解禁後2日の状況比較



結局、フリーエージェント交渉解禁後2日目は、やや落ち着いて、
18件の契約がまとまった模様。


その結果、「最初の2日間」としては、「49件(+引退1件)」となり、
ほぼ昨年並みの数字となりました。


落ち着くところに落ち着くもんだなぁ、と変なところで感心。


ただ、今年は、昨年とは違う特徴が見られます。


それは、移籍の多さ。


実は、本日の「18件」は、1件を除いて全て移籍契約でした。


そのため、昨年の最初の2日間の「47件」は、
「残留24件・移籍23件」という内訳だったのですが、
今年の「49件」は、「残留15件・移籍34件」ということに。


まあ、最初に移籍契約が結ばれて、徐々に残留が決定していく、
・・・という流れになるほうが、よくあり得る状況と言えると思うので、
逆に、昨年が普通じゃなかったのかもしれません。


一昨年はデータをとっていなかったのですが、
せっかくなので、ちょっと数えてみたところ、
最初の2日間で契約は「39件」、内訳は「残留12件・移籍27件」でした。
(ちなみに一昨年は、労使協定交渉が長引いたため、解禁が8日遅れ)


なるほど、そうなると、今年が「通常」で、
昨年は、「早く残留させたい有力選手が多かった」ということになるのかな。


もしくは、大型契約を提示できる(サラリーキャップに余裕がある)チームが多かったから、
選手側も残留で早めに手を打った・・・とかかも。


じゃあ、その反動が、今年?
来年は、また残留優先になるのか?


・・・とか。


まあ、真実はともかく、毎年データをとっていると、
ちょっとずつ、いろいろなことが見えてきて、なかなか面白いものですね。


ポジション別の「契約決定率」では、クォーターバックがダントツ。


今日は新たな契約がなかったので、昨日書いた7件になるのですが、
全部で22人いるクォーターバックフリーエージェントの約3分の1が、
最初の1日で行き先が決まった、というのは動きが早いです。


逆に、出足が遅いのは、オフェンスライン選手。


まだ、68人中3人しか行き先が決まっておりません。


昨年、最初の2日間で最も決定人数が多かったのがオフェンスライン選手だったので、
これは、真逆の状況。


真逆と言えば、ディフェンスバック選手もで、決定人数はあまり変わりないのですが、
昨年が「残留5件・移籍2件」だったのに対し、今年は「残留1件・移籍8件」。


今年は昨年より、全体的に移籍件数が多いとはいえ、
これは、かなり極端に偏っていますねぇ。


ポジションのニーズや、市場に出回っている選手層などの違いが、
こういったところに表れてきているんだと思うのですが、
いやはや、こういうのも興味深いものです。


ちなみに、残留が多いのは、前述のクォーターバック選手と、あとは、ラインバッカー選手。


ラインバッカー選手は、「残留5件・移籍6件」ですから、
「決定率」もなかなか高いものとなっています。


チーム別では、シカゴ・ベアーズ出身者の「9人中3人決定」と、
ニューヨーク・ジェッツ出身者の「6人中2人決定」が、割合的には大きいですが、
まあ、もともとが少ないですから、これはまだなんとも言えないか。


昨年は、最初の2日間で、全チームから少なくとも1人の行き先が決定していたのですが、
今年は、アリゾナ・カーディナルズインディアナポリス・コルツ
セントルイス・ラムズバッファロー・ビルズボルチモア・レイヴンズと、
まだ1人も行き先が決まっていないチームが5チームもあります。
(このうち、ラムズとビルズ以外は「移籍加入者」も1人もいなかったり)


なお、一昨年は、今年と同じような状況だったので、
これは、残留が多いかどうか、ということが関わっているのかもしれませんね。


そういえば、昨年も一昨年も、
レイヴンズは、出だしで「移籍転出」が最も多かったチームでした。


・・・ようやく、歯止めがかかった、ってことか?


そして、移籍先チーム。


昨日、マイアミ・ドルフィンズの移籍加入が多い、ということを書いていましたが、
本日も、更に2件の移籍加入があって、これで全部で7件に。


言うまでもなく、これは、ダントツに多いです。


凄いなぁ。
動いてるなぁ。


来シーズンの試合を見ていくときには、
フリーエージェント契約でこういう動きがあったことを覚えておくと、
なかなか面白いのかもしれません。


以上、フリーエージェント解禁後2日間の状況を、昨年・一昨年と比べてみました。


フリーエージェント状況のチェックは、次回は「解禁後1週間」を考えております。