ディフェンス選手ランキング(第1週時点)



「新能力指標」、最後は「ディフェンスインパクトポイント」です。


まずは、第1週で高い値となった選手を、
ディフェンスラインラインバッカーディフェンスバックで、それぞれ1人ずつ。

選手名 ポイント タックル ロス サック パスDef INT FUM
DE カリンバ・エドワーズ
デトロイト・ライオンズ
59 1 0 2 0 0 2
LB マイク・ヴラベル
ニューイングランド・ペイトリオッツ
51 4 0 3 0 0 1
FS レジー・ネルソン
ジャクソンビル・ジャガーズ
34 5 0 1 0 0 1



そして、第1週時点での「ディフェンス選手ベスト10」は、以下の通り。

順位 選手名 ポイント タックル ロス サック パスDef INT FUM
1位 DE カリンバ・エドワーズ
デトロイト・ライオンズ
59 1 0 2 0 0 2
2位 DE ロバート・ジャザース
シンシナティ・ベンガルズ
54 2 1 1 1 1 1
3位 LB マイク・ヴラベル
ニューイングランド・ペイトリオッツ
51 4 0 3 0 0 1
4位 LB ローファ・タトゥープ
シアトル・シーホークス
48 8 0 0 0 0 2
5位 DE ディウェイン・ホワイト
デトロイト・ライオンズ
47 4 0 1 0 1 1
6位 DE トレント・コウル
フィラデルフィア・イーグルス
45 1 2 2 0 0 1
7位 LB ジェイムズ・ファリアー
ピッツバーグ・スティーラーズ
44 3 0 1 2 0 1
8位 LB カルロス・ダンズビー
アリゾナ・カーディナルズ
43 8 2 1 0 0 1
9位 LB ジュリアン・ピーターソン
シアトル・シーホークス
42 4 0 2 0 0 1
10位 LB ロジャー・マキントッシュ
ワシントン・レッドスキンズ
39 10 0 1 0 0 1

NFL - My New Ratings & Stats


なお、これも例によって、各スタッツは公式スタッツと必ずしも一致しません。
例えば、「タックル」の回数に「ロスタックル」や「サック」の回数は含まれていませんし、
サック回数は、2人でサックした場合にも「0.5回」ではなく「1回」としています。


さて、この指標については、昨シーズン、「試しに」掲載していましたが、
結局、詳しい説明を1度も載せていませんでしたので、ここに記しておきます。


元々の目的は、僕が、どうしてもオフェンス選手にばかり目がいってしまうので、
「どのディフェンス選手が活躍している選手なのか」という手がかりを得たい、
というものでした。


で、ディフェンス選手のスタッツはいろいろあるので、それを見れば良いのですが、
逆に、全てのポジションの選手に、全てのスタッツが付いているので、
「どのスタッツが高いと良いディフェンスエンド選手なの?」とか、
「どのスタッツが高いと良いラインバッカー選手なの?」とかが分かりにくく。


混乱に拍車をかけるのは、「3−4」と「4−3」というディフェンス隊形によって、
同じポジションでも「役割」が変わってくるところで。


「3−4」のラインバッカーと「4−3」のディフェンスエンドが同じような役割、
・・・となると、ポジションごとのスタッツ比較も難しくなってきます。


もちろん、一緒くたに考えず、そういう違いを細かく見ていくことこそが、
ディフェンス観戦の1つの楽しみ方なのでしょうが、それは「上級者向け」だなぁ、と。


僕みたいな「ディフェンス観戦初心者」には、もうちょっと手がかりが欲しいところです。


で、それならば、全スタッツを1つのポイントに集約し、
ポジション・役割によらず、全ディフェンス選手を比較できるようにならないか、と。


タックルが多い選手と、サックが多い選手と、インターセプトが多い選手とを、
同じ基準で並べて、全員、「今活躍しているディフェンス選手」という形で見られれば、
分かりやすいのではないかと考えたわけです。


スタッツを1つに集約することによって分かりやすくなる」というのは、
パス成功率・獲得ヤード数・タッチダウン数・インターセプト数をまとめて、
「QBレーティング」という形にすると分かりやすくなる、ということと同じ発想ですね。


で、そうなると、
タックル1回の価値」「サック1回の価値」「インターセプト1回の価値」・・・、
・・・等々を設定する必要があります。


一昨年のシーズンのデータを集計し、割り振っていったのですが、
そのときに心がけたのは、「各ポジションの上位選手が大体同じポイントとなる」こと。


せっかく全ディフェンス選手を同じ基準で比較するのに、
ランキングを作ってみたら同じポジションばかりでは、目的にかなってないですからね。


そうして、試行錯誤しながら決定した、各スタッツの「重み」は以下のとおりです。



なお、昨シーズン時点では「ロスタックル」の項目がありませんでしたが、
昨シーズンの結果を鑑みて、新たに加えました。


今週1位のエドワーズのポイントを計算してみますと、


 タックル1回     :1ポイント
 ロスタックル0回   :0ポイント
 サック2回      :18ポイント
 パスディフェンス0回 :0ポイント
 インターセプト0回  :0ポイント
 ファンブルフォース2回:40ポイント


で、合計59ポイントということになっています。


このポイント配分に、どれだけの「妥当性」があるのかは分かりません。


ただ、昨シーズン、「最優秀守備選手賞」を受賞したのは、
マイアミ・ドルフィンズDEジェイソン・テイラーだったのですが、
タックル回数やサック回数等、何かのスタッツで1位だったわけでもなければ、
チームが強かったわけでもない中で、
テイラーに早い段階から注目していられた(活躍していることに気が付けた)のは、
このポイントのおかげだと言えます。


そういう意味では、作った甲斐があったかな、と思っているところです。


さて、今週の結果に戻りましょう。


先日発表された「週間MVP」のディフェンス部門を見てみると、
AFCヒューストン・テキサンズDEマリオ・ウィリアムズ
NFCデトロイト・ライオンズDEディウェイン・ホワイトでした。


ウィリアムズは、ファンブルリカバーリターンタッチダウンが特に評価されてのものですが、
ディフェンスインパクトポイント」では、
ファンブルリカバーもリターンタッチダウンも、偶然性が高いので評価しておらず、
そんな理由で、上位に入ってきてはおりません。


ただ、気になったのがホワイトでして、こちらでも5位に入っていますが、
なんか、「受賞理由」となったスタッツが、こちらの値と大きく食い違っているんですよね。


 公式スタッツ:7タックルサックインターセプトファンブルフォース
 こちらの集計:4タックルサックインターセプトファンブルフォース


このうち、「タックル数」に関しては、こちらではサックしたときのものは含めないので、
食い違って良いものなのですが、それを考慮しても違いすぎます。


一体、どういうことなのか。


ポイントは、試合終盤の、こんなプレーでした。


 オークランド・レイダーズQBジョシュ・マカウンホワイトサック
 マカウンファンブル
 レイダーズTEザック・ミラーファンブルリカバー
 そのミラーに、ホワイトタックル
 ミラーファンブル
 ホワイトファンブルリカバー


・・・以上、1プレー内の出来事。


この1プレーの間に、ホワイトは、公式スタッツ上、
「2タックルサックファンブルフォース」を挙げているわけですね。
(なぜか「ファンブルリカバー」は記録されていないようで。なぜだ?)


・・・って、凄いな、これ・・・。


うーん、まあ、考え方によって、どちらとも考えられると思いますが、
とりあえず、「ディフェンスインパクトポイント」上では、
1プレー内に複数の出来事が積み重なっても、最初のものだけを考えることにします。
ファンブルリカバーやリターンタッチダウンを評価しないことと同じ方向性で)


多分、こういう「特異」なプレーを高く評価しすぎると、
他の「普通」のプレーとのバランスが取れなくなってしまうのではないでしょうか。


そんなわけで、今のケースは、「1サックファンブルフォース」となります。


・・・以上が、今週の「週間MVP」受賞者が、ポイント上であまり目立っていない理由でした。


あと、今週、非常に興味深いところは、「ベスト10」を見てみると、
ディフェンスバック選手が1人も入っていないんですよね。


先ほどチラッと書きましたとおり、今回、「ロスタックル」という項目を増やしましたが、
元々、昨シーズンの計算では、ディフェンスバック選手が上位に多くなっていたので、
他のポジションとのバランスを取るため・・・というのが、その目的でした。


ですので、上位にディフェンスラインラインバッカーの選手が、
昨シーズンより目立つようになるのは、狙いどおりです。


ただ、そうは言っても、「ロスタックル」のポイントは「タックル」より2ポイント高いだけ。
第1週時点では、高々「ロスタックル2回分」=「4ポイント」の違いでしかなく、
ディフェンスバック選手が1人もいなくなってしまうほどの違いではありません。


そうなると、単純に今週は、全体的にディフェンスバック選手が活躍できていなかった、
・・・ということになるのでしょうか。


そういえば、昨日、「第1週はパスが多く、ランが少なかった」ということを書きましたが、
何か、それと関係があるのでしょうかねぇ。


いや、普通に考えると、「パスが多い」なら、
ディフェンスバック選手の活躍機会が増えるはずなので、
非常に不思議な感じはしますけども・・・。


・・・あ、今、これを書きながら、理由に気が付きました。


今週は、ファンブルが無茶苦茶多かったんですね。
全部で36回も。


で、その多くが、ライン付近でのものだったために、
必然的に、ディフェンスライン選手やラインバッカー選手のポイントが高くなったのでしょう。


こんなに多いのは、開幕週ならではのことで、来週以降は減るはずですから、
徐々に、ディフェンスバック選手の活躍も目立ってくるのではないかと思います。


とりあえず、来週以降の推移に注目しておきましょう。


以上、第1週の「ディフェンスインパクトポイント」でした。