「最もあり得そう」なモックドラフト2008(パート1)



では、昨日の続きです。


昨年・一昨年同様、75個の「モックドラフト」を集計してみて、
「最もあり得そうな指名」(ドラフト2週間前時点)を見ていきたいと思います。


昨日は、有力選手を「有力度」によってグループ分けしました。


当然、「有力度」の高い選手は、
「指名される」と予想されている順位の平均も高いです。


ただし、単純に「平均」では決まらないのが、ドラフトの面白いところ。
各チームの思惑が交錯し、非常に高評価されている選手が、
かなり後の順位まで指名されずに残っていることも、よくあることです。


また、あるチームが「最も欲しい」と思っている選手が、たとえ明らかであっても、
その通りに指名されないこともあります。


だって、その選手が既に指名されてしまっては、もう指名することは出来ませんから。


というわけで、ここでは1位から1人ずつ順番に、
75個の「モックドラフト」の集計結果により多数決で指名選手を決めていき、
どんなことが起こりうるのか、シミュレーションしていきたいと思います。


ちなみに、今回、こうして出来上がった「モックドラフト」は、
上位10位までですら、75個のいずれとも一致してはおりませんでした。


・・・と、ここまで、ほぼ、昨年の文章のコピペでした。(またかよ)


まあ、コンセプトは、毎年同じですし、
言いたいことも変わらないですからねぇ。


そして、75個まで増やしても、1つも上位10位までですら一致するものが無かったのは、
まさしく「狙い通り」で、嬉しい限りです。


というわけで。


「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」。
それでは、いってみましょう。
(なお、単純化のため、指名権のトレードは考えないものとします)

1位 マイアミ・ドルフィンズ DE クリス・ロング バージニア大
最高 1位 最低 14位 中間 1位 最頻 1位



というわけで、全体1位指名予想は、ディフェンスエンド選手の方のロング
(別の言い方としては、元ロサンゼルス・レイダーズDEハウイ・ロングの息子の方のロング


昨日も書きましたように、全体1位指名予想は、
2人のロングで、真っ二つに分かれている感じですが、
ドルフィンズが事前交渉で最初に接触したのがクリス・ロングだったこともあってか、
だんだん、こちらの予想が増えてきているようです。


まあ、まだ分からないんですけどもね。(この2人じゃないかもしれないし)


とりあえず、「順当」ということで。


なお、昨日も載せていた、「最高」とか「中間」とかの統計データですが、
このロングのデータ、昨年の全体1位指名予想だったQBジャマーカス・ラッセルと、
なんと、全て一致していたりします。


・・・いや、だからどうということもないんですけどもね。


では、続きまして、2位指名。

2位 セントルイス・ラムズ T ジェイク・ロング ミシガン大
最高 1位 最低 5位 中間 2位 最頻 1位



あっちのロングが1位なら、残ったこっちのロングは2位で・・・ってな趣。


実は、「2位指名予想」として最も多く票を集めていたのは、クリス・ロングの方でして、
つまりは、もしジェイク・ロングの方が1位指名されることになるならば、
2位指名はクリス・ロングになる、と、単純にそんな話もあり得そうなわけです。


どちらになるにせよ、上位2人を「ロング」が占める可能性は高い、ってことなのか。


ただし、LSUDTグレン・ドーシーとか、
オハイオ州立大DEヴァーノン・ゴールストンとかも、
「2位指名予想」として、結構、票を集めていることは、追記しておきます。


流れとしては、もし全体1位指名がジェイク・ロングだったら2位はクリス・ロング
もし全体1位指名がクリス・ロングだったら、ドーシーゴールストンにもチャンスあり、
・・・と、そんな感じかな。


ここらあたりの選手は、いずれにせよ、上位指名確実と思われているわけですが、
順位が1つ違うと、契約金もかなり違ってくるのが、このあたりの順位ですから、
悲喜こもごものドラマが繰り広げられそうです。


では、3位。

3位 アトランタ・ファルコンズ DT グレン・ドーシー LSU
最高 1位 最低 31位 中間 3位 最頻 3位



3位指名予想は、ドーシーと、ボストンカレッジのQBマット・ライアンが並んでいましたので、
全体的な評価が上であるドーシーとしました。


ドーシーは、「全体1位指名もあり得る」と、ずっと言われてきていましたが、
最近は、その論調はトーンダウンしてきていて、
その後の「落ち着き先」が、3位に固まってきているようです。


一方、ファルコンズが今年のドラフトクォーターバックを指名するのは、
ほぼ間違いないと言われており、それが、
「今年のナンバー1クォーターバック」という評価のライアンへの票の集中となっています。


ただ、「全体3位という高順位で指名するほどなのか?」とも思われており。


今年のクォーターバック勢は、全体的に評価が高くないようで、
だったら、その時点で最も評価の高い、他のポジションの選手を取った方が良いのではないか、
・・・というのが、ドーシーへの票の分散の原因なのでしょう。


ライアンは取れなくても、「2番目に評価の高いクォーターバック選手」は、
2巡目(全体34位)で取れそうな感じでもありますからね。


他に、「トレードダウンして指名権を増やすのがベスト」という声も多いです。
(補強すべきポジションが、他にもいっぱいあるため)


ここでは、その選択肢は除外していますが、
ドラフト当日、早い段階から、激しい動きが見られるかもしれないのは、
ちょっと楽しみなところかもしれません。


さて、3位で指名されなかったライアンが、それならば4位で指名されるのか、というと・・・。

4位 オークランド・レイダーズ RB ダレン・マクファデン アーカンソー大
最高 4位 最低 14位 中間 4位 最頻 4位



レイダーズは、昨年、前述のラッセルを全体1位で獲得していますからね。
見事にライアンには1票も入っておりません。(まあ、当たり前か)


ここで登場するのは、ご存知、今年のナンバー1ランニングバック選手であるマクファデン


「最高」でも「4位指名予想」までなのに、「中間」も「4位」という、
言ってみれば、「4位指名されるべき選手」という扱いになっています。


他に、「4位指名予想」として名前が挙がっているのは、
ゴールストンドーシーといったあたりで、先に指名されてしまっているドーシーはともかく、
ゴールストン指名の可能性も十分にあり得るわけですが、
「いやいや、オーナーのアル・デイヴィスマクファデンをスルーできるわけがない」、
・・・というのが、もっぱらの見方のようです。(爆発的オフェンス大好き人間だから)


いやぁ、いいキャラだよなぁ、やっぱり。


個人的に思うことは、実際にマクファデンを指名したとして、
昨年のラッセルみたいに、またホールドアウトされてしまって、
シーズンの出だしから躓かせられるようなことがないといいなぁ、ということで。


・・・なんか、最近のレイダーズの「流れ」から見て、十分にあり得そうなのが・・・。


ホント、今年は、そんな選手がいなくなってくれるといいんだけどもなぁ。

5位 カンザスシティ・チーフス T ライアン・クレイディ ボイジー州立大
最高 5位 最低 23位 中間 12位 最頻 12位



ここまで4人は、全員、「上位指名確実」な「A」グループの選手でしたが、
ここで「B」グループの選手が登場。


クレイディは、もし本当に5位で指名されるようなことがあったら、
飛び上がって喜ぶところでしょうね。


そして、それは、かなり「あり得そう」なことです。


今年は、「タックル選手に人材が豊富」というのが、もっぱらの評判なのですが、
その中で、ジェイク・ロングに次ぐ2番手評価なのがクレイディ


当然、「5位指名予想」としてジェイク・ロングの名前も多く挙がっていますが、
既に指名されてしまっている選手は指名できません。


それでもタックル選手が欲しいのであれば、迷いなくクレイディを指名することでしょう。


他に、ドーシーや、あと、ライアンの名前も挙がっていますが、
クレイディに比べると、そんなに票数は集めていませんね。


ちなみにクレイディは、もし、ここで指名されないと、
次に指名される可能性が高そうな順位は「12位」。


「上位指名確実」という選手ではないので、この時間帯はドキドキでしょうねぇ。

6位 ニューヨーク・ジェッツ DE ヴァーノン・ゴールストン オハイオ州立大
最高 1位 最低 21位 中間 5位 最頻 6位



2位指名、4位指名のところでも結構票数を集めていたゴールストンが、
ここでようやく指名、という形です。


まあ、「ようやく」と言っても、6位だって十分に高い順位ですけども。


そういえば、昨年までは、1巡目で1チームが指名にかけられる時間は15分間だったのですが、
今年は10分間に短縮されたんでしたっけ。


となると、「待つ」時間も短くなるわけで、
上位指名が予想されている選手にとっては、歓迎すべきことなのかもしれませんね。


まあ、どちらにせよ、なかなか指名されないことは「歓迎すべきこと」ではないですが・・・。


それにしても、ゴールストンは、スカウティングコンバインの活躍で大注目を集めて、
いまや、「(可能性は低いけど)全体1位指名もあり得るかも」と思われているわけですから、
最近最も評価を上げた選手と言ってもよいでしょうねぇ。


なお、「6位指名予想」で最も票数を集めているのはマクファデン


レイダーズのデイヴィスオーナーが「スルー」したら、
ここで指名されることになりそうです。

7位 ニューイングランド・ペイトリオッツ CB レオディス・マッケルヴィン トロイ大
最高 5位 最低 ランク外 中間 8位 最頻 7位



ここで「C」グループの選手が登場。


とはいえ、昨日書いたとおり、マッケルヴィンは、ほとんど「B」グループに近い存在ですから、
このあたりで指名されても、何も不思議なことはないでしょうね。


他に「7位指名予想」で多く票を集めているのは、
テネシー州立大CBドミニーク・ロジャーズクロマティ


どちらにせよ、コーナーバック選手を取るだろう、ということのようで。


もしここでロジャーズクロマティが指名されると、
同じポジションなだけに、マッケルヴィンは面白くないでしょうが、
すぐ直後の「8位指名予想」でも票を集めているので、
「面白くない気持ち」は、すぐに収まることでしょう。


それよりも、もし、「7位ロジャーズクロマティ、8位マッケルヴィン」となると、
かなり「面白くない気持ち」になりそうな選手が他にいます。


それは・・・。

8位 ボルチモア・レイヴンズ QB マット・ライアン ボストンカレッジ
最高 1位 最低 17位 中間 5位 最頻 3位



3位・5位あたりでも名前が挙がっていたライアンが、ここで指名されることに。


・・・なればいいのですが、もし前述のような事態になったら、
この後、かなり指名順位が落ちてしまう可能性が出てくるようです。


そして、ライアンは、ドラフト当日に会場に呼ばれている選手の1人。


「面白くない気持ち」どころの話ではないですね・・・。


ちなみに、今年、会場に呼ばれている選手は、
2人のロングドーシーマクファデンゴールストン、そしてライアンの6人。


この中で、昨年のQBブレイディ・クィンや、3年前のQBアーロン・ロジャーズのような、
「待たされ」選手が出るとすると、それはライアンになるんじゃないか・・・というのが、
もっぱらの噂ですが、確かに、今回のこの「モックドラフト」でも、
最後に残ったのはライアンとなりました。


それでも、8位指名なら悪くないんでしょうけどもねぇ。


果たして、それ以上待たされることになるのかどうか。

9位 シンシナティ・ベンガルズ DT シードリック・エリス USC
最高 2位 最低 10位 中間 9位 最頻 9位



「A」グループ最後の1人、エリスが9位で指名です。


後から気が付いたのですが、そういえば、昨日「A」グループに分類した7人って、
ドラフト当日に会場に呼ばれている6人+エリスなんですね。


「上位指名されそうな選手」を会場に呼んでいるのですから、
そうなるのは、当たり前と言えば当たり前なんでしょうけども。


で、そういう意味で言っても、「A」グループの7人の中で、
やや影の薄い感のあるエリスですが、ただ、統計データで見ると、
実は、他の選手よりも、「確実に10位以内で指名される」と思われているようです。


更に、今回集計した75個の「モックドラフト」の中で、
エリスを「9位指名予想」としているものは、
なんと、実に3分の2以上の52個もありました。


これは、他のどの順位の誰よりも多い得票数になります。


エリスが9位指名される」。


これが、今年のドラフトで、最も堅い予想かもしれません。

10位 ニューオリンズ・セインツ LB キース・リバーズ USC
最高 6位 最低 ランク外 中間 10位 最頻 10位



リバーズは「C」グループですが、7位指名予想のマッケルヴィンと同じく、
「ほとんど「B」グループに近い存在」。


「中間」「最頻」が共に「10位」になっていることから見ても、
ここで指名されれば、かなり「順当」と言えるのでしょう。


もちろん、「確実に上位指名される」という存在ではありませんから、
ここから、かなり落ちてしまっていく可能性も、十分にあり得ますけどもね。


「10位指名予想」として他に票を集めているのはロジャーズクロマティ


7位指名されるかも・・・と思っていたけど指名されず、
10位指名されるかも・・・と思っていたけど指名されず。


予告すると、この後も、まだ落ちていきます。


今年の「指名順位が落ちていく選手」代表(?)は、
もしかしたら、ロジャーズクロマティになるのかもしれませんねぇ。


そのロジャーズクロマティが、もし、7位で指名されていたら、
前述のとおり、ライアンが「指名順位が落ちていく選手」となる可能性が出てくるわけですから、
実は、「7位指名」は、今年のドラフトでかなり注目しておくべきポイントなのかも・・・?
(「落ちていく選手チェック」という意味で)


・・・以上。


とりあえず、本日は、ここまでで。


どうでしたでしょうか?


概ね、「順当」な「モックドラフト」となっていると思いますが、
最初に書きましたとおり、これと一致するものは1つもありません。


「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」。
次回は、11位から20位をお送りします。


・・・と、最後も昨年の文章のコピペだったりするのは内緒。(面白いくらい同じ状況だし)