ヘッドコーチ系統図(増補・スーパーボウル版)



昨日書いていたシニアボウル
なんか、「North」チームの独壇場だったみたいですねぇ。


今なら、「NFL.com」でハイライト映像が見られますが、
全体のハイライトだと、ほとんど「North」チームのオフェンスしか見られないので、
クォーターごとのハイライトがオススメです。


・・・まあ、それでも、「South」チームのオフェンスの活躍が見られるわけではなく、
「North」チームのディフェンスの活躍が見られる、ということになるんですけども・・・。


マイク・ノーランヘッドコーチ(ダン・リーヴズ系)と、
ジョン・グルーデンヘッドコーチ(ビル・ウォルシュ系)では、
グルーデンの貫録勝ち」というところでしょうか。


・・・いや、この場合、系統は何も関係ないけど。


というわけで、本日は、再び「ヘッドコーチ系統図」の話題を。



「続き」の話なので、未読の方はそちらからお読みいただけると幸いです。


さて、そんなわけで、ヘッドコーチを系統別に並べてみたんですけども、
眺めているうちに、ふと、重大なことに気が付きました。


そうか!


先日のカンファレンスチャンピオンシップ2試合は、
どちらも、ビル・パーセルズマーティ・ショッテンハイマーの「代理戦争」だったのか!


そして、2試合とも、勝ったのは「マーティ・ショッテンハイマー系」。


負けたパーセルズは、失意でコーチを引退。


そ・・・そんな裏事情が・・・!


・・・あるわけは無いんですけども。
まあまあ、そんなことを思い浮かべて、楽しんでいたわけです。


で、そのときに、ふと思ったのが、
今回は「マーティ・ショッテンハイマー系」のスーパーボウルとなったのですが、
そういえば、過去のスーパーボウルは、どの系統が1番多く勝っているんだろうか、と。


ああ、それは面白そうな話かも。


ちょうど、スーパーボウル前ですし、話のネタになりそうだなぁ、と思ったので、
ざっと調べてみました。


赤数字が、第何回のスーパーボウルを制したかを表しています。
ついでに、最近ヘッドコーチだった人とかの名前も埋め込んでみました。

ビル・ウォルシュ
   ビル・ウォルシュ [16][19][23]
    ├サム・ワイチ
    │ └ブルース・コスレット
    ├ジム・ファセル
    │ └ジョン・フォックスカロライナ・パンサーズ)
    ├ジョージ・シーファート [24][29]
    │ ├ジェフ・フィッシャーテネシー・タイタンズ)
    │ └マイク・シャナハンデンバー・ブロンコス) [32][33]
    │   └ゲイリー・クービアックヒューストン・テキサンズ)
    ├デニス・グリーン
    │ ├ブライアン・ビリックボルチモア・レイヴンズ) [35]
    │ │ └ジャック・デルリオジャクソンビル・ジャガーズ)
    │ └マイク・タイス
    │   └スコット・リネハンセントルイス・ラムズ)
    ├ポール・ハケット
    │ ├ジョン・グルーデンタンパベイ・バッカニアーズ) [37]
    │ │ └ビル・キャラハン
    │ └マイク・マッカーシーグリーンベイ・パッカーズ)
    └マイク・ホルムグレンシアトル・シーホークス) [31]
      ├アンディ・リードフィラデルフィア・イーグルス)
      │ └ブラッド・チルドレスミネソタ・ヴァイキングス)
      ├スティーヴ・マリウーチ
      │ └マーティ・モーニンウェグ
      ├マイク・シャーマン
      └レイ・ローズビル・パーセルズ
   ビル・パーセルズ [21][25]
    ├アル・グロー
    ├クリス・パーマー
    ├ショーン・ペイトンニューオリンズ・セインツ)
    ├トム・コフリンニューヨーク・ジャイアンツ)
    │ └ディック・ジャローンバッファロー・ビルズ)
    └ビル・ベリチックニューイングランド・ペイトリオッツ) [36][38][39]
      ├エリック・マンジーニニューヨーク・ジェッツ)
      ├チャーリー・ワイズ
      ├ニック・セイバン
      └ロメオ・クレネルクリーブランド・ブラウンズ)

・マーティ・ショッテンハイマー
   マーティ・ショッテンハイマーサンディエゴ・チャージャーズ)
    ├カム・キャメロンマイアミ・ドルフィンズ)
    ├ガンサー・カニンガム
    ├トニー・ダンジーインディアナポリス・コルツ)
    │ ├マイク・トムリンピッツバーグ・スティーラーズ)
    │ ├ラヴィ・スミスシカゴ・ベアーズ)
    │ └ロッド・マリネリデトロイト・ライオンズ)
    ├ハーマン・エドワーズカンザスシティ・チーフス)
    └ビル・カウワー [40]
      ├ケン・ワイゼンハントアリゾナ・カーディナルズ)
      ├ジム・ハズレット
      ├ドム・ケイパーズ
      ├マーヴィン・ルイスシンシナティ・ベンガルズ)
      └マイク・ムラーキーダン・リーヴズ
   ダン・リーヴズ
    └マイク・ノーランサンフランシスコ・49ers)

・ドン・コリエル
   ドン・コリエル
    ├アーニー・ザンピージー
    ├アル・サンダース
    ├ジョー・ギブズワシントン・レッドスキンズ) [17][22][26]
    └ジョン・マッデン [11]
      ├ジョン・ロビンソン
      └トム・フローレズ [15][18]
        ├アート・シェル
        └テリー・ロビスキーその他(カレッジ系)
   デニス・エリクソン
    └ジョン・スミス
      └ボビー・ペトリーノアトランタ・ファルコンズ)
   ノーム・チャウ
    └レイン・キフィンオークランド・レイダーズ



というわけで、まあ、大体予想が付いたのですが、こうして見ると一目瞭然、
ビル・ウォルシュ系」が1番多くて、計10回制覇。


「全40回中10回」ですから、やはり、たいしたものです。


前回、「3大系統」としていた中では、
ビル・パーセルズ系」が、それに次ぐ「5回」。


まあ、実質2人だけで稼いでいるのですが。


そして、「マーティ・ショッテンハイマー系」は、
実は、前回のカウワーが、初制覇だったんですねぇ。


この3つの中では、最も若い系統なので、数が少ないのは当然ですが、
ちょっとビックリするところかも。


更に、今回、2年連続でこの系統が制覇することは既に「確定」しています。


この事実だけ見ても、「今、最も勢いのある系統」というのが分かるところで、
ここから新ヘッドコーチが多く誕生するのは、当然のことなんでしょうね。


さて、先ほど、「ビル・パーセルズ系」が「5回」ということを書きましたが、
実は、それよりも多く制覇している系統がありました。


ドン・コリエル系」。


今は、ギブズが残るのみで、前回掲載したときは寂しい感じだったのですが、
一転、こんなに活気のある状況に。


ギブズが3回制しているのを筆頭に、全部で「6回」もスーパーボウル制覇しています。
なかなか凄いですね。


・・・ただ、逆に、だからこそ、「衰退」が目に付く感じが無きにしも・・・。
なんか、並んでいる名前が、ここだけ古いし・・・。


で、これで全部なのですが、合計しても「22回」にしかなりません。
これまでスーパーボウルは40回行われていますから、18回分足りませんね。


まあ、これは当然のことで、例えば、
第1回・第2回連覇のヴィンス・ロンバルディなどが、
上記の系統図に入ってくるわけもありません。


それより古いのですから。


となると、もっと遡って、今ある系統の「ルーツ」を探っていかないと、
スーパーボウル制覇分布図」は、完成しないということですねぇ。


うーん、楽しくなってきたぞ。


というわけで、調べてみました。


ただ、最初に断っておきますが、前回以上にいろんなところから記事をかき集めて、
その「行間」を読みながら作成したものですので、
はっきり言って、信憑性は薄いと思います。


前回も書きましたように、そもそも、影響を受けた人を1人に絞ること自体、
無茶な話でもありますので。


まあまあ、話のネタとして、軽い気持ちで見てくださいな。

ルーツ
   スティーヴ・オーウェン
    ├ヴィンス・ロンバルディ [1][2]
    └トム・ランドリー [6][12]
      ├(ダン・リーヴズ)→
      └マイク・ディトカ [20]
        ├ヴィンス・トービン
        └デイヴ・マクギニス
   チャック・フェアバンクス
    ├バリー・スウィッツァー [30]
    └レイ・パーキンス
      └(ビル・パーセルズ)→
   ポール・ブラウン
    ├ウィーブ・ユーバンク [3]
    │ ├チャック・ノックス
    │ │ └ジョー・ヴィット
    │ └バディ・ライアン
    │   └グレッグ・ウィリアムズ
    ├シド・ギルマン
    │ ├ジョージ・アレン
    │ │ └ディック・ヴァミール [34]
    │ ├(ドン・コリエル)→
    │ └バム・フィリップス
    │   └ウェイド・フィリップス
    ├チャック・ノール [9][10][13][14]
    ├ドン・シューラ [7][8]
    │ ├ドン・マキャファーティ [5]
    │ ├ビル・アーンスパーガー
    │ │ └(マーティ・ショッテンハイマー)→
    │ └モンテ・クラーク
    └(ビル・ウォルシュ)→



まず、驚くところは、「ビル・ウォルシュ系」と「マーティ・ショッテンハイマー系」、
更には、「ドン・コリエル系」までもが、結局1つにつながってしまうところで。


偉大なり、ポール・ブラウン
(ブラウンズの初代ヘッドコーチにして、ベンガルズの創設者です)


これらを全部、「ポール・ブラウン系」としてしまうと、
この系統でのスーパーボウル制覇は「26回」。


もう、文句なしでダントツですね。


別の視点で見てみると、前回が初制覇だった「マーティ・ショッテンハイマー系」は、
ドン・シューラからの系統と考えてみても、
実に、第8回以来の制覇となるわけで、これはこれで、なかなか感慨深いのかも。


さて、では、「ビル・パーセルズ系」は、というと、
チャック・フェアバンクスに行き着き、1回増えて「6回」に。


そして、今はノーランが残るのみの「ダン・リーヴズ系」が、
ロンバルディなどを含んでスティーヴ・オーウェンに行き着き、「5回」になります。


現在の「3大系統」は、「ビル・ウォルシュ系」「ビル・パーセルズ系」、
そして、「マーティ・ショッテンハイマー系」としていましたが、
実は、基まで遡ると、「スティーヴ・オーウェン系」「チャック・フェアバンクス系」、
そして、「ポール・ブラウン系」と考えた方が良いのかもしれませんね。


まあ、あんまり間が隔たりすぎると、共通性も薄れるでしょうから、
「話のネタ」以外には、使えない系統分けではありますが。


ただ、見ていて、何か、ワクワクしますねぇ。


さて、この「3大ルーツ系統」のスーパーボウル制覇回数の合計は「37回」。
まだ3回分足りません。


それは、どこに行ったのか。


以下、「最近ヘッドコーチになった人」で、ここまでに載ってなかった人とかと共に。
(2000年以降にヘッドコーチ(「臨時」を含む)だった人は、全員載っているはずです)

旧系統
   ジミー・ジョンソン [27][28]
    ├デイヴ・ウォンステッド
    ├デイヴ・カンポ
    ├ノーヴ・ターナー
    │ └マイク・マーツ
    └ブッチ・デイヴィス
   バド・グラント
    └ジャック・パテラ
      └ジム・モーラ(シニア)
        └ジム・モーラ
   ハンク・ストラム [4]
   ボー・シェンベクラー
    ├ゲイリー・メラー
    └ロイド・カー不明
   ジム・ベイツ
   スティーヴ・スパリアー
   ディック・ルボウ
   ボビー・ロス
   マイク・ライリー



・・・ああ、「ジミー・ジョンソン系」・・・。


スーパーボウルを制したのはジョンソン本人ですが、
系統としては、パッと咲いて、パッと散ってしまったような。


ただ、現在、ターナーダラス・カウボーイズの新ヘッドコーチ候補となっていて、
結構有力なようなので、「系統復活」に期待をかけましょう。


ちなみに、マーツは、経歴を見ると、
ポール・ブラウン系」から連なるチャック・ノックスと関わりが深いのですが、
「でも、ターナーの影響を大きく受けている」という記事を見かけたので、こちらへ。


いやぁ、この系統の盛衰は、ターナーの肩にかかっているんだなぁ。


あと1人。


第4回スーパーボウルを制したストラムは、
「思想的」には、トム・ランドリーにつながるようにも思えましたが、
直接的なつながりのあるコーチが見つからなかったので、単独で置いておきます。


なお、「不明」の5人は、記事の行間を読んでもつなげにくかったので、
そのままにしておきました。


まあ、そのまま新系統の「始祖」になりそうな人も多いんですけどね。


以上。
とりあえず、こんな根も葉もない話題を、ここまで広げてみました。


この時期は、過去のスーパーボウルが取り上げられる機会も多いので、
(今年は、特に第5回と第20回を見ることが多いかな)
そんなところなんかでも、お役立てください。


楽しんでいただければ、幸いです。