週間オフェンスラインMVP(ワイルドカードプレーオフ)
レギュラーシーズン中に毎週掲載してきた各種「新能力指標」は、
基本的に「シーズンを通した値」なので、プレーオフ中は掲載しませんが、
「オフェンスラインスタッツ」と「ディフェンスインパクトポイント」だけは、
週ごとのものも見ていましたので。
今週も、「オフェンスラインスタッツ」を用いた、
「週間オフェンスラインMVP」を掲載したいと思います。
ワイルドカードプレーオフの「ベストオフェンスライン選手」は以下の通り。
選手名 | ラン | パス | 反則 | オフェンスライン ポイント |
|
---|---|---|---|---|---|
LT | タリック・グレン (インディアナポリス・コルツ) |
12 | 20 | 0 | 32 |
LG | ローガン・マンキンズ (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
34 | 3.5 | -7 | 30.5 |
C | ダン・コッペン (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
32 | 3.5 | 0 | 35.5 |
RG | クリス・グレイ (シアトル・シーホークス) |
12 | 0 | 0 | 12 |
RT | ショーン・ロックリア (シアトル・シーホークス) |
16 | 0 | 0 | 16 |
今週は、ペイトリオッツとシーホークスから2人ずつ。
ペイトリオッツはランが安定しているなぁ、と試合中にも思っていましたが、
シーホークスも意外と良かったのかな。(値自体は低いですが)
そういえば、ダラス・カウボーイズ対シーホークスの放送の中で、
「カウボーイズのディフェンスは、相手オフェンスから見て右側の方が強い」、
というデータが紹介されていましたが、その直後に右側へのパスを通されていたように、
得意のはずの「右側」を止められなかったことが、カウボーイズの敗因の1つかも・・・?
(「オフェンスラインスタッツ」には、パスの方向は考慮されていませんが)
さて、そんな中、今週の「週間オフェンスラインMVP」は、
ペイトリオッツの2人のうちの1人、コッペンです。
コッペンは、2003年にペイトリオッツにドラフト5巡指名されNFL入り。
その年から15試合のスターターを含む全試合に出場を果たし、
翌年は、全試合にスターター出場。
この2年間は、ペイトリオッツがスーパーボウル制覇を果たしている年です。
つまり、ルーキー年から2年連続でスーパーボウルでスターター出場、
そして制覇を果たしているわけで、本人の実力あってこそですが、
なんとも素晴らしい運も持っている選手ですね。
しかし、昨シーズンは左腕の怪我のため、後半7試合に欠場。
今シーズンも、その影響でシーズン前にPUPリスト入りしており、
出場が危ぶまれたところでしたが、プレシーズンゲームが始まる直前にリストから外され、
無事、開幕から出場を果たします。
そして、10月には、5年間の契約延長。
チームからの信頼も厚いようですね。
そして、現在に至っています。
今シーズンが4年目になるわけですが、こんな短期間に、
これだけの経験をし、実績を残してきている選手は、そうはいないのではないでしょうか。
ペイトリオッツは、よく、「プレーオフになると強くなる」と言われますが、
コッペン自身も、この「オフェンスラインスタッツ」で、
シーズン中は、特に目立って出てきてはおりませんでした。
しかし、プレーオフになった途端に、この活躍。
ルーキー年からスーパーボウル制覇を果たしているように、
「ペイトリオッツらしさ」を最も体現しているのが、コッペンなのかもしれません。
まだまだ若手ですし、今後の活躍も楽しみですね。
以上、ワイルドカードプレーオフの「オフェンスラインスタッツ」でした。
ディフェンス選手ランキング(ワイルドカードプレーオフ)
さて次は、「ディフェンスインパクトポイント」です。
ワイルドカードプレーオフで高い値となった選手を、
ディフェンスライン・ラインバッカー・ディフェンスバックで、それぞれ1人ずつ。
選手名 | ポイント | タックル | サック | パスDef | INT | FUM |
---|---|---|---|---|---|---|
DE ブライス・フィッシャー (シアトル・シーホークス) |
41 | 3 | 2 | 0 | 0 | 1 |
LB タリー・バンターケイン (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
25 | 1 | 2 | 1 | 0 | 0 |
CB アサンテ・サミュエル (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
29 | 3 | 0 | 2 | 1 | 0 |
CB タイ・ロー (カンザスシティ・チーフス) |
29 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 |
ここぞとばかりに(?)出てくるペイトリオッツの選手たち。
やはり、「プレーオフのペイトリオッツ」ということか。
サミュエルは目立ってましたが、バンターケインの「2サック」は試合序盤と終盤で、
試合展開にあんまり影響を与えたような印象ではなかったかな。
プレーオフでは週間MVPが発表されないので、想像するに、
バンターケインはノミネートされなかったパターンではないでしょうかね。
(サミュエルは多分ノミネートされた)
ただし、最も高い値だったのは、フィッシャー。
ダントツです。
なお、補足しておくと、「全選手」で見てみると、フィッシャーのすぐ下に、
インディアナポリス・コルツのDEドワイト・フリーニーとDEロバート・マシスがいます。
(同じディフェンスエンド選手なので、上の表には掲載していませんが)
さすが、今週のコルツのディフェンスは、一味違いました。
フィッシャーに話を戻しまして、「2サック」は試合序盤と第3クォーター初めのプレー、
特に、第3クォーターのときはファンブルも引き起こしていますが、
(ダラス・カウボーイズQBトニー・ロモのボールセキュリティが甘くて、
ビル・ベリチックヘッドコーチが怒っていたプレーですね)
そのときも、ボールを押さえていたのはカウボーイズ側でしたし、
これも、週間MVPにはノミネートされないパターンかな。
もちろん、そのときのドライブを敵陣奥深くで止めているわけですから、
試合展開に影響が無いわけはないんですけどね。
先ほど、「オフェンスラインスタッツ」のところでも、
シーホークス選手の「活躍」について書いていましたし、
また、試合の感想の中で、「ロモのスクランブル」を止めた、
SSジョーダン・バビノーの好プレーについても書いていましたが、
決してシーホークスは、「運良く勝った」というわけではなく、
いろいろな選手が、いろいろなところで活躍して勝利を引き寄せた、
ということが言えるのではないでしょうか。
以上、ワイルドカードプレーオフの「ディフェンスインパクトポイント」でした。