ヘッドコーチ系統図(2008年版)
プロボウルが終わり、本格的にシーズンオフが始まりました。
「シーズンオフが始まりました」って表現も、なんだか変ですけども、
フリーエージェントにドラフトにキャンプ・・・といったあたりは、
NFLを楽しむ上での「第2のシーズン」とも言えますからね。
特に、毎年、ドラフトを「区切り」としているこの日記にとっては、
ここから、いよいよラストスパートに入っていく感じかもしれません。
今年も楽しんでいきましょう。
さて、そんな前振りではありますが、本日は、
そんなあたりをすっ飛ばして、「2008年シーズン」の話題を。
毎年、1月の恒例行事(?)ではありますが、
今年も、いくつかのチームでヘッドコーチ交代がありました。
で、最後まで決まってなかったワシントン・レッドスキンズのヘッドコーチも先日決まり、
これで、2008年の「ヘッドコーチラインナップ」が出揃ったわけです。
というわけで、本日は、昨年取り上げていた「ヘッドコーチ系統図」の、
最新「2008年版」を見ていきたいと思います。
あ、今回も最初に断っておきますが、
この「系統図」は、あくまでも「僕調べ」のものなので、
異論・異説があることは、どうぞご承知おきくださいませ。
(そもそも「正解」なんて無いものですし)
ちなみに、前回はこちら。
このときは、昨年の「スーパーボウル前」という時期で、
ダラス・カウボーイズのヘッドコーチが決まっていないは、
まだサンディエゴ・チャージャーズのマーティ・ショッテンハイマーは解任されていないは、
・・・という状況でもありました。
(ウェイド・フィリップスやノーヴ・ターナーの名前自体は図に入ってますけどもね)
それでは、ここに、昨年・今年のスーパーボウルの結果を入れ、
2008年シーズンのヘッドコーチ状況に置き換えたものを見てみましょう!
・ビル・ウォルシュ系 ビル・ウォルシュ [16][19][23] ├サム・ワイチ │ └ブルース・コスレット ├ジム・ファセル │ └ジョン・フォックス(カロライナ・パンサーズ) ├ジョージ・シーファート [24][29] │ ├ジェフ・フィッシャー(テネシー・タイタンズ) │ └マイク・シャナハン(デンバー・ブロンコス) [32][33] │ └ゲイリー・クービアック(ヒューストン・テキサンズ) ├デニス・グリーン │ ├ブライアン・ビリック [35] │ │ ├ジャック・デルリオ(ジャクソンビル・ジャガーズ) │ │ └マイク・スミス(アトランタ・ファルコンズ) │ └マイク・タイス │ └スコット・リネハン(セントルイス・ラムズ) ├ポール・ハケット │ ├ジョン・グルーデン(タンパベイ・バッカニアーズ) [37] │ │ └ビル・キャラハン │ └マイク・マッカーシー(グリーンベイ・パッカーズ) └マイク・ホルムグレン(シアトル・シーホークス) [31] ├アンディ・リード(フィラデルフィア・イーグルス) │ ├ジョン・ハーボー(ボルチモア・レイヴンズ) │ └ブラッド・チルドレス(ミネソタ・ヴァイキングス) ├ジム・ゾーン(ワシントン・レッドスキンズ) ├スティーヴ・マリウーチ │ └マーティ・モーニンウェグ ├マイク・シャーマン └レイ・ローズ ・ビル・パーセルズ系 ビル・パーセルズ [21][25] ├アル・グロー ├クリス・パーマー ├ショーン・ペイトン(ニューオリンズ・セインツ) ├トニー・スパラーノ(マイアミ・ドルフィンズ) ├トム・コフリン(ニューヨーク・ジャイアンツ) [42] │ └ディック・ジャローン(バッファロー・ビルズ) └ビル・ベリチック(ニューイングランド・ペイトリオッツ) [36][38][39] ├エリック・マンジーニ(ニューヨーク・ジェッツ) ├チャーリー・ワイズ ├ニック・セイバン └ロメオ・クレネル(クリーブランド・ブラウンズ) ・マーティ・ショッテンハイマー系 マーティ・ショッテンハイマー ├カム・キャメロン ├ガンサー・カニンガム ├トニー・ダンジー(インディアナポリス・コルツ) [41] │ ├マイク・トムリン(ピッツバーグ・スティーラーズ) │ ├ラヴィ・スミス(シカゴ・ベアーズ) │ └ロッド・マリネリ(デトロイト・ライオンズ) ├ハーマン・エドワーズ(カンザスシティ・チーフス) └ビル・カウワー [40] ├ケン・ワイゼンハント(アリゾナ・カーディナルズ) ├ジム・ハズレット ├ドム・ケイパーズ ├マーヴィン・ルイス(シンシナティ・ベンガルズ) └マイク・ムラーキー ・ジミー・ジョンソン系 ジミー・ジョンソン [27][28] ├デイヴ・ウォンステッド ├デイヴ・カンポ ├ノーヴ・ターナー(サンディエゴ・チャージャーズ) │ └マイク・マーツ └ブッチ・デイヴィス ・ダン・リーヴズ系 ダン・リーヴズ └マイク・ノーラン(サンフランシスコ・49ers) ・バム・フィリップス系 バム・フィリップス └ウェイド・フィリップス(ダラス・カウボーイズ) ・その他(カレッジ系) ノーム・チャウ └レイン・キフィン(オークランド・レイダーズ)
まず、系統自体を見ていくと、
レッドスキンズのジョー・ギブズが辞任したことで「ドン・コリエル系」が消え、
そして、ターナーが(昨年)ヘッドコーチになったことで「ジミー・ジョンソン系」が復活。
更に、フィリップスが(昨年)ヘッドコーチになったことで、
「バム・フィリップス系」も増えています。
なお、「バム・フィリップス系」は、系統とするほど栄えてはいないのですが、
それより上位でまとめると収まりが悪かったので、こんな「親子オンリー系統」になりました。
さて、「3大系統」。
まず、あれですね、先日のスーパーボウルですが、
そういえば、「ビル・パーセルズ系」同士の対戦だったのでした。
一番最初に、この話題に触れたときに、
「ビル・パーセルズ系は先細り傾向か・・・?」なんて書いていましたが、
なんのなんの、そんなことは無いようで。
そして、スーパーボウルを制したのみならず、
「始祖」のパーセルズ自身がドルフィンズの取締役副社長に就任し、
自分の系統のスパラーノを新たにヘッドコーチに据えました。
これで、この系統の「2008年シーズンヘッドコーチ」は7人。
「マーティ・ショッテンハイマー系」と同じ人数になりました。
前回触れたときには、「6人」対「9人」だったので、大きく状況が変わっています。
逆に言えば、「マーティ・ショッテンハイマー系」は、
「いよいよこれから栄華を極めていくのか!?」と思われていながら、
一気に、その機運が萎んでしまったような、そんな感じで。
うーん、どうなっちゃうんだろ。
まあ、1年でこれだけガラッと状況が変わるということは、
来年になったらまた変わっている可能性も大きいんですけどもね。
そして、最大系統の「ビル・ウォルシュ系」が、また勢力拡大。
この系統は、「古い系統」となりつつあるので、
そろそろ縮小傾向にあるのかな・・・なんて思っていました。
この系統からのスーパーボウル制覇も、第37回のグルーデン(バッカニアーズ)が最後で、
もう5年も遠ざかっていますし。
しかし、なんのその。
スミス(ファルコンズ)、ハーボー(レイヴンズ)、ゾーン(レッドスキンズ)と、
新たに3人のヘッドコーチを、この系統から誕生させています。
(レイヴンズのビリックが解任されたので、差し引きで「+2人」)
そういえば、ホルムグレンが来シーズンいっぱいで辞任することが、もう発表されていますが、
この3人のうち、ハーボーとゾーンは、ホルムグレンの系統。
もう、「マイク・ホルムグレン系」と言えるくらいの厚みが出てきています。
「始祖」ウォルシュが昨年亡くなられたこともありますし、
この系統も、そろそろ「分派」させて見ていく時期に来ているのかもしれませんね。
さて、では最後に、「ルーツ」と「旧系統」なども並べておきましょう。
(特に前回から対象者を増やしたわけではないのですが)
・ルーツ スティーヴ・オーウェン ├ヴィンス・ロンバルディ [1][2] └トム・ランドリー [6][12] ├(ダン・リーヴズ)→ └マイク・ディトカ [20] ├ヴィンス・トービン └デイヴ・マクギニス チャック・フェアバンクス ├バリー・スウィッツァー [30] └レイ・パーキンス └(ビル・パーセルズ)→ ポール・ブラウン ├ウィーブ・ユーバンク [3] │ ├チャック・ノックス │ │ └ジョー・ヴィット │ └バディ・ライアン │ ├グレッグ・ウィリアムズ │ └ロン・リヴェラ ├シド・ギルマン │ ├ジョージ・アレン │ │ └ディック・ヴァミール [34] │ ├ドン・コリエル │ │ ├アーニー・ザンピージー │ │ ├アル・サンダース │ │ ├ジョー・ギブズ [17][22][26] │ │ └ジョン・マッデン [11] │ │ ├ジョン・ロビンソン │ │ └トム・フローレズ [15][18] │ │ ├アート・シェル │ │ └テリー・ロビスキー │ └(バム・フィリップス)→ ├チャック・ノール [9][10][13][14] ├ドン・シューラ [7][8] │ ├ドン・マキャファーティ [5] │ ├ビル・アーンスパーガー │ │ └(マーティ・ショッテンハイマー)→ │ └モンテ・クラーク └(ビル・ウォルシュ)→ ・旧系統 デニス・エリクソン └ジョン・スミス └ボビー・ペトリーノ バド・グラント └ジャック・パテラ └ジム・モーラ(シニア) └ジム・モーラ ハンク・ストラム [4] ボー・シェンベクラー ├ゲイリー・メラー └ロイド・カー ・不明 ジム・ベイツ スティーヴ・スパリアー ディック・ルボウ ボビー・ロス マイク・ライリー
「ルーツ」まで遡ると、「ビル・パーセルズ系」が先細りにならない意義(?)が見えます。
何せ、「ビル・ウォルシュ系」も「マーティ・ショッテンハイマー系」も、
同じ「ポール・ブラウン系」なのですから、
「ビル・パーセルズ系」がなくなったら、ほぼ一色になってしまうわけです。
いわば、「ビル・パーセルズ系」は「異端」。
そういう認識でNFLを見ていくのも、なかなか面白いかもしれません。
いや、まあ、そういう意味で言うと、
ターナー(ジミー・ジョンソン系)は、もっと「異端」なんだけども・・・。
頑張れ、ターナー!
・・・結局今回も、落ち着く結論(?)は同じなのかよ・・・。
本日は、そんなところで。