劇的な展開が多かった、そんな1日
選手の怪我を喜んではいけません。
アメフトが、如何に当たりの激しいスポーツであろうとも、
相手を怪我させるためにプレーをしているわけではないので、
試合で怪我人が出ないに越したことはありません。
・・・が。
例えば、ニューイングランド・ペイトリオッツのQBトム・ブレイディや、
ピッツバーグ・スティーラーズのQBベン・ロスリスバーガーが登場したのは、
スタータークォーターバックが怪我をしたため、というように、
時には、怪我がドラマを作り出すこともあり、それもNFLの魅力の1つではあります。
さて、カンザスシティ・チーフス対バッファロー・ビルズの試合。
僕は、ビルズのクォーターバックがJ・P・ロスマンであることを望んでいたのですが、
登場したのは、先週までと同じくケリー・ホルコム。
ロスマンに交代する、という噂もあっただけに、非常に残念。
それならば、チーフスを応援しようかな、と思って見ていました。
そんな中、3対0でチーフスがリードしていた第2クォーター。
ホルコムがサックを受けてファンブルをしてしまい、相手にボールを取られてしまいます。
実際に映像を見ていたわけではなく、「Play-by-Play」観戦だったので、
そのときには気が付きませんでした。
次にビルズのオフェンスとなったときに、ホルコムではなくロスマンがパスを投げて、
「ええっ!?」と、そこで気が付きました。
先ほどのサックのプレーで、ホルコムが怪我をしていたのです。
もう、俄然、応援に力が入りました。
・・・ホルコムには申し訳ないですが。
その最初のドライブで、いきなり33ヤードのタッチダウンパス。
嬉しかったのなんの。
結局、最終的には2タッチダウンを挙げて、QBレーティングも124.2と大活躍し、
チームも勝利。
いきなり出番が回ってきたのに、素晴らしい成績ではないでしょうか。
来週以降、スタータークォーターバックがどうなるかは分かりませんが、
ここでこれだけ活躍できたことは、間違いなくプラスに働くでしょう。
願わくば、ロスマンがスターターとなりますように。
クォーターバックの怪我の話をもう1つ。
クリーブランド・ブラウンズ対ピッツバーグ・スティーラーズの試合。
スティーラーズは、既報の通り、ロスリスバーガーが怪我で欠場して、
チャーリー・バッチがスターターでした。
先週は、あまり調子が良くなかったバッチでしたが、
今週は、前半だけで150ヤードを投げ、前半最後のドライブでも、
ゴール前1ヤードから、自ら飛び込んでタッチダウンを奪うなど、
なかなか良い成績で、安心して見ていられました。
ところが、後半。
突然、QBトミー・マドックスが登場。
詳細は分からないのですが、前後から判断するに、
前半最後の自ら飛び込んだプレーで、バッチは怪我をしてしまっていたようです。
俄然、不安になってきたり。
・・・いや、マドックスには悪いのですが、第6週の嫌な記憶が・・・。
加えて、ロスリスバーガーも怪我でいないわけですから、
これでマドックスまで怪我をしてしまったらどうなるんだ、という不安も。
ちょっと前に、「もしも」の時は、WRアントワン・ランドルエルが、
「エマージェンシークォーターバック」となる、ということを書きましたが、
まさか、そんなことにはならないよなぁ、と。
・・・と、そんな心配をしながら見ていた3プレー目。
なんと、そのランドルエルがパス!
さらに、それをWRハインズ・ウォードがキャッチし、
なんとなんと、51ヤードのタッチダウンパスに!!
喜びつつも、いったい何が起こったのか、と。
ついさっき、「エマージェンシークォーターバック」のことを考えていましたので、
まさか、その前のプレーでマドックスが本当に怪我をしてしまったのか、
と、本気で思ってしまいました。
が、よく読むと、そうではなく。(この試合も、「Play-by-Play」観戦でした)
まず、マドックスからボールを渡されたRBデュース・ステイリーが、
ランドルエルにバックワードパス。
そこから、ランドルエルがパスを投げたのでした。
いわゆる、「フリーフリッカー」というプレーだと思うのですが、
その場合、バックワードパスを受けてパスを投げるのは、
クォーターバックであることが多いので、これはなかなか珍しいプレー。
いやぁ、是非、映像で見てみたいですね。
多分、ダイジェストに入るプレーだと思うので、見るのが楽しみです。
しかし、元クォーターバックで、本人も投げる気満々、と、
その「エマージェンシークォーターバック」のことに触れたときに書きましたが、
いや、確かに、言うだけのことはある、という感じですかね。
もちろん、マドックスが怪我をしたわけではありませんでしたので、
その後もマドックスが試合に出続け、可もなく不可もなく乗り切りました。
(1度、インターセプトされたプレーが反則で無効になって、助かったりしてますが)
ところで、先ほども書きましたとおり、
この試合、オフィシャルページの「Play-by-Play」で観戦したのですが、
第4クォーター、残り時間4分30秒くらいのときに、
スティーラーズがオフェンスで、フィールドゴール圏内に迫ったところで、
いきなり、ブラウンズのKフィル・ドーソンがトライフォーポイントのキックに成功。
その直前まで、7対27でスティーラーズが勝っていたのですが、
ここで、「14対27」との表示。
いったい、何が起こったのか、意味不明でした。
後から、同じくオフィシャルページの「GameBook」という方で、
そのあたりのプレーを確認してみたところ、
スティーラーズKジェフ・リードがフィールドゴールに挑戦してブロックされ、
そのボールを拾ったブラウンズCBリー・ボデンが、
相手エンドゾーンまで走りきってタッチダウン、
・・・というプレーがあったのでした。
その一文を抜かしてしまっては、わけが分かりません。
最近、「Play-by-Play」観戦をしていると、
記述がいい加減なことが、結構あるんですよね。
それでも、以前は、後から直されたりしていたものですが、
最近は、直さないままのことが多いようです。
実は、昨日の試合では、これよりも、もっとわけが分からない記述がありまして。
サンフランシスコ・49ers対シカゴ・ベアーズの試合。
3対0で49ersがリードしている状態で、
第2クォーター残り時間3秒。
49ersのKジョー・ネドニーが、フィールドゴールに挑戦するも、失敗。
詳細は不明ですが、それを、ベアーズCBネイサン・ヴァシャーが、
エンドゾーン内でキャッチして、なんと108ヤードのリターンタッチダウン。
(このプレーも、是非、映像で見てみたいです)
そのプレー自体、一瞬「何が起こったのか!?」という感じだったのですが、
その直後、出てきた得点表示が、「3対1」。
・・・何?
もしかして、ルールで、そういう場合は「1点獲得」なのか、とも思いましたが、
タッチダウンのプレーの直後に、
ベアーズKロビー・ゴウルドがトライフォーポイントのキックに成功していますから、
どう考えても「1点」のわけが無い。
困ったのは、その後。
結構、接戦で、点を取ったり取られたりの展開になったのですが、
まず49ersがフィールドゴールを決めて「6対1」、
ベアーズがタッチダウンをして「6対8」、
そして、49ersが再びフィールドゴールを決めて「9対8」、
・・・という得点表示。
いったい、今、どっちが勝っているのか。
多分、「9対14」の間違いなのだろう・・・とは思いつつも、
確信が持てないので、非常に、もやもやした気持ちで戦況を見守ることに。
後から確認したら、やはり、最初が「7点」の間違いなのでした。
この件から思ったのは、どうも、「Play-by-Play」は、
ある程度、自動的に記述されていて、人間はほとんど確認していないんじゃないか、と。
もし人間が確認していたら、最初、「1点」と間違えて書いてしまったとしても、
その後、タッチダウンの点数を加えたときに、間違いに気が付くはずではないでしょうか。
ところが、そのまま点数を積み重ねていっているし。
確か、トライフォーポイントのキックをブロックして、
リターンタッチダウンしたりすると、そのチームに「1点」が加わるはずなのですが、
恐らく、「自動的」な判断で、それと勘違いされてしまったのではないかと思います。
先ほど、「最近、いい加減なことが結構ある」と書きましたが、
これは、この「自動的」なものが最近導入された、ということを表しているのかな、
と、そんなふうに想像しています。
そう思ってしまうと、もう、この「Play-by-Play」はアテにならないなぁ、と。
「キッカーレーティング」とか「オフェンスラインスタッツ」とかは、
今まで「Play-by-Play」を基に作成してきましたが、
ちょっと、信用できなくなってきました。
幸い、「GameBook」の方は、見たところちゃんと記述されているようなので、
今後は、こちらを基に作成していきたいと思います。
・・・と、試合内容からは、ちょっと話が逸れてしまいましたが、
49ers対ベアーズの試合に話を戻しまして。
先週に引き続き、ベアーズQBカイル・オートンは、非常に調子が悪かったのですが、
相手QBコウディ・ピケットが、もっと調子が悪かったので、
結果、なんとかベアーズが勝った、という試合でした。
どちらも、期待しているクォーターバックだけに、これは非常に残念。
来週以降、また頑張ってもらいたいです。
「期待しているクォーターバック」で、今週残念な結果だったのは、
これだけにとどまらず。
なんといっても、ニューヨーク・ジェッツのQBブルックス・ボウリンジャー。
カロライナ・パンサーズ相手に、4インターセプトと大不調。
そして、何より心配なのが、
最後、負けている展開だったにも関わらず、
ほとんどのプレーが、ランプレーだった、ということ。
確かに、3対30で、残り時間5分30秒では、逆転の目は無いですが、
それにしても、諦めが早すぎるというか、
見ていて、非常に「ヤケっぱち」なコールに感じられました。
フォースダウン残り14ヤードで、ギャンブルに出てランだったのを見たときには、
「もう、さっさと試合終わって帰りたいよ」という、
ハーマン・エドワーズヘッドコーチの声が聞こえてくるようでした。
思うに、「もう、お前、投げるな」と、
ボウリンジャーはコーチから言われたのではないか、と。
・・・というか、直接言われてなくても、
この「ランの連続」のコールが、そう言っているように思えてきます。
うーん、今後が非常に心配です。
ミネソタ・ヴァイキングス対ニューヨーク・ジャイアンツの試合は、
非常に劇的な結末。
ジャイアンツが最後の最後に同点に追いついて、
残り時間1分30秒弱からのヴァイキングスのドライブは、
絶好調時のニューイングランド・ペイトリオッツを見ているかりようでした。
ヴァイキングスQBブラッド・ジョンソンが、
ポンポンとパスを決めフィールドゴール圏内まで到達した姿は、
ペイトリオッツQBトム・ブレイディに重なって見えましたし、
そこからフィールドゴールを決めたKポール・エディンガーは、
ペイトリオッツKアダム・ヴィナティエリに重なって見えました。
特に、エディンガーは、この試合、2本のフィールドゴールに失敗。
「最初失敗して、最後においしいところを持っていく」姿は、
まさしく、ヴィナティエリそのもので。
しかし、なんと言っても、昨日の試合で最も「劇的」だったのは、
ワシントン・レッドスキンズ対タンパベイ・バッカニアーズの試合。
シーソーゲームの末の第4クォーター、残り時間約1分で、
35対28とレッドスキンズ7点のリード。
ここで、バッカニアーズQBクリス・シムズが30ヤードのタッチダウンパスを投げ、
これだけでも、「劇的」と言えるところ。
このままオーバータイムに突入するような展開です。
しかし、その直後のトライフォーポイントのキックで、
バッカニアーズKマット・ブライアントの蹴ったボールが、
なんと、ブロックされてしまいます。
ということは、レッドスキンズが1点差で勝利・・・、と思いきや、
なんとなんと、これが、レッドスキンズの反則で無効に。
九死に一生を得たバッカニアーズは、
当然、次はキックを成功させ同点にしてくるだろう、と思ったら、
なんとなんとなんと、ツーポイントコンバージョン。
これを成功させ、35対36と、バッカニアーズが逆転勝利を収めました。
いや、あの場面でツーポイントコンバージョンにいくのは、
「セオリー」から言って、絶対にあり得ないと思うのですが、
キックの失敗、そして、それが反則で無効、という流れから、
バッカニアーズのジョン・グルーデンヘッドコーチは、何かを感じたのでしょうか。
とにかく、「なんと」がいっぱい積み重なる、ピックリな展開でした。
さて、映像で見た試合では、
ニューイングランド・ペイトリオッツ対マイアミ・ドルフィンズの試合が、
第4クォーターで試合が一気に動く、これもなかなか劇的な展開でした。
この試合、「どっちにも勝ってもらいたい」微妙な気持ちで見ていましたので、
点数が逆転するたびに、本当はどっちに勝ってもらいたいのか、
自分の心の中が試されているような気分になってしまいました。
結果、ペイトリオッツ勝利で試合終了した後にも、
ホッとしたような、残念だったような、そんな微妙な気分のままに。
ドルフィンズのRBリッキー・ウィリアムズは、
良いプレーもたまに出るのですが、ロスしてしまうプレーも多く。
相手に自分から当たりにいって、そのまま倒されてしまったプレーのときに、
解説で、「以前の体重があったときの自分と勘違いしているんじゃないか」
ということを言われていましたが、本当にそうなのかもしれません。
以前だったら、パワーで押し切れたところが、今は押し切れなくなっている。
それが、ロスプレーになって表れているんじゃないかな、と。
「またパワープレーが出来るようになる」のか「プレースタイルを変える」のか。
ウィリアムズが今後どうしていくのか、ちょっと注目していきたいです。
NHKのBS1で見たセントルイス・ラムズ対シアトル・シーホークスの試合は、
何より、ラムズのクォーターバックがマーク・バルジャーで良かったな、と。
ただ、本調子には程遠いようでしたね。
同じく復帰戦のWRトリー・ホルトも、なんか、さっぱりという感じでしたし。
来週以降に期待です。
・・・が、ジェイミー・マーティンにクォーターバックを戻せ、
という話が出てこないかどうか、ちょっと心配していたり。
昨日の試合からは、そんなところで。
・・・あ、アリゾナ・カーディナルズ対デトロイト・ライオンズの試合。
これは、なんと言っていいか・・・。
結果としては、「今の実力どおり」の結果なのでしょうけども。
これを受けて、クォーターバック事情がどうなるか、今後に注目します。
・・・双方とも。
そんなところで。