダ)
 4位 41.5 CB ゲアリック・マクファーソンメリーランド大


ディフェンス陣が優勢。
やはり、ボールを奪うにはジャンプ力が必要、ということか?


そんな中に1人入っている、タイトエンドデイヴィスが光ります。


次は、「立ち幅跳び」。(単位は「フィート・インチ」)


 1位 11・1 WR ウィリアム・ブラックモンボストンカレッジ
 1位 11・1 SS パット・ワトキンスフロリダ州立大
 3位 11・0 LB ジョン・オルストンスタンフォード大
 3位 11・0 CB アントニオ・クロマティフロリダ州立大
 3位 11・0 SS ドンテイ・ウィットナーオハイオ州立大


こちらも、やはりディフェンス陣が優勢。
しかし、ブラックモンならば負けない!


さて次は、「20ヤードシャトル」。(単位は「秒」)


 1位 3.81 SS ジェイソン・アレンテネシー大
 2位 3.95 CB デリック・マーティンワイオミング大
 3位 3.96 LB A・J・ホークオハイオ州立大
 4位 3.97 WR チャド・ジャクソンフロリダ大
 5位 3.99 WR トラヴィス・ウィルソンオクラホマ大


ディフェンスバックワイドレシーバーが上位に来るのは当然として、
この中に、ラインバッカーのホークが入っているのは素晴らしいですね。
さすが、騒がれるだけのことはあります。


それにしても、アレンのタイムの「飛びぬけっぷり」が凄いです。
とんでもないなぁ。


次は「60ヤードシャトル」。(単位は「秒」)


 1位 10.69 CB デリック・マーティンワイオミング大
 2位 10.83 SS チャーリー・ペプラーアラバマ大
 3位 10.94 SS エリック・スミスミシガン州立大
 4位 11.05 TE ギャレット・ミルズタルサ大
 5位 11.06 LB A・J・ホークオハイオ州立大


上位3人は、ディフェンスバック組のベスト3そのままで。
マーティンは、「20ヤードシャトル」でも2位になってますから、
今回のスカウティングコンバインの「シャトル王」(?)でしょう。


そして、こちらにも名前を出しているホーク。


次は「3コーンドリル」。(単位は「秒」)


 1位 6.63 CB タイ・ヒルクレムソン大
 2位 6.65 CB リチャード・マーシャルフレズノ州立大
 3位 6.66 FS リード・ダウティ北コロラド大
 4位 6.67 WR ウィリアム・ブラックモンボストンカレッジ
 4位 6.67 LB ジェイムズ・アンダーソンバージニア工科大


こちらも、上位3人は、ディフェンスバック組のベスト3そのまま。


シャトル」と似ている種目と思いきや、意外と上位者の名前は一致しないんですねぇ。
シャトル」が直線的な敏捷性だとすると、
「3コーンドリル」は、細かい動きの中での敏捷性、というところでしょうか。


立ち幅跳び」1位のブラックモンが4位に食い込んでいます。


そういえば、ラインバッカー組の話のところで、
「40ヤード走」1位と「立ち幅跳び」1位が同じ選手だったのですが、
意外と、「立ち幅跳び」というのは、「速さ」「敏捷性」が問われる種目なのでしょうか?


そういう目で見てみると、「立ち幅跳び」のランキングは侮れないかも・・・。


さて、では、いよいよ「40ヤード走」です。
4秒3台を記録した16選手を全員紹介!


 1位 4.30 CB タイ・ヒルクレムソン大
 2位 4.31 FS ジョナサン・ジョセフ南カロライナ大
 3位 4.32 WR チャド・ジャクソンフロリダ大
 3位 4.32 CB ティム・ジェニングズジョージア大
 5位 4.34 WR ウィリー・リードフロリダ州立大
 5位 4.34 SS マイケル・ハフテキサス大
 7位 4.35 WR デヴィン・アロマショドゥオーバーン大
 7位 4.35 QB レジー・マクニールテキサス農工大
 9位 4.38 WR シノリス・モスマイアミ大(フロリダ)
 9位 4.38 TE ヴァーノン・デイヴィスメリーランド大
 9位 4.38 SS ダニエル・バロックスネブラスカ大
 9位 4.38 SS ウィリー・アンドリューズベイラー大
 13位 4.39 RB モーリス・ドリューUCLA
 13位 4.39 CB アントワン・ベセイハワード大
 13位 4.39 SS ジェイソン・アレンテネシー大
 13位 4.39 CB ケリー・ジェニングズマイアミ大(フロリダ)


まあ、今まで見てきたとおり、ディフェンスバック組と、
ワイドレシーバー組が中心になっているわけですが、
そんな中にいる、クォーターバックマクニールや、
タイトエンドデイヴィスは、やっぱり凄いなぁ、というところで。


ランニングバック組は、かろうじてドリュー1人が入っています。


しかし、こうやって見てきますと、
ランニングバック組の「目立たなさ」が、際立ってきますねぇ。


もちろん、こういった種目で良い記録を出すことと、
「素晴らしいランニングバックであること」は、直結しないのでしょうが、
それにしてもなぁ・・・という感じで。


前にも書きましたとおり、USCRBレジー・ブッシュは、この「測定」を行ってませんが、
(同じくUSCRBレンデル・ホワイトも不参加。あと誰が不参加かは不明)
「今年のドラフトは、ブッシュ以外のランニングバックはあまり豊作では無い」、
というような評もあったりするようで、
何か、それを裏付けている結果のようにも思えてきます。


最後に、このスカウティングコンバインのビデオ(と記録)を見た結果、
僕が今後注目していきたいなぁ、と思った選手を書き連ねておきます。
(基本的に、この6日間で取り上げてきた選手です)


 K ジョシュ・ヒューストンオハイオ州立大
 C ウィル・モントゴメリーバージニア工科大
 C ニック・マンゴールドオハイオ州立大
 QB ジェイ・カトラーバンダービルト大
 RB ジョセフ・アッダイLSU
 RB ワリ・ランディバージニア大
 WR チャド・ジャクソンフロリダ大
 WR ウィリアム・ブラックモンボストンカレッジ
 WR ジェレミー・ブルームコロラド大
 TE ヴァーノン・デイヴィスメリーランド大
 DE マニー・ローソン北カロライナ州立大
 LB A・J・ホークオハイオ州立大
 LB ジョン・オルストンスタンフォード大


・・・まあ、ブルームはご愛嬌ということで・・・。


ディフェンスバック組では、特に注目したい選手はいなかったなぁ。
速い選手はいっぱいいたけども・・・。


といったところで、長々と書いてまいりましたが、
スカウティングコンバインのビデオを見た「感想文」は、これにて終了。


多くのドラフト候補生の名前を覚えられたのが、1番の収穫ですかねぇ。
これで、いろいろ調べるにも足がかりが出来たような気がします。


さあ、ドラフトまで、あと2ヶ月!