王者ペイトリオッツの賭け



王者ニューイングランド・ペイトリオッツの話題を。


クォーターバックトム・ブレイディが、
6年6000万ドルで再契約をしたとのこと。
まあ、ペイトリオッツ王朝樹立の立役者と言っても過言ではないですから、
当然といえば当然の、巨大契約なのでしょう。


ただ、本人がよく口にしているような、
「自分は53人の中の1人に過ぎない」というバランスが、
崩れるのではないかと、やや心配もあったり。


ペイトリオッツというのは、
誰か1人のスター選手が活躍して強くなったチームではなく、
チーム戦略とフィールド上の戦術で、
文字通り、メンバー全員が一丸となって強くなったチームですから、
その中から「スター」が出てきてしまうのは、
ある程度仕方がないとはいえ、危うい面もあるな、と。


さて、そのチームを作り上げたもう1人の立役者が、
ヘッドコーチのビル・ベリチック
彼の頭脳なくして、ペイトリオッツ王朝はあり得なかったでしょう。


その「片腕」(2人だから「両腕」か?)とも言える、
オフェンスコーディネーターチャーリー・ワイズと、
ディフェンスコーディネーターロメオ・クレネルが、
昨年限りで、ペイトリオッツを去り、
果たして今年は、というところだったのですが、
このたび、ビル・ベリチックヘッドコーチが、
オフェンスコーディネーターも兼任することが発表されました。


確かに、これで、
昨年までの「システム」が確実に継承されるわけですが、
その分、ビル・ベリチックの肩にかかる重圧は、
いっそうの「重み」を増すと考えられます。


率直な感想としては、大きな賭けに出たなぁ、と。


先ほどの、トム・ブレイディのニュースと合わせて見ると、
とにかく彼ら2人が、ペイトリオッツで最重要なのであり、
スーパーボウル3連覇に挑むには、
何はなくとも彼ら2人が必要なのだ、
・・・という決意表明のように思えます。


裏を返せば、その分だけ、多くのものを捨て去らなければならず、
サラリーキャップの問題もありますしね)
「それでも構わない」というのが、
今のペイトリオッツ、ということなのでしょう。


果たして、この賭けは吉と出るか、凶と出るか。
興味深く見守りたいと思います。