「よもや」の結果とカンファレンス優勝の行方



では、カレッジフットボールの話題を。


いよいよ、カンファレンス優勝争いが佳境に入ってまいりましたので、
今回は、各カンファレンスの順位表を織り交ぜていきたいと思います。


まずは、いつもどおり、第11週終了後の「BCSランキング」を。


 1位(2位↑) LSUSEC) 9勝1敗
 2位(3位↑) オレゴン大Pac-10) 8勝1敗
 3位(4位↑) カンザス大Big 12) 10勝0敗
 4位(5位↑) オクラホマ大Big 12) 9勝1敗
 5位(6位↑) ミズーリ大Big 12) 9勝1敗
 6位(7位↑) 西バージニア大Big East) 8勝1敗
 7位(1位↓) オハイオ州立大Big Ten) 10勝1敗
 8位(9位↑) アリゾナ州立大Pac-10) 9勝1敗
 9位(10位↑) ジョージア大SEC) 8勝2敗
 10位(11位↑) バージニア工科大ACC) 8勝2敗
 11位(17位↑) USCPac-10) 8勝2敗
 12位(15位↑) フロリダ大SEC) 7勝3敗
 13位(14位↑) テキサス大Big 12) 9勝2敗
 14位(19位↑) バージニア大ACC) 9勝2敗
 15位(21位↑) クレムソン大ACC) 8勝2敗
 16位(16位→) ハワイ大WAC) 9勝0敗
 17位(8位↓) ボストンカレッジACC) 8勝2敗
 18位(20位↑) ボイジー州立大WAC) 9勝1敗
 19位(圏外↑) イリノイ大Big Ten) 8勝3敗
 20位(24位↑) テネシー大SEC) 7勝3敗
 21位(12位↓) ミシガン大Big Ten) 8勝3敗
 22位(圏外↑) シンシナティ大Big East) 8勝2敗
 23位(25位↑) ケンタッキー大SEC) 7勝3敗
 24位(13位↓) コネチカット大Big East) 8勝2敗
 25位(圏外↑) ウィスコンシン大Big Ten) 8勝3敗


圏外に去ったのは、以下の3校。


 圏外(18位↓) オーバーン大SEC) 7勝4敗
 圏外(22位↓) アラバマ大SEC) 6勝4敗
 圏外(23位↓) ペン州立大Big Ten) 8勝3敗


今週の大きな話題は、なんと言っても、
ランキング1位オハイオ州立大の敗戦でしょう。


同カンファレンス上位チームであるイリノイ大に、
よもやの敗戦を喫してしまいました。


いや、起こったことがそれだけなら、「よもや」は言い過ぎかもしれません。


しかししかし、なんとビックリ。


同カンファレンスで優勝を争うミシガン大も、同じく、今週負けてしまっています。


ミシガン大の対戦相手は、先週・先々週あたりにたびたび触れていましたとおり、
ある意味「カンファレンス優勝の鍵を握る存在」となっていたウィスコンシン大


先週はオハイオ州立大に負けておりましたが、ミシガン大には勝利ということに。


ただ、僕が「カンファレンス優勝の鍵を握る存在」と言っていたのは、
「どちらか片方に勝つようなことがあれば、そちらは優勝争いから脱落か」、
という意味で書いていたのですが、前述のとおり、オハイオ州立大も負けたわけですから、
結局のところ、「鍵」とはなりませんでした。


と、いうことは・・・。


ここで、「Big Ten」カンファレンスの、現在の順位表(上位のみ)を見てみましょう。


Big Ten
   オハイオ州立大 6勝1敗(10勝1敗)
   ミシガン大 6勝1敗(8勝3敗)
   イリノイ大 5勝2敗(8勝3敗)
   ペン州立大 4勝3敗(8勝3敗)
   ウィスコンシン大 4勝3敗(8勝3敗)
   アイオワ大 4勝4敗(6勝5敗)


実力的に、非常に拮抗していることが見てとれますが、
しかし、このカンファレンスは次週が最終週となるため、残りは1試合。


つまりは、「オハイオ州立大ミシガン大」の試合の勝者が、
そのまま、このカンファレンスを制することとなるわけです。


いやぁ、やっぱり、「大一番」となりましたねぇ。


果たして、どんな結末が待っているのか、非常にワクワクしてきます。


なお、全体のランキングということで言うと、
オハイオ州立大は7位に落ちてしまい、「BCS全米選手権」出場は、ほぼ絶望的。


ミシガン大も、先週12位から21位にまで落ちてしまいました。


逆に、オハイオ州立大に勝ったイリノイ大が、圏外から19位へと登場しており、
また、ミシガン大に勝ったウィスコンシン大も、1週で25位へと再ランクインしています。


それから、現在カンファレンス4位のペン州立大は、今週の試合で勝っていますが、
いろいろな兼ね合いで、先週23位からランク圏外へと落ちてしまいました。


Big Ten」カンファレンスの話題は、そんなところで。


次に、他のランキング内で負けたチームは・・・と見てみますと、先週8位のボストンカレッジ


前に書きましたが、今シーズンの「傾向」とも言える、
「連勝が途切れた後の連敗」を喫してしまいました。


相手は、同カンファレンス下位のメリーランド大ですから、
これこそ、「よもや」という言葉がふさわしいところでしょう。


これで、ランキングは17位に転落。
カンファレンス優勝も危うくなってきました。


所属する「ACC」カンファレンスの順位表(上位のみ)は、以下のとおり。


ACC
  ATLANTIC
   クレムソン大 5勝2敗(8勝2敗)
   ボストンカレッジ 4勝2敗(8勝2敗)
   ウェイクフォレスト大 4勝3敗(6勝4敗)
  COASTAL
   バージニア大 6勝1敗(9勝2敗)
   バージニア工科大 5勝1敗(8勝2敗)


カンファレンス内対戦は各チーム8試合行われることになっているので、
この中で、ボストンカレッジバージニア工科大は、あと2試合あることになります。


つまりは、どちらも、今後の展開次第で逆転可能、ってことですな。


実際のところは、次週、ボストンカレッジは首位クレムソン大との直接対決となりますので、
もし、この試合に勝てば、最悪でも勝敗数が並ぶことになり、
直接対決の結果により、ボストンカレッジがカンファレンス優勝決定戦進出、
・・・となると思います。(多分)


ちなみに、ボストンカレッジは、開幕週にウェイクフォレスト大に勝っています。


もう一方のバージニア大バージニア工科大は、再来週に直接対決です。


ACC」カンファレンスは、これくらいで。


次の、ランキング圏内で負けてしまったチームは、先週13位のコネチカット大


同カンファレンス上位のシンシナティ大に「3対27」という完敗を喫してしまったもので、
これで、コネチカット大は24位に降下。


反対に、シンシナティ大は、圏外から22位へと上がってきています。


さて、では、この「Big East」カンファレンスの状況を。


Big East
   コネチカット大 4勝1敗(8勝2敗)
   西バージニア大 3勝1敗(8勝1敗)
   シンシナティ大 3勝2敗(8勝2敗)
   ピッツバーグ大 2勝2敗(4勝5敗)


このカンファレンスは、カンファレンス内対戦が7試合ずつなので、
西バージニア大ピッツバーグ大は、あと3試合ずつ残っていることになります。


ということは、まだまだ分からないってことか。


ちなみに、昨シーズンの優勝チームである西バージニア大の今後の予定は、
次週がシンシナティ大戦、その次がコネチカット大戦、そして最終週がピッツバーグ大戦。


・・・うわぁ、見事に並んでるなぁ。


とりあえず、西バージニア大に勝つチームはどこなのか、ということが、
そのまま優勝争いに直結してきそうですね。
(もちろん、どこも勝てなきゃ、西バージニア大が優勝だし)


Big East」は以上。


先週ランキングに入っていたチームで、今週負けてしまったのは、あと2校。


オーバーン大アラバマ大
どちらも「SEC」カンファレンス所属、そして、どちらも圏外に落ちてしまいました。


ただ、内容的には、ちょっと異なっていて
オーバーン大は、先週10位のジョージア大に敗れたもので、ある意味仕方が無いと言えますが、
アラバマ大は、カンファレンス中位のミシシッピ州立大に敗れたものでした。


では、この激戦区「SEC」カンファレンスは、現在、どんな感じになっているのでしょうか。


SEC
  EAST
   ジョージア大 5勝2敗(8勝2敗)
   テネシー大 4勝2敗(7勝3敗)
   フロリダ大 5勝3敗(7勝3敗)
   ケンタッキー大 3勝3敗(7勝3敗)
  WEST
   LSU 5勝1敗(9勝1敗)
   オーバーン大 4勝3敗(7勝4敗)
   アラバマ大 4勝3敗(6勝4敗)


そうそう、ランキング1位のオハイオ州立大が敗れたので、
先週2位だったLSUが、1位に返り咲いていますね。


さて、「激戦区」も、いよいよ、優勝争いは絞られてきました。


この中で、フロリダ大は、既にカンファレンス内対戦8試合を終えており、
ジョージア大との直接対決に敗れているので、
もう、優勝の目は無くなっている・・・と思われるところですが、
実は、ちょっと面白い状況で。


というのも、テネシー大ジョージア大に勝っていて、
フロリダ大テネシー大に勝っているんですよね。


見事な、三すくみ。


というわけで、今後の展開次第では、3チームが「5勝3敗」で並んで、
「えーっと・・・、で、どこが優勝決定戦進出なの?」という状況になる可能性もあるわけです。


まあ、そういう場合にどういう条件で決まるのかは、調べれば分かると思いますが、
とりあえずは、それは、そうなったときに取り上げることにしましょう。


更に更に。


ジョージア大は、次週ケンタッキー大との対戦、
テネシー大も、その次にケンタッキー大と対戦します。


もし、その両方にケンタッキー大が勝つようなことになれば、
・・・ひょっとして、4チームが「5勝3敗」で並ぶってことも・・・?


そうなったらどうなるのかは、更に分かりません。


ちなみに、フロリダ大は、ケンタッキー大に勝っています。


さすが、最後の最後までもつれる様相を見せていますが、
なにやら、「ケンタッキー大が鍵」ということになってきたようですね。


なお、もう一方のディビジョンは、一応、3チーム並べましたが、
LSUは、オーバーン大にもアラバマ大にも勝っているので、優勝決定戦進出は決定でしょう。


まあ、そうじゃなくても、LSUの残り2試合は、
カンファレンス下位チームとの対戦だったりするんですけどもね。


SEC」カンファレンスについては、そんなところで。


今週、ランキング内で大きな動きがあったのは、そんなところなので、
ここからは、まだ取り上げていないカンファレンスの状況を、ざっと見ていきましょう。


まずは、「Big 12」カンファレンス。


Big 12
  NORTH
   カンザス大 6勝0敗(10勝0敗)
   ミズーリ大 5勝1敗(9勝1敗)
  SOUTH
   オクラホマ大 5勝1敗(9勝1敗)
   テキサス大 5勝2敗(9勝2敗)


今週、オハイオ州立大が敗れてしまったため、
カンザス大は、残り2校の無敗チームのうちの1校となりました。


現在ランキング3位なので、「BCS全米選手権」への出場争いにも大きく絡んでおり、
再来週、ミズーリ大との直接対決は、どちらの意味でも負けられない一戦となるでしょう。


もう一方のオクラホマ大は、テキサス大との直接対決に既に勝利しており、
優勝決定戦進出を、ほぼ手中に収めていると言っても良いかもしれません。


さて、「BCSカンファレンス」の残りの1つは、「Pac-10」カンファレンス。


Pac-10
   アリゾナ州立大 6勝1敗(9勝1敗)
   オレゴン大 5勝1敗(8勝1敗)
   USC 5勝2敗(8勝2敗)
   オレゴン州立大 4勝3敗(6勝4敗)
   UCLA 4勝3敗(5勝5敗)


カンファレンス首位はアリゾナ州立大ですが、
注目されるのは、現在、全体ランキングで2位となっているオレゴン大


このまま行けば、「BCS全米選手権」に出場できることになります。


ちなみに、同じ「1敗」のアリゾナ州立大はランキング9位。
なんか、アリゾナ州立大関係者としては、納得がいかないところかもしれませんが。


まあ、その「1敗」が、先週、オレゴン大に負けたものですから、
オレゴン大より下なのは、仕方がないですけれどもね。


そうなると、最終的には、カンファレンス優勝争いでもオレゴン大が優位に立ちそうですが、
ただ、このカンファレンスは、カンファレンス内対戦が9試合ずつですので、
オレゴン大は、あと3試合、カンファレンス内対戦が残っています。


そうなると、まだまだ行方は分かりません。


ちなみに、上位陣との対戦は、再来週のUCLA戦と、最終週のオレゴン州立大戦になります。


対するアリゾナ州立大は、次週お休みで、再来週のUSC戦が重要な一戦。


もちろん、ちょっと不本意なシーズンを送っているUSCにとっても、これは重要な一戦で、
最終週のUCLA戦と両方勝てば、逆転でのカンファレンス優勝も見えてきます。


いやぁ、ここに来て、かなり混戦気味になってきましたねぇ。


さて、続けて、「非BCSカンファレンス」を。
まずは、2校がランキング入りして健闘している「WAC」カンファレンスから。


WAC
   ハワイ大 6勝0敗(9勝0敗)
   ボイジー州立大 6勝0敗(9勝1敗)
   フレズノ州立大 5勝2敗(6勝4敗)


ハワイ大は、残り2校となった「無敗チーム」のうちの1校。


その割に、ランキングが16位と、なかなか上がりません。
まあ、このカンファレンスにいる限り、「スケジュールが楽」と言われて難しいのでしょうね。


昨シーズンの「シンデレラチーム」ボイジー州立大も、
序盤に1敗を喫した後、じわじわと上がってきて、現在はランキング18位。


この2チームの直接対決は、いよいよ再来週となります。


なお、一応、フレズノ州立大の名前も載せましたが、
上位2チームのどちらかが必ず「7勝目」を挙げるので、
既に、優勝争いからは脱落しています。


というわけで、再来週の試合は必見の「大一番」ですね。


MWC
   BYU 5勝0敗(7勝2敗)
   空軍士官学校 5勝2敗(8勝3敗)
   ユタ大 4勝2敗(7勝3敗)
   ニューメキシコ大 4勝2敗(7勝3敗)


このカンファレンスは、現在カンファレンス内無敗のBYUが、
残りのスケジュールを考えても、ほぼ、このままカンファレンス優勝しそうな勢いです。


空軍士官学校にもニューメキシコ大にも、既に勝利しており、
再来週のユタ大戦に勝てば、もう、何も文句なしでしょう。


C-USA
  EAST
   UCF 5勝1敗(7勝3敗)
   東カロライナ大 5勝2敗(6勝5敗)
   メンフィス大 4勝2敗(5勝5敗)
   南ミシシッピ大 4勝3敗(5勝5敗)
  WEST
   タルサ大 5勝2敗(7勝3敗)
   ヒューストン大 5勝2敗(6勝4敗)


実は、かなりの混戦。


首位UCFは、東カロライナ大に負けており、必ずしも優位ではない状況。
メンフィス大には勝っていて、南ミシシッピ大とは次週対戦します。


じゃあ、東カロライナはどうかというと、メンフィス大にも勝っているのですが、
南ミシシッピ大には負けてしまっている、という。


ここも、「SEC」カンファレンスのように、5勝3敗で並んだら面白いことになりそうだなぁ。


もう一方のタルサ大ヒューストン大は、ちょうど今週、直接対決がありまして、
タルサ大が勝利を挙げております。


となると、簡単な話で、残り1試合ずつのカンファレンス内対戦で、
タルサ大が負けてヒューストン大が勝った場合以外は、
タルサ大が優勝決定戦進出となるわけですね。


MAC
  EAST
   マイアミ大(オハイオ) 4勝1敗(5勝5敗)
   ボーリンググリーン大 4勝2敗(6勝4敗)
   バッファロー大 4勝2敗(4勝6敗)
   アクロン大 3勝3敗(4勝6敗)
   テンプル大 3勝3敗(3勝7敗)
  WEST
   中央ミシガン大 5勝0敗(6勝4敗)
   ボール州立大 4勝2敗(6勝5敗)


これまた、大混戦なカンファレンスだなぁ。


マイアミ大(オハイオ)は、次週アクロン大と、
ボーリンググリーン大は、次週バッファロー大と対戦しますので、
とりあえずは、それが終わってから・・・という感じでしょうか。


案外、比較的楽なスケジュールのテンプル大が、大逆転したりして・・・。


まあ、マイアミ大(オハイオ)は、
ボウリンググリーン大にもバッファロー大にも既に勝っており、
1・2歩、抜け出していることは、間違いないでしょうが。


なお、もう一方は、中央ミシガン大が既にボール州立大に勝っており、
更に、残るは2試合だけなので、中央ミシガン大が優勝決定戦進出となるのでしょう。


Sun Belt
   トロイ大 5勝0敗(7勝3敗)
   フロリダ大西洋大 4勝1敗(5勝4敗)
   中央テネシー州立大 4勝2敗(5勝6敗)


トロイ大は、次戦(来週の火曜日)がフロリダ大西洋大戦で、
終戦(来月1日)が中央テネシー州立大戦。


変則的な日程ですが、まあ、ともかく、
次戦にトロイ大が勝てば、カンファレンス優勝は決定です。


逆に負けると、フロリダ大西洋大が優位に立つわけですが、
中央テネシー州立大フロリダ大西洋大に勝っているので、
5勝2敗で3チームが並ぶことになると、「さて、どこだ?」となるわけですね。


そういえば、第5週のときに触れていましたが、
プレシーズンの評価が100位以下だったフロリダ大西洋大
まだまだ頑張ってるんですねぇ。


・・・と、そんなところで。


ああ、そうそう。
最後に、このチームの状況も。


独立校
   ノートルダム大 (1勝9敗)


・・・どん底だなぁ。


以上、カレッジフットボール、第11週の結果でした。