「最もあり得そう」なモックドラフト2007(2週間前版)
NFLヨーロッパの情報を遮断するのって、実は、結構大変ですね・・・。
「木下が・・・」という文字を見て、慌てて目をそらし、
「アムステルダム・アドミラルズの・・・」という文字を見て、慌てて目をそらし・・・。
いやぁ、恐るべし、「活躍している日本人選手」効果。
NFL自体の情報の方が、まだ簡単に情報遮断できるよなぁ。
・・・と、いうことは、置いておいて。
本日は、以前の予告どおり、
「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」の、
ドラフト2週間前版をお送りします。
今回は、4月1日以降に更新された形跡のある44個の「モックドラフト」を集計しました。
前回と期間が全く重なっていないですから、当然、1から集計しなおし。
この企画、何が大変って、この「毎回1から集計しなおし」ってところなんですけども、
まあ、おかげで、記憶力の悪い僕でも、
有力選手の名前をかなり覚えられてきたので、(「反復学習効果」はバッチリ)
それを考えると、良い面もあるのかも・・・?
さてさて、「1ヶ月前版」と比べて、どういう変化があるか。
それでは、まず、グループ分けをします。
最初は、「上位指名確実」な「A」グループ。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
A | QB ジャマーカス・ラッセル | LSU | 1位 | 3位 | 1位 | 1位 | |
A | QB ブレイディ・クィン | ノートルダム大 | 2位 | 9位 | 3位 | 2位 | |
A | RB エイドリアン・ピーターソン | オクラホマ大 | 3位 | 12位 | 6位 | 3位 | |
A | WR カルヴィン・ジョンソン | ジョージア工科大 | 1位 | 4位 | 4位 | 4位 | |
A | T ジョー・トーマス | ウィスコンシン大 | 2位 | 5位 | 4位 | 5位 | |
A | DE ゲインズ・アダムズ | クレムソン大 | 2位 | 13位 | 5位 | 6位 | |
A | ↑ | DT アモービ・オコイエ | ルイビル大 | 4位 | 13位 | 8位 | 6位 |
A | FS ルロン・ランドリー | LSU | 5位 | 11位 | 8位 | 8位 |
オコイエが増えて8人になりました。
オコイエは、前回時点では、
「運が良ければ上位指名も十分あり得る」ということを書いていましたが、
そこから、「上位指名確実」になったわけですね。
しかも、ただ「確実」になった以上に評価が上がっているようで、
上の統計情報を見ても分かるとおり、
ランドリーよりも上になったんじゃないか、という感じです。
他の面々は、まあ、前回とそんなに変わらないかな、と思いますが、
ラッセルの評価の高さは、かなり「磐石」になってきたみたいですね。
一応、今回も1位指名予想は、ジョンソンと分け合っていますが、
割合的には、かなりラッセルに偏った状態となってきています。
次は、「1巡指名は確実」な「B」グループ。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
B | ↑ | DT アラン・ブランチ | ミシガン大 | 5位 | 25位 | 10位 | 9位 |
B | ↑ | T リーヴァイ・ブラウン | ペン州立大 | 5位 | 24位 | 10位 | 10位 |
B | FS レジー・ネルソン | フロリダ大 | 7位 | 28位 | 17位 | 17位 |
前回、「C」グループだったブランチとブラウンですが、
>ブランチやブラウンなどは、上に掲載した「A」グループの選手たちを押しのけて、
>かなり上位で指名されているものもありましたので、
>今回は、たまたま外されているものがあった、というように考えた方が良いでしょう。
と、まさしく書いていたとおりの状況で、
今回集計した44個では、全てで「1巡指名される」となっていました。
そんなわけで、この「上昇」は、特にこの間に大きく評価が上がった、
ということではないです。
もちろん、「評価が高くない」という意味ではなく、
「前回から既に評価が高かった」という意味ですよ。
さて次に、「十中八九1巡指名されそう」な「C」グループ。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
C | ↓ | DE ジャマール・アンダーソン | アーカンソー大 | 5位 | ランク外 | 9位 | 11位 |
C | ↓ | LB パトリック・ウィリズ | ミシシッピ大 | 7位 | ランク外 | 12位 | 12位 |
C | ↓ | CB リオン・ホール | ミシガン大 | 7位 | ランク外 | 12位 | 15位 |
C | DE アダム・キャリッカー | ネブラスカ大 | 11位 | ランク外 | 15位 | 11位 | |
C | ↑ | TE グレッグ・オルセン | マイアミ大(フロリダ) | 9位 | ランク外 | 16位 | 14位 |
C | RB マーショーン・リンチ | カリフォルニア大 | 8位 | ランク外 | 16位 | 16位 | |
C | WR テッド・ギン | オハイオ州立大 | 9位 | ランク外 | 19位 | 19位 | |
C | CB デアエル・レヴィス | ピッツバーグ大 | 13位 | ランク外 | 20位 | 22位 | |
C | ↑ | WR ロバート・ミーチェム | テネシー大 | 11位 | ランク外 | 23位 | 23位 |
C | LB ポール・ポスルーズニー | ペン州立大 | 15位 | ランク外 | 24位 | 24位 |
前回「B」グループだったアンダーソン、ウィリズ、ホールが落ちてきています。
これは、先ほどのブランチやブラウンとは全く逆の状況で、
評価の高さから考えれば、やはり、「今回は、たまたま外されているものがあった」、
と考えるべきでしょう。
ただ、前回、「1巡指名から外れるかも?」と書いていたウィリズの名前とか、
「落ちて落ちて」いたホールの名前とかが、
ここに入っているのは、ちょっと気になるところかも・・・。
前回より評価が上がってきているのは、オルセンとミーチェム。
この2人は、前回の集計後の「モックドラフト」の中で、
「D」グループの選手として最初と2番目に登場していたので、
評価が上がったというよりは、
「より多くの人に有力選手だと認識されてきた」ということになるのでしょう。
次に、「1巡指名される可能性は一応高い」という「D」グループ。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
D | ↓ | DE ジャーヴィス・モス | フロリダ大 | 13位 | ランク外 | 21位 | 21位 |
D | ↓ | LB ローレンス・ティモンズ | フロリダ州立大 | 15位 | ランク外 | 24位 | 20位 |
D | CB クリス・ヒューストン | アーカンソー大 | 9位 | ランク外 | 22位 | 22位 | |
D | WR ドゥウェイン・ボウ | LSU | 14位 | ランク外 | 23位 | 23位 | |
D | ↓ | WR ドゥウェイン・ジャレット | USC | 9位 | ランク外 | 24位 | 30位 |
D | CB アーロン・ロス | テキサス大 | 18位 | ランク外 | 27位 | 27位 |
「C」グループから落ちてきた中では、
特に、ジャレットの評価が大きく下がってきている感があります。
同じワイドレシーバー選手で、同じファーストネームのボウとは、
前回は明らかに評価に差があったのですが、今はほとんど変わらないか、
あるいは、ジャレットの方が低い評価とも言えるようです。
モスやティモンズは、元々、同ポジションの1巡指名候補の中では評価の低い方でしたが、
「それだったら、別ポジションで評価の高い選手を取るんじゃない?」、
というように考えた人が、ちょっとだけ増えてきたのかもしれません。
次は、「1巡指名されるかどうか半々」な「E」グループ。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
E | G ジョー・ステイリー | 中央ミシガン大 | 10位 | ランク外 | 29位 | ランク外 | |
E | ↓ | SS マイケル・グリフィン | テキサス大 | 17位 | ランク外 | 28位 | ランク外 |
E | ↓ | LB ジョン・ビーソン | マイアミ大(フロリダ) | 15位 | ランク外 | 31位 | ランク外 |
E | G ジャスティン・ブレイロック | テキサス大 | 15位 | ランク外 | 32位 | ランク外 | |
E | ↑ | DE アンソニー・スペンサー | パーデュー大 | 14位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
E | FS ブランドン・メリウェザー | マイアミ大(フロリダ) | 22位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
グリフィンやビーソンは、「半々」よりは、もうちょっと多い感じでしたが、
「D」グループの面々とは、明らかに頻度に差があったので、こちらに組み込みました。
スペンサーは、前回はグループ分けされていなかった選手。
今回は、かなり頻繁に名前を見かけるようになりました。
ディフェンスエンド選手ですから、先ほどのモスの「降下」と合わせて考えると、
いろいろと「裏事情」を考えられそうで、面白いところです。
さて、前回は「E」グループまででしたが、「半々」というほどではないけども、
結構いくつもの「モックドラフト」で名前を挙げられている、
というグループが出てきましたので、
「1巡指名されても全く不思議ではない」という「F」グループを加えておきます。
グループ | 上下 | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
F | ↑ | DT ジャスティン・ハレル | テネシー大 | 18位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | ↑ | G ベン・グラブス | オーバーン大 | 22位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | ↓ | CB マーカス・マッコーリー | フレズノ州立大 | 22位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | ↓ | WR シドニー・ライス | 南カロライナ大 | 24位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | ↑ | DT デマーカス・タイラー | 北カロライナ州立大 | 25位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
前回「E」グループだったマッコーリーとライスは、
「やや評価落ち」という感じですね。
他の3人は、前回はグループ分けされていなかった選手ですが、
グラブスは、グループ分けされていなかった中で、
唯一、集計後の「モックドラフト」に登場していた選手でしたから、
まあ、ここに名前が挙がってくるのも、妥当なところでしょう。
・・・と、以上が、今回のグループ分け結果となります。
まあ、総じて言えば、「微妙な動き」ってことになりますかね。
この中間、ドラフト指名権のトレードがあったわけでもないし、
そうそう大きな動きも無いのか。
さて、では、これを踏まえまして、
「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」を。
1位から32位まで、一気にどうぞ。
かいつまんで見ていきます。
まず、1位から7位までは、前回と変わりありません。
そして、8位に「Aグループ入り」のオコイエが登場しています。
9位と10位は、入れ替わり。
元々、どちらのチームの「指名予想」でも票を集めていた両者ですが、
ここに来て、ドルフィンズはブランチ、テキサンズはブラウンと、
はっきりした境界が出来つつあるような感じです。
前回、「A」グループの面々に次ぐ評価、と書いて、8位指名予想だったアンダーソンが、
「C」グループに落ちるとともに、指名順位予想も13位にダウン。
先ほど、グループ分けのところでは「たまたま」と書きましたが、
そういうことが起こるのは、それなりに理由があってのことかもしれません。
「16位指名予想」は、相変わらず半分がリンチですが、
今回も、やっぱり12位でリンチを指名されてしまっています。
ただし、「12位指名予想」におけるリンチの割合は、かなり減っていて、
ウィリズが、一気にリンチに迫る票を集めてきました。
前回は、「12位指名予想」でウィリズの名前はほとんど挙がってなかったのですが、
「12位まで残ってないと思ったら、もしかしてウィリズ、残ってるのか?」、
・・・ということで、票が集まり始めたのかもしれません。
単純に、ウィリズとリンチの評価を比べてみると、ややウィリズの方が高いですから、
ビルズは、リンチではなくウィリズを選択する可能性も高くなってきたような気がします。
そうなれば、16位のパッカーズも、嬉しいところなんでしょうけどねぇ。
リンチがいなくなってしまった後の「16位指名予想」は、やっぱり散々なもので、
前回と指名選手は違いますが、今回のネルソンも、
「2票集まっている中で最も評価の高い選手」という形で選んだものになります。
で、そうなると、たまったものではないのが、直後のジャガーズ。
前回、「ほとんど1点集中」と書いたほどの偏りっぷりで、
ネルソンは17位指名予想となっていたのですが、そのネルソンが消えてしまったため、
泣く泣く、「次点」のギンを指名することに。
(ちなみに、今回も、相変わらず17位指名予想はネルソンに偏っています)
・・・本当にこのとおりになったら、
ビルズがリンチを指名することによる、「悲しみの連鎖」になってしまうなぁ・・・。
さて、ギンは前回、21位指名予想だったのですが、
その21位のところには、15位から落ちてきたモスがピッタリと収まります。
前回、「ブロンコスは本当はモスを指名したいんだけど」と書いていましたが、
ここは、丸く収まった形になりますね。
ただし、その「原因」となった15位指名予想では、
ホールとモスの票が拮抗していますので、
今回はホールとなりましたが、まだまだ分かりません。
さて、次に動きが目立つのは、23位。
先ほど、グループ分けの「D」グループのところで、
「同じワイドレシーバー選手で、同じファーストネームの・・・」と書いていましたが、
ちょうど、それが分かりやすい形で表れました。
前回、23位指名予想は、ジャレットでしたが、今回は、ボウとなっています。
そして、それは、直に30位指名予想にも影響。
チーフスがジャレットを選んだらチャージャーズはボウ、
チーフスがボウを選んだらチャージャーズはジャレット、
・・・という関係は、今回も変わりないようです。
ただ、前回より、チーフスはボウ、チャージャーズはジャレットと、
棲み分け(?)が進んでいるようではあります。
26位より後は、さすがに不確定要素の多い下位指名だけあって、動きまくってます。
グリフィンは、前回も26位指名予想でそこそこ票を集めていました。
28位メリウェザーと、ちょうど入れ替わった形になりますね。
27位指名予想で最も票を集めていたのは、前回同様ロスなのですが、
その票数は、前回と比べ物にならないくらい多いものとなっています。
・・・まあ、どちらにせよ、先に指名されてしまっていてはどうにもならないのですが。
で、27位指名予想は、ビーソンに。
前回は、27位指名予想でビーソンの名前はほとんど挙がっていなかったので、
セインツのニーズに変化があったということなのかもしれません。
で、ビーソンは、前回、32位指名予想だったので、そちらに影響が出るのですが、
今回は、32位指名予想で1番多かったのは、ビーソンではなく、ハレルでした。
だから、まあ、コルツとしても問題なし、というところかな。
29位指名予想は、前回32位までに入っていなかったステイリーですが、
ただ、29位指名予想としては、元々そこそこ票が入っていましたね。
そして、31位は、この位置にしては不思議なほど「不動」のグラブスです。
さて、グループ分けしたときに挙げた名前は合計38人でしたので、
この32位までの表に入っていない選手が6人います。
グループ | 選手名 | 出身大学 | 最高 | 最低 | 中間 | 最頻 |
---|---|---|---|---|---|---|
C | LB パトリック・ウィリズ | ミシシッピ大 | 7位 | ランク外 | 12位 | 12位 |
E | DE アンソニー・スペンサー | パーデュー大 | 14位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
E | G ジャスティン・ブレイロック | テキサス大 | 15位 | ランク外 | 32位 | ランク外 |
F | WR シドニー・ライス | 南カロライナ大 | 24位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | DT デマーカス・タイラー | 北カロライナ州立大 | 25位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
F | CB マーカス・マッコーリー | フレズノ州立大 | 22位 | ランク外 | ランク外 | ランク外 |
・・・ウィリズ・・・。
どうにも、めぐりが悪い選手のようですねぇ。
まあ、先ほども書きましたように、12位(ビルズ)のところで、
ウィリズ指名予想が増え始めているようですから、
このままいけば、この「嫌な流れ」は断ち切られるかもしれません。
マッコーリーは前回27位指名予想、ブレイロックは前回29位指名予想で、
この2人は評価が落ちた形にはなりますが、
今回も、27位指名予想でマッコーリーに票はそこそこ集まっていますし、
29位指名予想でブレイロックに票はそこそこ集まっています。
入れ替わることは、十分にあり得るでしょう。
・・・以上。
「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」。
次回は、「ドラフト1週間前版」・・・と考えていたのですが、
明日・明後日あたりに、トレードなどの大きな動きが無ければ、
あんまり大きく変わることもないだろうから、やらなくてもいいかな、と思ってます。
その場合、次回は「ドラフト直前版」ですね。
いよいよドラフトが近づいてきました。