ベテランキッカーの「復活」



マンデーナイトゲームボルチモア・レイヴンズピッツバーグ・スティーラーズ


まあ、スティーラーズが勝って良かったです。
しかし、ほとんど「負け試合」でしたねぇ。


スティーラーズとしては、RBウィリー・パーカージェローム・ベティスの、
緩急(軽重?)織り交ぜたランもある程度出ていたし、
QBベン・ロスリスバーガーも、途中で怪我の影響もあったにせよ、
「らしい」プレーは、それなりに出来ていたんですけども。


レイヴンズQBアンソニー・ライトが、予想外に良かったですね。
ところどころで、「ライトってこんなに良い選手だったっけ?」と思ってしまうような、
良いプレーが出ていました。


でも、結局、そのライトが、
取る必要のない場面でタイムアウトをムダに使ってしまったり、
時間を止めてはいけないところでサイドラインから出て止めてしまったり、
ボールを投げ捨てなきゃいけないところでスクランブルに出たり、
・・・というミス連発をしてしまったのが、
最終的な「スティーラーズの勝因」となりました。


もうちょっと落ち着いたプレーを出来るようになれば、
ライトも良いクォーターバックに成長するかもしれませんが、
現状では、感情が先走りすぎているのかなぁ。


ワイドレシーバーを怒鳴りつけている場面がありましたが、
どちらのミスにせよ、今のライトの立場で、ああいうことをしてしまうと、
チーム内での不和が心配になってしまいます。


それにしても、レイヴンズのKマット・ストーヴァー
完全に「復活」しましたねぇ。


キッカーは、1度崩れると2度と立ち直れない、
ということがよく言われますが、
あの第1週の乱調(フィールドゴール3本全部失敗)から、よくぞ立ち直ったものです。


今日は、1回、43ヤードのフィールドゴールを惜しくも外しましたが、
スティーラーズの本拠地「ハインツ・フィールド」は、
フィールドゴールを成功させることが難しいことで有名で、
この試合も風の強い中、5回中4回成功させたのはお見事。
しかも、40ヤード・49ヤード・47ヤードという長い距離を含んでのもの。
素晴らしいです。


試合には負けていますが、週間MVPを受賞してもおかしくないのではないでしょうか。


そんな中で、ちょっと気になったのは、
最後、スティーラーズが逆転して、レイヴンズが追いかける展開になったときに、
アップで映ったキッカーのこと。


3点差以下で残り時間が少なくなったときに、キッカーが映されるのは、
まあ、よくあることなのですが、
今日の場合、当然ストーヴァーが映るであろうところで、
「キックオフ専門」のKアーロン・エリングが映ってました。


49ヤードの長い距離まで成功させているストーヴァーがいるのに何故に?
・・・と思ったのですが、例えば、最後、残り時間数秒で、
敵陣35ヤード地点まで攻め込んでいたとしたら、
フィールドゴール距離に換算すると53ヤードです)
そのときには、エリングの出番があったのかもしれません。


キックオフ専門のキッカーが必要なくらいですから、
もう、ある程度以上の距離はストーヴァーでは無理、ということなのでしょう。


とはいえ。
エリングだって、過去最長は51ヤードで、
しかも、50ヤード以上の成功は、その1回きりですからねぇ。


その場面を見てみたかったような気も。
・・・いや、スティーラーズを応援している者としては、
無いほうがいいに決まっているのですが。


個人的には、今日の出来なら、
たとえ53ヤードでも、ストーヴァーに挑戦させたほうが良いと思いますけどね。


ちなみに、ストーヴァーが51ヤードを最後に成功させたのは3年前、
それより長い距離になると、なんと、12年も前のことになります。
・・・ベテランならではのデータというか、なんというか。


逆に、そのことを考えると、
49ヤードの「難しい」フィールドゴールを成功させたのは、
いかに今のストーヴァーが絶好調か、という証のようにも思えますね。


今後の活躍も楽しみです。
頑張れ「30代キッカー」!


・・・というところで、この試合の感想を終わろうと思っていたのですが、
これに触れておかなければ。


ロスリスバーガーのパント!


実は、第3週のときにもロスリスバーガーはパントしていたのですが、
NHKBS1の放映では、時間の都合でカットされていたんですよね。
ハイライトの映像で一瞬映りましたが)


ゴール前1ヤード。
いやぁ、いいパントでした。


うろ覚えですが、大学時代には、
パンターも兼任していたと聞いたことがありますので、
その経験から、こういう「スペシャルプレー」が生まれたのかもしれません。


前回のパントはタッチバックだったようですが、今回は完璧でした。
今後も、たまに見られるかもしれませんね。


ちなみに、実は、「キッカーレーティング」「オフェンスラインスタッツ」に次いで、
パンター能力の指標となる「パンターパワーヤード」(仮称)というものを、
既に作成して、毎週推移を見ていたりするのですが、
現時点で、ロスリスバーガーが1位になってしまいました。
・・・もちろん、「規定回数」に足らないので参考記録ですが。


あまり1度にいろいろやると混乱するだけなので、
この「パンターパワーヤード」(仮称)については、
シーズン後半にでも紹介したいと思いますが、
(もしかしたら、シーズン後に、選手紹介と平行して掲載する方がいいかも?)
結構自信作(?)ですので、お楽しみに。


ちなみに、今1位はオークランド・レイダーズPシェイン・レクラーで、
2位はニューイングランド・ペイトリオッツPジョシュ・ミラーになってます。


・・・パンターに詳しい方、どんな基準なのか想像してみてくださいな。
ロスリスバーガーが「参考記録」で1位になってしまうことと合わせて)