感動の「初観戦」試合
現在、12月24日の午前10時半。
前回、「明日は、物凄い「文量」になる」と書きましたが、
日付的には、「明後日」になってしまいました。
・・・「物凄い「文量」」なので、間に合いませんでした・・・。
(さすがに、この時間に「12月23日」の日記とするのもどうかと思うし)
さて、ボウルゲーム真っ只中のカレッジフットボール。
その「開幕戦」である「ニューオリンズボウル」に注目してみたので、
「SPORTS-i ESPN」で放映していた試合を見ました。
・・・と、その前に。
実は、その放映の前日に、同じく「SPORTS-i ESPN」で、
「MACチャンピオンシップ」の試合を放映することに気が付き、
それを先に見ていました。
初カレッジフットボール観戦。
これが、むちゃくちゃ面白い試合で、感動したので、
これを先に紹介したいと思います。
この試合は、その名の通り、「MAC」カンファレンスの優勝校を決める試合。
以前、カレッジフットボールの仕組みを紹介したときに、ちょっと書きましたが、
カンファレンスによっては、「優勝決定戦」をするところもあるのですが、
「MAC」カンファレンスも、そんなうちのひとつです。
このカンファレンスには12チームが所属しているのですが、
6チームずつの2つのディビジョンに分かれてレギュラーシーズンを行い、
それぞれの1位校同士が戦うのが、この試合ということになります。
今年は、アクロン大対北イリノイ大の対戦で、12月1日に行われていたのですが、
僕は、カレッジフットボールの試合は、今までそんなに追いかけていなかったので、
この試合結果がどうなっていたのかは、知っていませんでした。
(それぞれのカンファレンスの優勝校がどこか、まだよく知らないし)
おかげで、非常に楽しく見ることが出来ました。
さて、この試合の「面白かった場面」を紹介する前に、
カレッジフットボールの試合の「ルール」について触れておきたいと思います。
実は、カレッジフットボールのルールは、
NFLのルールと、微妙に違うんですね。
ご存知の方には、分かりやすい言い方を最初にすると、
「日本のアメフトと同じルール」です。(細かいところは違うかもしれませんが)
そういえば、前に、「日本のアメフトはNCAAルールで行われている」と、
聞いたことがあったのですが、この試合を見るまで、すっかり忘れていました。
オーバータイムのやり方とか、いろいろと違うところは多いのでしょうが、
試合中に「見て分かる」一番大きな違いは、「時計の止まり方」です。
サイドラインから出たり、パス失敗すると時計が止まるのは変わりませんが、
フィールド内でボールを持って倒れた場合でも、
ファーストダウンを更新すると、「一旦」時計が止まります。
「一旦」と書いたのは、ヤードチェーンを移動させたり、
ボールをセットしたりという準備が終わり次第、再び時計が動き出すからです。
「細かい違い」とも思えますが、これが、
NFLでは見られないドラマを生み出してくれました。
(ちなみに、「ツーミニッツウォーニング」で時計が止まる、ということもありません)
この試合、第4クォーターを迎えた段階で、10対24と北イリノイ大がリード。
北イリノイ大には、ギャレット・ウルフという素晴らしいランニングバックがいて、
なんでも、レギュラーシーズンの獲得ヤードは、
ハイズマン賞を取ったUSCのRBレジー・ブッシュに次ぐものだとか。
この試合でも、42回(!)走って270ヤード獲得、そして2タッチダウンと、
とんでもない活躍をしておりました。
このウルフ、見るからに小さい選手なのですが、
すばしっこい動きで、気持ちよくフィールドを駆け抜けている感じです。
NFL入りしたら、また楽しみな選手だと思うのですが、
3年生なのに、どういう理由か、昨年からしかプレーしていないようなので、
もしかしたら、規定に満たないので、来年のNFL入りは無理なのかもしれません。
(まあ、可能でもNFL入りしないことだって、大いにありえますが)
しかし、ここまで見ての僕の注目は、アクロン大のQBルーク・ゲッツィ。
これは僕の主観ですが、冷静さといい、その動き方といい、
ピッツバーグ・スティーラーズのQBベン・ロスリスバーガーを思わせるものがあり、
非常に注目したくなってしまいました。
元々、アクロン大も北イリノイ大も、よく知らないチームなので、
どちらを応援する、ということもなかったのですが、
ゲッツィのプレーが、僕の心に響いたので、
第4クォーターでは、追いかけるアクロン大を応援していました。
さて、その第4クォーター。
アクロン大がタッチダウンを奪っても、北イリノイ大がフィールドゴールで突き放し、
アクロン大がタッチダウンを奪っても、北イリノイ大がフィールドゴールで突き放し、
・・・という繰り返しがあって、結局、24対30に。
(この展開も面白かったです)
残り時間3分13秒、6点差。
自陣33ヤード地点からの「最後になるであろう」オフェンス。
ところが、敵陣に攻め込んだところで痛恨のインターセプトを喫してしまいます。
残り時間2分10秒。
さすがに主催者も「勝負あった」と思ったのか、
この段階で、ウルフがこの試合のMVPに選ばれます。
(まあ、試合結果がどうあれ、この活躍ならば、ということかもしれませんが)
次の北イリノイ大のオフェンスは、3回で止めることに成功。
ただし、ここでアクロン大は、タイムアウトを全部使い切ってしまいます。
残り時間1分41秒。
なんとか、もう1回オフェンスが回ってきました。
自陣19ヤード地点からスタート。
じりじりと進んで、何とか敵陣に攻め込みます。
残り時間43秒、敵陣47ヤード地点。
ここでファーストダウンの攻撃がパス。
これが、通りますが、ファーストダウン獲得には1ヤード足りず。
しかも、フィールド内で倒されたので、時間は動き続けます。
・・・25・・・24・・・23・・・。
とにかく、時間を止めなくてはなんともなりませんから、
解説でも、「スパイクします、スパイクします」と言う声。
しかし、なんと、ノーハドルでクォーターバックスニーク。
ファーストダウン更新。
更新したから、「一旦」時計が止まるんですね。
残り時間18秒。
そして、ここでスパイク。
残り時間17秒。
「時間の余分な消費」は、1秒で済みました。
しかも、次はセカンドダウンなので、
そのままスパイクした場合よりも、多少次のプレーに余裕が出来ます。
後から考えれば、「なるほど」というプレーですが、
見ているときには、ホント、ビックリしました。
もし、それでファーストダウン更新に失敗していたら、
そのまま時計は動き続けてしまうわけですし、
勇気の要るプレーコールだったとも思います。
そして、敵陣36ヤード地点からの、次のプレー。
これが、エンドゾーンに向かったロングパスで、見事に成功。
逆転タッチダウン。
いやぁ、劇的。
感動しました。
しかも、最後まで、ゲッツィの冷静なプレーぶりが勝負を決めた感じで、
試合途中からではありますが、注目していた僕としても、大満足。
ホント、今後ずっと注目していきたい選手になりました。
是非、NFL入りしてもらいたいところですが、ゲッツィも3年生ながら、
スタッツを見ると、一昨年プレーして、昨年はプレーしていなかった模様。
まあ、昨年は、別のスタータークォーターバックがいた、
ということだけかもしれませんが。
「アーリーエントリー」が可能かどうか、いまいち分からないので、
来年のドラフトで注目すべきかどうかも分かりません。
(先ほども書きましたが、「可能」でも、しない場合も多いですし)
まあ、ただ、その前に、アクロン大は「MAC」カンファレンス優勝校となったので、
ボウルゲームが待っています。
12月26日の「モーターシティボウル」。
メンフィス大との試合になります。
「モーターシティ」といえば、デトロイト。
実は、この「MACチャンピオンシップ」の試合もそうだったのですが、
デトロイト・ライオンズの本拠地であり、今度のスーパーボウルの会場でもある、
「フォード・フィールド」が、その舞台になります。
テレビ放映はありませんが、是非この試合、結果を楽しみに待ちたいところです。
ゲッツィ、頑張れー!
いやぁ、初めて見たカレッジフットボールの試合が、
こんなに面白い試合で、本当に良かったです。
さて、そして、ニューオリンズボウル。
こちらも、なかなか面白い試合でした。
前に書いたように、「南ミシシッピ大が圧倒的優位」という下馬評の中、
アーカンソー州立大が、粘りに粘った試合展開。
ずっと7点差以内の接戦で、前半終わった段階では10対10の同点、
第4クォーターに入っても24対19で5点差、という形でした。
ただ、そこから突き放され、結局、31対19で南ミシシッピ大の勝利。
「アップセット」はなりませんでした。
注目した、アーカンソー州立大のRBアントニオ・ウォーレンは、
試合途中で怪我をしてしまい、結局、あまり活躍できず。
残念。
ただ、なんか、「3年生で全学位を取得して卒業した」とかで、
紹介されていました。
へぇー、頭もいいんだ。
・・・って、あれ?
ウォーレンは、4年生のはずなんですけど。
(試合最初の選手紹介のときも「SENIOR」って書かれていたし)
うーん、アメリカの大学の仕組みもよく知らないから、
なんとも言えないんですけども・・・。
1つ、分かったのは、「Sun Belt」カンファレンスで1000ヤードラッシュしても、
全然注目されない(注目に値しない)ってことですね。
・・・いや、なんとなく、試合中継での扱い的に、そんな感じがしました。
それから、アーカンソー州立大のスティーヴ・ロバーツヘッドコーチの、
「我々はアンダードッグ(負け犬)の代表なんだ」という言葉は、
なかなか心に響きました。
いやぁ、ホント、勝ってもらいたかったなぁ。
ところで、この試合の放送を見られた方はお気づきかと思いますが、南ミシシッピ大って、
グリーンベイ・パッカーズのQBブレット・ファーヴの出身校なんですね。
前に、この両チームから過去にドラフトされた選手を書きましたが、
ファーヴには、全く気が付いてませんでした。
いや、アーカンソー州立大の一覧の後に、南ミシシッピ大の一覧を見たら、
明らかに多かったので、「過去10年」以前は、ちゃんと見てなかったり・・・。
こんな「代表的な」出身選手を紹介しておりませんで、すいません。
それでも、カタカナで「ブレット・ファーヴ」って書いてあれば、
ざっと全体を見たときに、確実に気が付いたと思うんだけどなぁ。
「Brett Favre」って書かれていても印象に残らない・・・というあたり、
僕の英語の「苦手さ」が、よく分かっていただけるかと。
あ、あと、この中継で勉強になったのは、
「NCAA 1-A」と「NCAA 1-AA」の違いについてのこと。
解説で言われていたのですが、そもそも「NCAA 1-AA」というのは、
他のカレッジスポーツでは存在せず、
アメフトだけのディビジョンなんですね。
で、全体的には「NCAA 1-A」とされる大学のうち、
「NCAA 1-A」に属するか、「NCAA 1-AA」に属するかは、
基本的に、大学側の希望によるものなのだそうです。
(規模等に多少のルールがありますが)
アーカンソー州立大は、1982年から1991年の間、
「NCAA 1-AA」に属していたのですが、
その後、希望して「NCAA 1-A」に上がってきた、ということに。
そして、今シーズン、初のカンファレンス優勝、
・・・と、そんなシーズンだったようです。
来シーズンのアーカンソー州立大にも注目したいですね。
さて、次の「SPORTS-i ESPN」での試合中継は、
ネバダ大対UCFの「ハワイボウル」ですか。
12月24日の試合で、放映は28日。
あらかじめ、何かを調べる余裕はなさそうですが、
また、試合を見た感想などを書きたいと思います。
それから、年明けの「4大ボウル」のうち、3試合が生中継なんですね。
試合結果を知らずに試合を見たい者としては、
実際に生中継の時間帯に見られるかどうかはともかく、
録画でも、確実に、ネットの情報に触れる前に見ることが出来るので、
これは、非常にありがたいです。
楽しみだなぁ。