2007年スケジュールを俯瞰



せっかく、スケジュールの発表を、
NFL.comで生放送してくれる、ということですから、
まあ、喜んで見たわけですけども。(かなり重かった・・・)


ただ漠然と見るだけではなんなので、
ポイントを絞ってみることにしました。


といっても、目新しいことではなく、
この日記で対戦カードを紹介するときに、よく出てくるものです。


それは、「同地区対決」と「全米放送」と「第9週」。


「同地区対決」の重要性については、まあ、言わずもがなですが、
スケジュールを組む上で、担当者としてありがたいのは、
「重要な試合になる可能性が高い」ということ。


前年の地区優勝チームが最下位になることなど、頻繁に発生するNFLにおいて、
盛り上がってもらいたい時期に組んだ対戦カードが、
全く興味をそそらない試合になってしまうのは、勘弁してもらいたいところです。


その点、「同地区対決」というのは、もちろん「100%」ではないですが、
盛り上がる試合となる可能性が、他の試合よりは高いのではないでしょうか。


そんな「同地区対決」全96試合が、どんな分布で組まれているか。
それが、1つ目の注目点です。


「全米放送」(マンデーナイトゲームサンデーナイトゲーム他)については、
日本に住んで日本の放送を見ている者としては、何も関係ないじゃん、
・・・と思われるところですが、ただ、それだけ注目されている試合なわけですし、
そこにどんな対戦カードを持ってくるか、というところに、
スケジュール担当者の「苦心」が最も表れるのではないかと思います。


また、先ほどの点と関連しますが、
やはりここでも、「同地区対決」というのは、「安全牌」という趣があり、
どの時期の全米放送に、どの同地区対決を持ってくるのか、
というところからも、スケジュール担当者の「狙い」が透けて見えてきそうです。


最後に、「第9週」。


全17週のレギュラーシーズンの折り返し点が、この「第9週」です。


この週を境にして、「前半」が「前年の好成績チームに注目」の試合が組まれ、
「後半」が「今年の好成績(が見込まれる)チームに注目」の試合が組まれている、
・・・んじゃないかなぁ、と思うんですよね。


で、その折り返し点の「第9週」では、
その転換点となる試合が用意されている、と。


一昨年、ここで用意されていたマンデーナイトゲームは、
インディアナポリス・コルツニューイングランド・ペイトリオッツの試合でした。


そして、昨年、ここで用意されていたサンデーナイトゲームは、
やはり、コルツ対ペイトリオッツの試合でした。


果たして、今年用意されている試合は何なのか。


というわけで。


そんな点に注目した、2007年のスケジュール一覧です。

木曜日 サンデーナイト マンデーナイト その他、全米放送 同地区対決数
1 セインツ対コルツ ジャイアンツ対カウボーイズ レイヴンズ対ベンガルズ
カーディナルズ49ers
ベアーズ対チャージャーズ 6
2   チャージャーズペイトリオッツ レッドスキンズイーグルス   8
3   カウボーイズ対ベアーズ タイタンズ対セインツ   5
4   イーグルスジャイアン ペイトリオッツベンガルズ   8
5   ベアーズ対パッカーズ カウボーイズ対ビルズ   4
6   セインツ対シーホークス ジャイアンツ対ファルコンズ   3
7   スティーラーズブロンコス コルツ対ジャガーズ   5
8     パッカーズブロンコス ジャイアンツ対ドルフィンズ 3
9   カウボーイズイーグルス レイヴンズ対スティーラーズ   2
10   コルツ対チャージャーズ 49ersシーホークス   10
11   ベアーズ対シーホークス タイタンズブロンコス   6
12 パッカーズ対ライオンズ
ジェッツ対カウボーイズ
コルツ対ファルコンズ
イーグルスペイトリオッツ ドルフィンズスティーラーズ   5
13 パッカーズカウボーイズ ベンガルズスティーラーズ ペイトリオッツ対レイヴンズ   8
14 ベアーズ対レッドスキンズ コルツ対レイヴンズ セインツ対ファルコンズ   5
15 ブロンコステキサンズ レッドスキンズジャイアン ベアーズ対ヴァイキングス ベンガルズ49ers 5
16 スティーラーズラムズ バッカニアーズ49ers ブロンコスチャージャーズ カウボーイズ対パンサーズ 5
17   チーフス対ジェッツ   ペイトリオッツジャイアン 8



えーっと、いきなりガックリですが、
現時点では、公式サイト上で「全米放送」の試合が全試合発表されておりません。
(日曜夕方の試合にも、全米放送の試合があります)


ここに載っているもの以外でも、番組ではいくつか紹介されていたので、
決定はしていると思うんですけどねぇ。


まあ、そんなわけで、やや片手落ちですが、まずは「同地区対決」から。


・・・と思ったのですが、まずは基本事項から。


昨シーズン、ちょっとルールが変わった「バイウィークの発生の仕方」ですが、
今シーズン、またちょっと変わりました。


今シーズンは、昨シーズンまでより1週遅れの第4週からバイウィークスタート
基本的に4チーム、第6週と第8週だけは6チームがお休みして、
第10週までに全チームが取り終わることになります。


開幕早々、第3週にバイウィークになったチームは運が悪い、
・・・と言われておりましたので、それを解消するための「1週遅れ」なのでしょう。


それから、昨シーズンから始まった、
サンデーナイトゲームの「フレキシブルスケジューリング」ですが、
今シーズンも同様に第11週から第17週まで行われます。


ただし、今シーズンは、「仮」のサンデーナイトゲームが、既に設定されています。


詳しいことは分かりませんが、どの試合になるのか全く分からないのも不便なので、
「特に文句が無かったら、この試合にしてね」という意味なのかもしれません。


「変更あり」ではありますが、案外、そのまま、ということも多いのかも。


そのサンデーナイトゲーム、昨シーズンは、第16週は無かったのですが、
今シーズンは、第16週もあります。
多分、昨シーズンは、クリスマス・イブにぶつかったから無かったのでしょう。


マンデーナイトゲームは、昨シーズン同様、第1週がダブルヘッダーで、第17週が無し。
昨シーズンは第16週もダブルヘッダーでしたが、
それは、サンデーナイトゲームの代替だったということで。


木曜日の試合が、第12週の「サンクスギビングデーゲーム」3試合を皮切りに、
第16週まで続く・・・というのは、昨シーズンどおり。


また、「サタデーナイトゲーム」が第15週から第17週にあるのも、同様ですね。


イレギュラーなところでは、第8週に、ロンドンで初の公式戦が行われ、
そのためか、その週はサンデーナイトゲームが設定されていません。


ちなみに、ロンドンの試合の開始時刻は、アメリカ東部時間で13時ですから、
現地(ロンドン)17時試合開始、ということになるらしいです。


・・・ああ、映像的には、「サンデーナイト」になるのか。


以上、基本事項でした。


さて、「同地区対決」を見てみます。


最初にドカンと来て、その後少なくなり、シーズン終盤にまた爆発的に増える、
・・・というのが基本的な流れだと思っていたのですが、
どうも、今シーズンは、微妙にニュアンスが異なっているようで。


中盤までは、その通りなのですが、意外と終盤に固まってはいないんですよね。


象徴的なところでは、昨シーズンは、シーズン終盤の木曜日の試合とか、
または土曜日の試合とかが、ほとんど「同地区対決」で埋め尽くされていたのに、
今シーズンは、逆に、ほとんどありません。


「同地区対決」に頼らないスケジュール、とも言えそうで、
もしかしたら、かなり冒険しているのかもしれませんね。(だから発表が遅れた?)


そんな中、注目は、第9週から第10週。


第9週には「同地区対決」が2試合だけなのに、
第10週には一気に10試合が行われます。
非常にあからさまです。


しかも、第10週は、先ほど書きましたように、まだバイウィーク週ですから、
行われる試合は14試合で、そのうち10試合が「同地区対決」という偏り具合。


もう、「この週に注目しろ」と言わんばかりですね。


やはり、「後半戦突入」ということで、
ここから新たな流れを作りたい、という意図があるのでしょう。


ちなみに、「同地区対決」が2試合しか行われない第9週、
その「2試合」が、サンデーナイトゲームとマンデーナイトゲームなのも、
決して偶然ではなく、「狙い」なんでしょうね。


で、「折り返し地点」に、その試合を持ってきたからには、
転換点としての意味があるはず。


そういう目で見てみますと、この2試合に登場する4チームの中から、
ダラス・カウボーイズピッツバーグ・スティーラーズが、
なんとなく浮かび上がってきます。


この2チーム、上の表の第10週以降だけで、それぞれ3回ずつも登場しているんですよね。


つまり、スケジュール作成担当者は、
「今シーズンはカウボーイズスティーラーズが好成績を残す」、
と踏んでいるということなのではないでしょうか。


そして、上の表にはありませんが、
「第9週」に、実はもう1試合、注目の試合が用意されています。


それは、ニューイングランド・ペイトリオッツインディアナポリス・コルツ


・・・って、また第9週かよ! (3年連続)


いや、まあ、なんとなく、そんな気はしていたんですけども・・・。


この対戦カードは、スケジュール担当者にとっては、
使い勝手が良くて、ありがたいカードなんだろうなぁ。


この試合、日曜夕方の試合ですが、どうやら全米放送ということらしいです。(多分)


で、そういう目で、もう1度、上の表の第10週以降を見てみますと、
やはり、コルツとペイトリオッツの名前が、それぞれ3回ずつ出てきます。


・・・スケジュール担当者の「期待」が、よく分かりました。


というわけで。
取り止めが無いですが、とりあえずは、こんなところで。


番組上では、他に、グリーンベイ・パッカーズが、
全米放送の試合に多く登場することなどが注目されていたりして、
他にも、まだまだ注目すべき点は多そうです。
(なんか、やけに「NFC EAST」の「同地区対決」ばかりが目に付くなぁ、とか)


今年もドラフト後に、1週ずつ細かく見ていく予定ですので、そのときにまた。


本日は、第一報まで。