「最もあり得そう」なモックドラフト2008(番外編)



NFLドラフトに向けて、75個の「モックドラフト」を集計して、
その結果によるドラフトのシミュレーションを、昨日までお送りしておりました。


題して、「最もあり得そう」なのに、どこにもない「モックドラフト」。


まずは、その結果をまとめます。

順位 チーム 選手名 出身大学 グループ
1位 マイアミ・ドルフィンズ DE クリス・ロング バージニア大
2位 セントルイス・ラムズ T ジェイク・ロング ミシガン大
3位 アトランタ・ファルコンズ DT グレン・ドーシー LSU
4位 オークランド・レイダーズ RB ダレン・マクファデン アーカンソー大
5位 カンザスシティ・チーフス T ライアン・クレイディ ボイジー州立大
6位 ニューヨーク・ジェッツ DE ヴァーノン・ゴールストン オハイオ州立大
7位 ニューイングランド・ペイトリオッツ CB レオディス・マッケルヴィン トロイ大
8位 ボルチモア・レイヴンズ QB マット・ライアン ボストンカレッジ
9位 シンシナティ・ベンガルズ DT シードリック・エリス USC
10位 ニューオリンズ・セインツ LB キース・リバーズ USC
11位 バッファロー・ビルズ WR マルコム・ケリー オクラホマ大
12位 デンバー・ブロンコス T クリス・ウィリアムズ バンダービルト大
13位 カロライナ・パンサーズ RB ラシャード・メンデンホール イリノイ大
14位 シカゴ・ベアーズ T ジェフ・オウタ ピッツバーグ大
15位 デトロイト・ライオンズ RB ジョナサン・スチュワート オレゴン大
16位 アリゾナ・カーディナルズ CB ドミニーク・ロジャーズクロマティ テネシー州立大
17位 ミネソタ・ヴァイキングス DE デリック・ハーヴェイ フロリダ大
18位 ヒューストン・テキサンズ CB マイク・ジェンキンズ 南フロリダ大
19位 フィラデルフィア・イーグルス WR デヴィン・トーマス ミシガン州立大
20位 タンパベイ・バッカニアーズ WR デショーン・ジャクソン カリフォルニア大
21位 ワシントン・レッドスキンズ DE フィリップ・マーリング クレムソン大
22位 ダラス・カウボーイズ RB フィーリクス・ジョーンズ アーカンソー大
23位 ピッツバーグ・スティーラーズ G ブランデン・アルバート バージニア大
24位 テネシー・タイタンズ WR ライマス・スウィード テキサス大
25位 シアトル・シーホークス DT ケントワン・バルマー 北カロライナ大
26位 ジャクソンビル・ジャガーズ DE カレイス・キャンベル マイアミ大(フロリダ)
27位 サンディエゴ・チャージャーズ SS ケニー・フィリップス マイアミ大(フロリダ)
28位 ダラス・カウボーイズ CB アントワン・ケイソン アリゾナ大
29位 サンフランシスコ・49ers T ゴスダー・シェラレス ボストンカレッジ
30位 グリーンベイ・パッカーズ CB アキーブ・タリーブ カンザス大
31位 ニューヨーク・ジャイアンツ LB ダン・コナー ペン州立大



昨年と同様に、いくつか補足をしていきましょう。


1番最初に、グループ分けをしておりましたが、
その、グループごとの指名状況をまとめてみますと、

  • Aグループ・・・7人全員指名(最高1位・最低9位)
  • Bグループ・・・3人全員指名(最高5位・最低18位)
  • Cグループ・・・6人全員指名(最高7位・最低17位)
  • Dグループ・・・9人全員指名(最高11位・最低30位)
  • Eグループ・・・8人中6人指名(最高22位・最低31位)
  • Fグループ・・・6人中0人指名
  • グループ外・・・0人指名



と、そんな結果でした。


そうそう、昨日書き忘れていましたが、30位でタリーブが指名されて、
「D」グループの選手も全員指名済みとなっていました。


まあ、なんというか、非常に妥当。
これ以上ないくらい、「順当」に指名された結果だと言ってよいでしょうね。


ちなみに、昨年やったときには、「B」グループの中の1人が指名されておらず、
更に、グループ分けされていない選手が1人指名されていたりもしました。
(ただし、そのときは、「F」グループという分類はありませんでした)


そして、実際のドラフト結果としても、選手は異なりましたが、
全ての「モックドラフト」で1巡指名と予想され、
「B」グループに分類していたDTアラン・ブランチ(現カーディナルズ)が、
1巡指名されない、という事態が発生していました。
(2巡目の1番最初に指名されたので、「ほぼ1巡指名」ではありましたけども)


昨日までで何度か書いていましたように、今年は、
「ある順位で指名されなくても、その後すぐに指名されそうなポイントがある」、
・・・という状況が結構あります。


昨年は、そういう状況じゃなかったために、
モックドラフト」でも実際のドラフト結果でも、
「確実に1巡指名される」と思われていた選手が指名されないことが起こったのでしょう。


そう考えると、やはり、今年は、「確実に1巡で指名される」と思われている選手が、
実際にも、順当に1巡で指名されていくような気がしますね。(順位はともかく)


さて、グループ分けされていながら指名されなかった選手が8人いるので、
それらの選手たちを、ここに並べておきましょう。

グループ 選手名 出身大学 最高 最低 中間 最頻
DE クエンティン・グローヴズ オーバーン大 9位 ランク外 29位 ランク外
WR ジェイムズ・ハーディ インディアナ大 11位 ランク外 ランク外 ランク外
QB ブライアン・ブローム ルイビル大 3位 ランク外 ランク外 ランク外
T サム・ベイカー USC 14位 ランク外 ランク外 ランク外
LB ジェロード・メイヨ テネシー大 15位 ランク外 ランク外 ランク外
CB レジー・スミス オクラホマ大 15位 ランク外 ランク外 ランク外
CB ブランドン・フラワーズ バージニア工科大 20位 ランク外 ランク外 ランク外
TE ダスティン・ケラー パーデュー大 25位 ランク外 ランク外 ランク外



途中で「票数を集めている」として名前を挙げていた選手も何人かいますし、
誰かの代わりに、これらの選手たちが指名されていても、何も不思議ではありません。


特に、グローヴズハーディなどは、何人も指名されているポジションなので、
単純に、同ポジション内での評価順が1つ上と判断されたら指名されるでしょうし、
それは、「F」グループのベイカースミスフラワーズあたりも同様でしょう。


逆に言えば、ブロームメイヨケラーあたりは、ちょっと厳しいのかな。


まあ、例えば、最近ブロームの評価が上がってきている・・・なんて話も聞きますし、
どこかがトレードで1巡下位指名権を手に入れて、
そのあたりで指名してくる可能性も、十分にあり得ますけどもね。


果たして、どうなるでしょうか。


さて、昨年は、この後、
「ここで、この選手が指名されていたら、その後はどうなっていたか」、
という「IF」の世界を見ていっていたのですが、
ざっとやってみたところ、今年の「IF」は、あんまり面白くありませんでした。


というのも、先ほども書きましたように、今年は、
「ある順位で指名されなくても、その後すぐに指名されそうなポイントがある」、
という状況なので、どこかの指名選手を変えても、
その後に、あまりダイナミックな動きが起こらないんですよね。


で、それならば今年は、その「すぐに指名されそうなポイント」というのを、
もうちょっと詳しく見ていくことにします。


ざっと見て、今年のドラフト指名順には、3つの「群」があるように思います。



大雑把な話ですから、そのつもりで聞いていただければ。


まず、「最上位指名群」は、分かりやすいところで言えば、例えば、
ライアンが3位指名されても、ドーシーは5位までに指名される可能性大、とか、
ゴールストンが4位指名されても、マクファデンが代わりに6位指名されそうだとか、
そういった形に閉じている、ということです。


まあ、これは、チームのポジションニーズは置いておいて、
その時点で残っている最も能力の高い選手を優先して指名するという、
いわゆる「BPABest Player Available)」の考え方が、
指名順位が高ければ高いほど起こりやすいだけのことで、
今年に限らず、毎年見られますね。


ここから大きく指名順位が落ちてしまう選手は、
1人いるかいないか・・・というところなのではないでしょうか。


で、次の「ランニングバックタックル選手指名群」ですが、これは、何回か書いていた、
「13位から18位の間には、ランニングバック選手を必要としているチームが多い」、
ということの拡大版です。


例えば、これは既に書いたことですが、
メンデンホールが13位で指名されなくても、
14位・15位・16位・18位で、いずれも多くの票を集めており、
間違いなく、その間には指名されそうですし、
スチュワートも、多少評価は落ちますが、似たような形です。


また、ウィリアムズオウタの両タックル選手は、
12位・14位という高い位置で指名されなくても、
13位・15位・18位・19位と、指名可能性の高いポイントがいくつもあります。


もし、同じくタックル選手のクレイディが、5位で指名されずに落ちてきてしまった場合、
この間に3人のタックル選手が指名されることもあり得るかもしれませんね。


まあ、つまりは、この間で、
ランニングバック選手とタックル選手が、合わせて4・5人指名されそうだ」、
・・・ということです。


ただし、それが必ずしも今名前を挙げた選手たちになるわけではなく、
同じポジション内での評価順が変われば、そこでの入れ替わりは起こり得るでしょう。


そして最後に、「コーナーバックワイドレシーバー選手指名群」。


「16位〜30位」というのは、ちょっと広すぎる感じもしますが、具体的に書くと、
コーナーバック選手のポイントが、16位・18位・22位・28位・30位、
ワイドレシーバー選手のポイントが、19位・20位・21位・24位・28位・29位、
・・・という感じです。


どちらも28位の前のところで、ちょっと間が空いていますが、
まあ、ほぼ、「落ちてもすぐに指名される可能性あり」という状況になっていますね。


この間に、合わせて6・7人のコーナーバックワイドレシーバー選手が指名されるでしょう。


・・・と、そんなところかな。


このあたりを意識しながら、ドラフト当日に指名を順番に見ていくと、
ある選手が指名されなかったときに、その後すぐに指名されそうなのか、
それとも、そのまま1巡指名を逃してしまいかねないのかが、
想像できてくるのかもしれません。


それにしても。


こうして見てみると、「17位」の指名権を持つヴァイキングスの独自性が、
改めて、よく分かりますねぇ。


2つの「群」に含まれる位置にありながら、
全く、何のポイントにもなってないし・・・。


おいしいなぁ。


ただし、ワイドレシーバー選手等の指名予想も、もちろんありますから、
そちらを指名していってもおかしくはないんですけどもね。


ていうか、もし、ワイドレシーバー選手を指名するのならば、
「群」の先頭だから、それはそれで、選びたい選手を選べて「おいしい」のかも・・・。


・・・以上。


これにて、「ドラフト2週間前の状態」を見ていくのは終了です。


昨日も書きましたように、ドラフトまでは、まだ1週間ちょっとあり、
今後、状況が大きく変わってくることもあり得ます。


例えば、レイヴンズのQBスティーヴ・マクネアが引退したことで、
レイヴンズがライアンを指名する予想が増えてきたりだとか。
(と書いてみたものの・・・、別に、そんなに状況は変わってないか・・・)


あと、「最近、誰々の評価が下がってきている」・・・というようなことも、
ちらほら見ますしね。


ここまで書いてきたことは、あくまでも、「ドラフト2週間前の状態」ということで。


来週末、「ドラフト直前版」として、もう1度集計を行い、
それで最新の状況を把握して、ドラフトに臨みたいと思います。


是非、そちらも見ていただければ。


では、本日は、こんなところで。