キッカーレーティングの妥当性



先日より紹介しております「キッカーレーティング」の妥当性を調べるために、
現役キッカーのキャリア通算成績を、一通り概算してみました。


「概算」というのは、なぜかと言いますと、
計算には、フィールドゴールの「成功距離」と「失敗距離」が必須なのですが、
例えば、「40ヤード台で2回成功している」と言っても、
それが49ヤードが2本なのかもしれませんし、
あるいは、40ヤードが2本なのかもしれません。(大きな違いです)


ですので、距離区分ごとに平均成功距離・平均失敗距離を調べ、
(例えば、昨シーズンの40ヤード台の平均成功距離は「44.0」でした)
その数字で概算している、ということです。


では、現役キッカーのキャリア通算レーティングのベスト10です。


 1位 30.1 マイク・ヴァンダージャット(コルツ)
 2位 28.7 デイヴィッド・エイカーズイーグルス
 3位 27.9 シェイン・グレアムベンガルズ
 4位 27.0 ジェイソン・ハンソン(ライオンズ)
 5位 26.9 ダグ・ブライエン(ベアーズ)
 6位 26.0 セバスチャン・ジャニカウスキー(レイダーズ)
 7位 25.7 ジョシュ・ブラウンシーホークス
 8位 25.5 ライアン・ロングウェルパッカーズ
 9位 24.9 ジョン・ケイシー(パンサーズ)
 10位 24.6 ジェイソン・イーラムブロンコス


この「キッカーレーティング」は、
僕が、「こういうキッカーが良いキッカーのはず」と、
考えている方法で計算しているので、
僕が「現役最高キッカー」と信じるヴァンダージャットが1位になったのは、
ちょっと嬉しい気がします。(ただ1人の30.0以上ですし)


3位に若手のグレアムというのは、
一般的認知度から言ったら意外な感じもしますが、
昨年は、この中の他の誰よりもサラリーをもらっていた「高給取り」なので、
チーム首脳陣の評価とも、ある程度一致しているのかな、と思ってます。


ついでながら、過去の1シーズン成績についても、
思いあたったものを概算してみました。


まず、ダグ・ブライエンフィールドゴール成功率90.9%と、
(50ヤード未満は失敗0回、50ヤード以上も6回中4回成功)
キャリア最高成績を残した1998年。
これは、「40.0」になりました。


「40.0以上は歴代5位クラス」と書きましたが、
なるほど、これくらいの成績を残せば、そうなるんだな、と。


それから、ジェイソン・ハンソンの2003年。
40ヤード台を1本外しただけで、50ヤード以上は4回中4回成功。
フィールドゴール成功率95.7%の成績を残したこの年は、
概算すると、「40.4」でした。
なるほど。


では、マイク・ヴァンダージャットが、
フィールドゴール成功率100%を達成した2003年は、
さぞかし高い値になるだろう・・・と思いきや、
概算してみると、「36.6」。
昨年1位のエイカーズの「38.6」にも及ばず。


「単に成功率が高ければ良いわけではない」
という結果となり、これも思惑通りだったので、納得の結果です。


とりあえず、妥当性はありそうだな、と思っています。


明日あたりに、「キッカーレーティング」のコンセプトと、
計算方法を記したいと思いますので、興味のある方はお楽しみに。


結構、単純な計算式ですよ。