パンター交代事情



サンフランシスコ・49ersKホセ・コルテスが解雇されました。


まあ、ジョー・ネドニーが復帰したなら、用なしですわな。


さすがに、もうコルテスの出番は、今シーズンは無いかなぁ、と思いますが、
密かに、また、ビックリなニュースが飛び込んできてくれることを期待しております。


・・・あるかなぁ。


ところで、キッカーの話題は頻繁に出していますが、
パンターの話題はあまり出していない、この日記。


前にちょっと書きましたが、とりあえず、今シーズン終了後に選手紹介でもして、
それから本格的にパンターのことを取り上げていこうかなぁ、とか、
そんなことを考えていまして、
今シーズンは、あまり触れないままでもいいかな、と思ってました。


ところが、最近、パンターの「出入り」がいろいろありましたので、
ちょっとだけ取り上げておきたいと思います。
(来シーズンになって振り返ったときに、参考になるでしょうし)


まず、昨日のマンデーナイトゲームの中継でも紹介されていましたが、
43歳の大ベテランPショーン・ランデータが、
11月末にフィラデルフィア・イーグルスと契約して、
先日の試合から出場してきております。


今シーズンのイーグルスパンターは、
開幕からスターターだったPダーク・ジョンソンが、
第8週の後にインジャリーリザーブ入りしたところから「迷走」状態でして。


そもそも、ジョンソンは、シーズン前からスポーツヘルニアを患っていまして、
プレシーズン中は、PUP(プレー不能)リストに入れられていたりもしました。


ジョンソンがシーズンに入ってもプレー出来ない場合に備え、
プレシーズン中にもランデータイーグルスと契約していたのですが、
最終的にロースターを53人にカットしたときに、
ランデータは解雇され、ジョンソンがロースター登録された、という経緯もあり。


まあ、つまりは、ジョンソンが「プレー可能」と判断されたわけですが、
どうも、シーズンが進むにつれ、症状が悪化し、
第8週を終えた時点で耐えられなくなった、ということになったようです。


その後を受けてイーグルスと契約したのはPレジー・ホッジズ


ホッジズは、今年のドラフトセントルイス・ラムズに6巡指名され、
第5週まで、ラムズパンターを務めていたのですが、
その後、解雇されていました。


第2週には、週間MVPにノミネートされていたりして、
当初はラムズでそこそこ活躍していたのですが、
第4週・第5週に、20ヤード台の失敗パントを立て続けに出しており、
不振に陥ったための解雇だったようです。


で、第9週からイーグルスパンターとなったホッジズ
やはり、ドラフト指名されたほどのパンターですから、
基本的には良いパントを見せていたのですが、第10週に1回、
そして、第11週では立て続けに2回も、
20ヤード台の失敗パントをしてしまいます。


どうも、安定感に欠けるきらいがあるようですね。


で、それを嫌われて、イーグルスにも解雇されてしまいます。


その後、イーグルスが契約したのは、Pニック・マーフィー
昨年は、カンザスシティ・チーフスで5試合に出場していた選手です。


マーフィーは第12週のグリーンベイ・パッカーズ戦に出場し、
7回のパントを蹴っていまして、成績は、
良くは無いですが、そんなに悪くも無い、というように見えます。


が、それではイーグルス首脳陣は満足できなかったのか、
なんと、たった1週で見切られて解雇。


そして、ランデータと再契約を結ぶことになったわけです。
うーん、迷走してますねぇ。


ちょっと分からないのは、なぜマーフィーが解雇されたか、ということ。
第13週の結果を見る限り、ランデータもそんなに変わらない・・・というか、
むしろ、ランデータの方が、あまり良くないように見えるんですけども・・・。


イーグルスパンター事情は、今後も迷走していくのでしょうか・・・?


とはいえ、ランデータは、パント通算ヤードで、
NFL歴代1位の記録を残しているほどの選手。
来週以降、調子を取り戻してくるのかもしれませんね。


さて、イーグルス以外にも、パンターがシーズン中に替わったチームを見てみますと、
まず、ワシントン・レッドスキンズ


第2週まではアンディ・グルームパンターを務めていましたが、
その後、解雇され、Pデリック・フロストと契約を結んでいます。


グルームの成績を見る限り、そんなに酷いとも思えず、
なぜ交代となったかの詳細は不明ですが、
フロストは、まずまず安定したパントでチームに定着しています。


次に、シアトル・シーホークス


シーホークスは、開幕から第4週まで、レオ・アラガスパンターを務めていましたが、
徐々に成績が落ちてきて、第4週では20ヤード台のパントを連発する不振に。
キッカーもそうですが、どうも、1度落ち込むと、
復活しにくいポジションのようですね。


で、解雇され、代わりに契約したのがベテランPトム・ルーイン
ルーインは、一昨年のシーホークスの正パンターで、
昨年も、シーズン序盤に怪我をするまではシーホークスパンターを務めていました。


約1年ぶりにシーホークスに復帰した形になるわけですが、
成績的には、そんなに良くも無く、悪くも無く、といった感じのようです。


まあ、特に失敗も無いので、好調シーホークスとしては、
「良い成績」でなくとも、ミスの無いほうがありがたいのかもしれませんね。


さて、あとは、先ほどちょっと触れましたが、ラムズパンターが替わっています。
ホッジズの後を受けたのは、こちらもベテランPブライアン・バーカー


どうも、今年のパンター事情としては、
「若手が不振でベテランが戻ってくる」というパターンが多いようですねぇ。


バーカーも41歳になるのですが、こちらは、年齢を感じさせない、
なかなかの活躍を見せているようです。


そして、最後に。


昨日、ミネソタ・ヴァイキングスが、
40歳のベテランPダレン・ベネットと契約を結びました。


ヴァイキングスパンターといえば、9月に、
新人ながら月間MVP(スペシャルチーム部門)を受賞していたPクリス・クラウ


・・・というと、「クラウも不振になって解雇か!?」と思うところですが、
そうではなく。


先日の第13週デトロイト・ライオンズ戦、第3クォーター終了間際のパントの際に、
ライオンズFSヴァーロン・フォックスが突っ込んできて、
クラウに思いっきりタックルをしました。


これは、「ラフィングザキッカー」の反則となったのですが、
このプレーで、クラウは怪我をしてしまいます。


その後、ヴァイキングスは、キッカーポール・エディンガーが2回パントを蹴り、
この試合を乗り切ることになりますが、
どうもその怪我の具合が思わしくなく、クラウは今週末の試合の出場が難しいようです。


で、ベネットとの契約となりました。


9月の頃ほどの勢いはなくなっていたとはいえ、
素晴らしい活躍を見せていたクラウですので、この戦線離脱は残念ですね。
怪我を治して、また活躍を見せてもらいたいものです。


ベネットは、昨年ヴァイキングスで正パンターだった選手ですので、
シーホークスルーインと同じような形での「出戻り」となります。


ところで、ベネットは、元々「オーストラリアンフットボール」の選手だったそうで。


あまり馴染みの無いスポーツですが、
実は、「パンター」というポジションと、
切っても切れない関係にあるスポーツだったりします。


このあたりは、パンターの選手紹介をする際などに触れていきたいと思います。


以上、今シーズンのパンター交代事情を、ざっと見てみました。