やっぱり、強いチームは強い



NFLヨーロッパ第6週の試合の感想を。


ほぼ1週間遅れの感想が続いていますが、
まあ、今シーズンは、最後までこんなペースでいきます。


まずは、「GAORA」で放映していた、
ハンブルグ・シーデビルズアムステルダム・アドミラルズの試合について。


そうか、先週は、アドミラルズのQBドリュー・オルソンは負傷して交代していたのか。
別に、「ブラムレット兄弟対決」となるように配慮したわけではなかったのね。


試合については、最終的に10点差ではありましたが、
点差以上に、アドミラルズが上回っていたかな、という感じがしました。


とにかく、RBジョナサン・スミスを初めとして、
「オフェンス爆発」の兆しが見られましたね。
それでこそアドミラルズ、というところでしょうか。


解説で、WRスカイラー・フルトンが、昨シーズンほど活躍できていない、
ということを言われていましたが、その一因は、「自身の練習不足」以外に、
昨シーズンは、QBギブラン・ハムダンの存在が大きかったんじゃないか、
とも思うんですよね。


今シーズンのQBドリュー・オルソンも良いクォーターバックなのでしょうが、
ハムダンほどのインパクトは無いなぁ、と。
(解説で指摘のあった、オフェンスラインの問題も大きいのかもしれませんが)


そういう意味では、今シーズンは、パスオフェンス中心の「爆発」を期待するより、
スクリーンパスを含めた、ランオフェンスでの「爆発」を期待した方が良いのでしょう。
(そして、それに伴ってパスもそこそこ出る、という)


方向性が定まってきたので、来週以降も、この調子でいけるのではないでしょうか。


WRノリアキ・キノシタも、今週は、そこそこインパクトのあるプレーが、
リターンでもレシーブでも出来ていましたね。


先週、シーデビルズRBクエンティン・グリフィンのプレーぶりについて、
「本来であれば、このレベルでプレーしている選手じゃない」と書きましたが、
逆に、それくらいのプレーが出来て、ようやく行けるのがNFLなんだと思います。


キノシタが目指しているのは、「NFLでプレーすること」のはず。


であれば、「日本人選手としては素晴らしい活躍」とか、あるいは、
ナショナルプレーヤーとしては良い成績」ということではなく、
NFLヨーロッパでプレーしているレベルではない」というような、
そんな高いレベルのプレーぶりを、キノシタには期待していきたいですね。


次に、ライン・ファイヤーケルン・センチュリオンズの試合について。


今シーズンは、注目点というか、注目している選手の数が非常に少なくて、
例えば、この2チームでいうと、
センチュリオンズのKニック・ノヴァクにしか注目していなかったりします。


が、それだけでも、なかなか楽しめるもので。


この試合、先制したのはファイヤー
センチュリオンズ側のパントキャッチミスからターンオーバーを起こし、
そのままフィールドゴールに成功した、というもの。


ここで、タッチダウンに持っていけないあたりが、
ファイヤーオフェンスの弱さだよなぁ、と思いつつ。


その後、センチュリオンズ側にファンブルによるターンオーバーがあったり、
ファイヤー側のフォースダウンギャンブル失敗があったりして、
第1クォーター終了間際、センチュリオンズが敵陣4ヤード地点まで攻め込みます。


しかし、あと1歩が届かず、下がって下がって、敵陣12ヤード地点でフォースダウン
まあ、タッチダウンを取れなかったのは残念ですが、フィールドゴールで同点ですね。


・・・って、おい!
それを失敗するか、ノヴァク


いやぁ、そりゃ、まずいでしょう。
これでは、NFLの舞台に返り咲くのなんて、夢のまた夢というものです。


で、その折り返しのファイヤーオフェンスはパントに追い込みますが、
センチュリオンズオフェンスがインターセプトターンオーバーになってしまい、
直後にタッチダウン


これで、「10対0」。


まずいですねぇ。
ファイヤー相手に、ターンオーバーからリードを奪われるのは、
先週のフランクフルト・ギャラクシーと同じパターンですが、
それに、「フィールドゴール失敗」というのも加わっているのが、更に嫌なところです。


そして、第2クォーター終盤。


ファイヤーオフェンスが敵陣25ヤード地点まで攻め込み、追加点のチャンス
しかし、今度は、ファイヤーKマーク・ブルベイカーフィールドゴール失敗。


残り時間は31秒。


果たして、この残り時間でどうか、と思われましたが、
パス4本(+反則)で、見事に敵陣26ヤード地点まで持ってきました。


さあ、さっきより14ヤード長いフィールドゴール挑戦。
今度は頼むぞ、ノヴァク・・・。


・・・成功しました。


いやぁ、ドキドキするなぁ。


そんなこんなで、7点差で後半に突入しますが、
第3クォーターに、ファイヤー側がまたもインターセプトによるターンオーバーを起こし、
そこからタッチダウンで、14点差。


すぐに、センチュリオンズオフェンスがタッチダウンを奪い、再び7点差。


そして、第4クォーターに入った直後、
センチュリオンズ側のパントブロックリターンタッチダウンが飛び出して、同点。


・・・と、そんな試合展開。


そして、この試合最大の見せ場がやってきます。


試合残り時間を5分を切ったあたりで、
センチュリオンズオフェンスが、敵陣24ヤード地点まで攻め込みます。
勝ち越しのチャンス


ところが、サックを喰らって、敵陣31ヤードまで下がってフォースダウン


いやぁ、この場面、フィールドゴール挑戦はオススメできませんよ。
ここまでのノヴァクの出来を考えると。


しかし、49ヤードフィールドゴールに挑戦してきます。


そして・・・成功!


結局、これが決勝点となり、センチュリオンズ勝利となりました。


終わりよければ全て良し。
・・・と言うには、最初の失敗が痛すぎる感がありますが、
それでもまあ、長距離のフィールドゴールを成功できたのは良かったですね。


安定感に欠けるのは、本当に気になりますが、
ノヴァクには、最後の「良い感じ」を、来週以降の試合にも継続してもらいたいものです。


あと1つ、追記しておきますと、
試合展開を見ても分かりますとおり、ファイヤーは、
やっぱり「ディフェンスのチーム」だなぁ、という感じですが、
そんな中、ちょっとだけ、オフェンスの改善の兆しはあるかな、とも見えました。


特に、スターターQBコウディ・ピケットではなく、
途中で交代出場したQBブレット・エリオットは、結構良いんじゃないかと。


ただ、ごくごく短時間しか出場していないのが、ちょっと残念なところ。


2勝しているとはいえ、ピケット自身はあんまり結果を残せていないので、
エリオット中心に変えてみるのも、面白いと思うんですけどねぇ。


では最後に、ベルリン・サンダーフランクフルト・ギャラクシーの試合について。


・・・は、「ギャラクシーの圧勝」というまとめだけで十分かな。


ちなみに、ギャラクシーWRアーロン・ホサックは、
1回だけターゲットとなり、43ヤード獲得。


相変わらず、少ない機会で、良い仕事をしています。


まあ、とにかく今週は、
やっぱり、「ギャラクシーとアドミラルズが1歩上」という見方は間違ってなかったな、
・・・ということが確認できた週でした。


とか言ってると、また2チームとも、サクッと負けたりしそうだけど。


以上、NFLヨーロッパ第6週の試合の感想でした。