記録に残るキッカー



さて、本日のキッカー紹介は、
セントルイス・ラムズKジェフ・ウィルキンズです。


ウィルキンズは、1994年に、ドラフト外ダラス・カウボーイズに入団。
しかし、7月になって解雇されてしまっています。


・・・って、なんか、大体のキッカーが、
全く同じような書き出しになってしまうのは、なんか面白いと言いますか、
キッカーならではですよねぇ。


さて、それでもウィルキンズは、その年の11月に、
フィラデルフィア・イーグルスと契約することが出来ています。
ただし、試合でフィールドゴールなどをキックすることは無いまま、
翌年8月に解雇。


今度は、11月にサンフランシスコ・49ersと契約しますと、
ここでは、フィールドゴール13回中12回成功という、
素晴らしい成績を収めます。(ただし、短い距離が多いですが)


そのまま翌年も49ersに残留し、全16試合に出場、
フィールドゴール成功率88.2%と、
またも素晴らしい成績を残しました。


こうなれば、このまま49ersに定着しても良さそうなものですが、
シーズン終了後、フリーエージェントになりますと、
ここで、ラムズと契約を結んだのでした。
よっぽど強力なアプローチがあったんですかねぇ?


そのラムズにおける最初の年、1997年は、
キャリアの中でもっとも悪い成績に終わってしまいますが、
翌年、57ヤードのフィールドゴールを成功させるなど、
長いところでも大丈夫というところを見せています。


2000年には、フィールドゴール成功率100%を達成していますが、
この前後が、チームにとっても最高の時期。


1999年と2001年のシーズンに、ラムズスーパーボウルに出場しており、
1999年は、見事に勝利。
ウィルキンズも、3度のフィールドゴールに成功し、
チームの勝利に貢献しております。


さて、ウィルキンズは、いくつか記録を持っておりますので、
それらを紹介したいと思います。


まず、1999年は、トライフォーポイントのキック成功率100%で、
それ自体は珍しい記録ではないのですが、
その回数が、実に64回を数え、
1シーズン失敗なく終えたケースでの、最高記録となっています。
(ついでに、2001年の「58回」も歴代3位の記録になってます)


まあ、いかに、当時のQBカート・ウォーナー以下、
オフェンス陣に破壊力があったか、ということではあるのですが、
なんにせよ、成功率100%は素晴らしいことですからね。


それから、2003年には、フィールドゴールを39回も成功させているのですが、
これは、マイアミ・ドルフィンズKオリンド・マーレイが、
1999年に記録しているものと並んで、シーズン最多成功記録になってます。


それから、面白い記録では、2003年の第10週ボルチモア・レイヴンズ戦で、
第4クォーターに、4本のフィールドゴールを決めており、
これが、1クォーター最多成功記録(他に5人達成者あり)となっています。


また、同じシーズンのディビジョナルプレーオフで、
カロライナ・パンサーズと対戦した際に、
フィールドゴールに6回挑戦して5回成功しているのですが、
挑戦回数・成功回数ともに、プレーオフにおける1試合最多タイ記録となっています。


この試合では、特に「5回目の成功」が、
第4クォーター残り0秒の、43ヤード同点フィールドゴールでしたので、
なかなか、価値があるものでした。


・・・とはいえ、試合は、オーバータイムの末敗れてしまったのですが。
(この試合については、7月11日の日記で取り上げています)


2003年シーズンの記録が3つ並びましたが、
その活躍にふさわしく、この年は、プロボウルにも選出されています。
NFCでは、フィラデルフィア・イーグルスデイヴィッド・エイカーズが、
ここ数年、プロボウル選出を独占しているような状況なので、
それに、ちょっと風穴をあけた感じですね。


・・・と、いくつもの「1位」記録を持っているウィルキンズですが、
2位・3位の記録なら、まだまだあります。


例えば、1999年から2004年にかけて、
トライフォーポイントのキックの連続成功回数が275回を数え、
これは、歴代3位の記録となります。


この記録は、現在も継続中なので、目指すは、
デンバー・ブロンコスKジェイソン・イーラムが足掛け10年で記録した、
「371回」ですね。(まだまだ先は長いですが)


あと、49ers時代の1996年には、
1試合でフィールドゴール6回中6回成功をしているのですが、
これは、「7回中7回」(過去2人達成)に次ぐ記録。


・・・などなど、他にもスーパーボウルにおける2位・3位の記録など、
調べれば調べるほど、出てくるは出てくるは。


キリが無いので、紹介はこのあたりで止めておきますが、
まあ、とにかく、当代一の「記録に残るキッカー」であることは、
間違いないでしょう。


これから先、どんな記録を見せてくれるのか。
楽しみにして、見ていきたいですね。