あの人は今(+サラリーキャップの話)



以前書いたニュースで登場した選手の、その後の動きなど。


まず、元ニューヨーク・ジェッツキッカーダグ・ブライエンが、
シカゴ・ベアーズ入りしたそうです。
頑張ってくださいな。


フィラデルフィア・イーグルスフレディ・ミッチェルは、
デンバー・ブロンコスワシントン・レッドスキンズ
タンパベイ・バッカニアーズテネシー・タイタンズの、
いずれかのチームでのプレーを希望しているとのこと。
今頃、水面下でいろいろと動きが起こっていることでしょう。


フィラデルフィア・イーグルステレール・オーウェンズは、
契約問題がかなりこじれてきている様子。
QBドノヴァン・マクナブも、
「あいつがいなくてもスーパーボウルに勝てるよ」と言ったとか。
(関係は悪化してない、というフォロー付きだそうですが)
よほどのことが無い限り解雇はされないでしょうが、と書きましたが、
その「よほどのこと」が起こるかも・・・?


カロライナ・パンサーズパンタートッド・サウワーブランは、
やはりデンバー・ブロンコス入りが濃厚の様子。
ただ、サラリーキャップの問題があり、
そのまますんなりとはいかないのかも。


サラリーキャップの仕組みは、ちょっとややこしくて、
複数年契約している場合に、ある年のその選手のサラリーがいくらになるかは、
単純な割り算じゃないんですよね。


ちょっと端折って簡単に言うと、
サラリーは「ベースサラリー」と「サインボーナス」に分かれていまして。
サインボーナスは契約が結ばれた時点で一括で払われるものなのに対し、
ベースサラリーは複数年契約であっても、その年が来るまで払われないもの。
で、ある年のある選手のサラリーは、
「その年に払われるベースサラリー」+「サインボーナスの契約年数割り」
になるんですね。


で、問題になるのは、契約の途中でトレード(または解雇)される場合で、
払われていないベースサラリーについては計上しなくてよいのですが、
サインボーナスは「既に払われている」ので、
例えその選手がいなくなっても、計上しなくてはいけないんですよ。
しかも、例えば5年契約で2年経った時点でトレードされると、
次の年に、残り3年分のサインボーナス額が一気に計上される、という。
・・・これが、結構チームにとっては痛いんですよね。


で、ここでまたややこしいルールなのですが、
このサインボーナスの年割額が計上されるのが、
毎年6月1日時点、ということでして。
先ほどの例でいくと、
6月1日時点で5年契約の3年目のサインボーナス額が計上され、
この時点で、計上されていないのは残り2年分に。
すると、この時点でトレードに出されても、
今年に多額のサインボーナス額が計上されなくなるわけです。
(もちろん、来年に残り2年分を計上することになりますが)


というわけで、そんな事情があって、
毎年6月1日以降にトレードや解雇が頻繁に起こったりするのです。


トッド・サウワーブランの場合も、
この仕組みのために、トレードは6月1日以降となる模様。
更に、パンターとしては、リーグで1・2を争う高給取りだったのですが、
移籍先にそんなにキャップの余裕が無い場合は、
(というか、ほとんどのチームで余裕はありませんが)
大幅な減給を要求されることになりそうです。


・・・と、ほとんどサラリーキャップの話題になってしまいましたが、
本日は、こんなところで。