人に歴史あり



昨日も最後に書きましたが、トレーニングキャンプが全チーム始まりまして、
その関係のニュースが、大量に流れてきています。


というわけで、そんなニュース群の中から、
話題を取り上げていこうかと、思っていたのですが、
それが、本当に大量なので、ちょっと追いきれていません。


追いきれないので・・・追うのを諦めました。(え?)


いや、まあ、目立つニュースだけ見ていって、
あとはサラッと流し読みしていこうかなぁ、と。


そんなわけで、ここでは別の視点から、
今シーズンを楽しむための話題を提供していこうかなぁ、と考えています。


で、まあ、この日記での話題といえば、
昨日も出てきましたが、キッカーの話題が多いわけで、
せっかくなんで、今まで取り上げていないキッカーの選手について、
ちょっと見ていこうかなぁ、と思います。


本日は、ボルチモア・レイヴンズKマット・ストーヴァーさん(37歳)。


ストーヴァーは、1990年のドラフト12巡で、
ニューヨーク・ジャイアンツに指名されてNFL入りしていますので、
それから、もう15年も現役でいることになります。


この14年間で、欠場は1試合だけと、
「怪我をしないでよい成績を残している」ことが売りになっていますが、
実は、キャリアのスタートは、怪我との戦いからだったようで。


ドラフト指名されたその年の9月に、いきなり足を怪我してシーズンエンド。
翌年2月に、1試合も経験しないまま、ジャイアンツを放出されるという、
なんとも波乱のスタートとなったNFLでのキャリア。


ただ、その年の3月に、当時のクリーブランド・ブラウンズと契約し、
その後は、順調に活躍していっています。


途中、フリーエージェントになったり、放出されたりもしていますが、
おそらく、ロースター枠の人数の問題が大きかっただけなのか、
そのたびに、ブラウンズと再契約を結んでいます。


先ほど、「当時のクリーブランド・ブラウンズ」と書きましたが、
このブラウンズは今のブラウンズではなく、
1996年にボルチモアに移転し、ボルチモア・レイヴンズとなったブラウンズです。
ストーヴァーも、それに伴い、レイヴンズ所属に。


2000年には、フィールドゴール39回中35回成功(リーグトップ)して、
初のプロボウルにも選出されています。
2000年といえば、レイヴンズがスーパーボウルを制覇した年ですので、
ストーヴァーの活躍も、その一助となっていたわけです。


そして昨年、5年契約にサインして、レイヴンズ残留。
フィールドゴール成功率90.6%の成績を残して、
まだまだ活躍できることを見せて、今シーズンを迎えています。


・・・と、そんな15年間。


特徴的なのは、まったくチーム移籍していないことでしょう。
表面上は、ジャイアンツ→ブラウンズ→レイヴンズですが、
ジャイアンツでは怪我のため何もしていないも同様ですし、
ブラウンズとレイヴンズは、実質同じチームですからね。


ここでもさんざん取り上げてきていますとおり、
キッカーは「さすらう」ことの多いポジションだと思いますので、
14年間も1チームに残り続けられるのは、実力の証でしょう。


ちなみに、レイヴンズ発足当時のオリジナルメンバーで、
今もレイヴンズに残っているのは、ストーヴァーだけとなりました。
これもまた、歴史を感じさせる話です。


キャリア通算のフィールドゴール成功率は82.7%で、なんと歴代3位。
ちなみに1位はインディアナポリス・コルツマイク・ヴァンダージャットで、
2位は、フィラデルフィア・イーグルスデイヴィッド・エイカーズ
キャリアの長さは、この2人よりはるかに長いので、価値は高いです。


余談ですが、3人が全員現役選手なのは、個人の資質ももちろんあるにせよ、
それだけ、作戦面で「より確実に」キックするようになったためかもしれませんね。
昔に比べて、成功の確率もはじき出しやすくなっているでしょうし。


あと、ストーヴァーの持っている記録は、
1999年から2001年にかけて達成した、「38試合連続フィールドゴール」の記録。
これは、2位以下を大きく離して歴代1位の記録です。
素晴らしいですね。


先ほども書きましたが、昨年は、
キャリア通算を大きく上回る90.6%のフィールドゴール成功率でした。
また、ここ6年連続で、キャリア通算を上回る成功率を残しています。


キッカーは、キャリアの長い人が多いので、
37歳でも、まだまだ「老いてますます」とは言いにくいところですが、
それでも、立派であることには違いないでしょう。


今年も、更なる飛躍を期待したいキッカーの1人ですね。