週間オフェンスラインMVP(第13週)
今週も、「オフェンスラインスタッツ」を用いた、
「週間オフェンスラインMVP」を掲載したいと思います。
まず、第13週の「ベストオフェンスライン選手」は以下の通り。
選手名 | ラン | パス | 反則 | オフェンスライン ポイント |
|
---|---|---|---|---|---|
LT | マット・ライト (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
24 | 10 | 0 | 34 |
LG | ミルフォード・ブラウン (アリゾナ・カーディナルズ) |
42 | 1.5 | 0 | 43.5 |
C | ケヴィン・マワイ (テネシー・タイタンズ) |
34 | 3 | 0 | 37 |
RG | ジェイク・スコット (インディアナポリス・コルツ) |
32 | 7 | -7 | 32 |
RT | トッド・ワイナー (アトランタ・ファルコンズ) |
32 | -3 | 0 | 29 |
今週は、きれいにバラけました。
全体的に見ると、今週値が高かったのは、タイタンズ選手が多かったかな、
という感じはあります。(特に中央のランが良かったようで)
まあ、試合感想でも書きましたように、対戦相手コルツのディフェンスは、
コンスタントに、ゴリゴリと進まれてましたからねぇ。
しかし、今週の「週間オフェンスラインMVP」は、
値としては飛びぬけている、カーディナルズのブラウンです。
ブラウンは、2002年にヒューストン・テキサンズに、
補足ドラフトで6巡指名されNFL入り。
ちなみに、「補足ドラフト」というのは、
なんらかの事情でドラフトに間に合わなかったり、
または、ドラフト後に、なんらかの事情でカレッジの試合に出られなくなって、
急遽NFL入りを決めたりした選手を対象に行われるドラフトで、
誰もドラフトされない年も珍しくありません。(ブラウンの場合は、後者の理由)
なお、今年は、シンシナティ・ベンガルズが、
LBアーマッド・ブルックスを3巡指名していたりします。
(この「3巡指名権」は、来年のドラフト指名権から使用されます)
さて、そんなブラウンですが、その年は出場機会はなく、
翌年、2試合のスターターを含む3試合に出場しますが、
12月になって怪我をしてしまって、インジャリーリザーブ入り。
翌2004年は2試合にスターター出場。
翌年、フリーエージェントになるも、テキサンズと再契約を結んで、
この年は12試合のスターターを含む13試合に出場しますが、
その翌年、つまり、今年、再度フリーエージェントになった際に、
カーディナルズと契約します。
そして、開幕戦からスターター出場を果たしております。
ただ、10月に怪我をしてしまい、2試合に欠場。
そのままスターターからも外されておりましたが、11月にスターター復帰。
そして、現在に至ります。
入った経緯も変わってますが、その後の3年間も、決して順調ではなく。
なんといっても、あの、散々いろいろ言われている、
テキサンズオフェンスラインだったわけですし・・・。
しかし、カーディナルズに入って、早速スターターの座を勝ち取ったのは立派なところで。
シーズン前半は、上手くいっておりませんでしたが、
ようやく、RBエジリン・ジェイムズも100ヤードラッシュを達成。
今後に光明が見えてきました。
今シーズンは、残り4試合しか無いわけですが、
「良くなってきている」ということをアピールし続け、
来シーズンにつなげてもらいたいものですね。
さて、第13週時点での「オフェンスラインベスト10」は、以下の通り。
順位 | 選手名 | ラン | パス | 反則 | オフェンスライン ポイント |
---|---|---|---|---|---|
1位 | RG マイク・ゴフ (サンディエゴ・チャージャーズ) |
132 | 22 | 0 | 154 |
2位 | C ケイシー・ウィーグマン (カンザスシティ・チーフス) |
144 | 1.5 | 0 | 145.5 |
3位 | LG ヴィンス・マヌワイ (ジャクソンビル・ジャガーズ) |
156 | -0.5 | -14 | 141.5 |
4位 | LT タリック・グレン (インディアナポリス・コルツ) |
90 | 96 | -49 | 137 |
5位 | LT マーカス・マクニール (サンディエゴ・チャージャーズ) |
100 | 44 | -14 | 130 |
6位 | LG クリス・ディールマン (サンディエゴ・チャージャーズ) |
132 | 24.5 | -28 | 128.5 |
7位 | RT ジョン・スティンチコム (ニューオリンズ・セインツ) |
38 | 104 | -21 | 121 |
7位 | C ニック・ハードウィック (サンディエゴ・チャージャーズ) |
106 | 22 | -7 | 121 |
9位 | C ジョフ・ハンガートナー (カロライナ・パンサーズ) |
116 | 8 | -7 | 117 |
10位 | RT ウィリー・アンダーソン (シンシナティ・ベンガルズ) |
110 | 23 | -21 | 112 |
今週は、ゴフが、第9週・第10週以来の1位復帰。
これで見事に、第6週以降の「1位」の座が、
「スティンチコム→グレン→ゴフ→スティンチコム→グレン→ゴフ」、
ということに。
素晴らしいローテーションだなぁ。
まあ、チームで言えば、セインツ・コルツ・チャージャーズとなるわけで、
その3チームにオフェンス力があることは、誰もが認めるところでしょう。
あと、第5週以前に「1位」の座についていた選手(チーム)は、
現時点では、軒並み下位に落ちてしまっている、ということも付け加えておきます。
これが、一般化できる話なのかどうかは分かりませんが、
まだまだ5週間が終わったくらいで、
「今年のオフェンスは強い」とか「今年は弱い」とか、
決め付けちゃいけない、ってことになるんでしょうねぇ。
今週、ベスト10圏外からベスト10に上がってきたのは、
10位のアンダーソン。(先週17位)
中盤、やや不振だったベンガルズのオフェンスが、復活しつつある兆しでしょうか。
さて、では、今回は「ベスト100」まで掲載したいと思います。
ちょっと、チームごとに見てみますと、
まず、カーディナルズの選手が1人も入っていません。
ただ、ブラウンが今週の「週間オフェンスラインMVP」となっているように、
改善の兆しが見えてきているところですから、これからに期待、というところですね。
それから、デトロイト・ライオンズも1人も入っていません。
第9週の時点では、50位前後に2人入ってましたので、
オフェンスの急降下が目立つ、といった感じです。
オークランド・レイダーズは、相変わらず1人も無し。
あと、シアトル・シーホークスも、1人も入っていませんが、
まあ、第9週時点でも97位に1人入っているだけだったので、
QBマット・ハセルベックとRBショーン・アレグザンダーが復帰した今後の巻き返しに期待、
・・・というところでしょうか。
逆に、コルツ・テキサンズからは、最多の7人がランクイン。
・・・って、コルツはともかく、テキサンズがそんなに入っているのは、
スターター選手がコロコロ替わっているからなので、
良いこととは言えないのですが・・・。
(ちなみに、コルツは今シーズンスターター出場した全選手がランクイン)
ただ、オフェンスライン選手が替わっても、
オフェンスのパフォーマンスにそんなに違いが無い、とも言えるわけで、
今の「低成績」は、昨シーズンまで言われていたような、
「オフェンスラインが弱いから」という理由では無いと言えるのではないでしょうか。
意外なところでは、「オフェンスが強い」と書いたセインツが3人だけで、
「左側」のガード・タックル選手が入っていません。
実は、セインツオフェンスの弱点は「左側」・・・?
全体的に見てみると、ランクインしていないチームが多くなったことからも分かるように、
チーム間の「格差」が顕著になってきましたね。
以上、第13週の「オフェンスラインスタッツ」でした。