ボウルゲームのまとめ
そういえば、以前にボウルゲームの序盤戦の結果をざっと載せましたが、
中盤戦から終盤戦にかけての試合結果は、まだ書いてませんでした。
というわけで、相当遅くなりましたが、
ボウルゲームの結果をまとめておきたいと思います。
せっかくなので、改めて、序盤戦から全部。
チーム名の左の欄は、ボウルゲーム前時点の「BCSランキング」順位(25位以内のみ)です。
結構、ランキング下位(またはランキング外)チームが、
ランキング上位チームに勝っているケースが、いくつもありますねぇ。
その中でも、最大の「アップセット」は、「ホリデーボウル」でしょう。
「BCSランキング」6位なのにも関わらず、
「4大ボウル」に出場することが出来なかったオレゴン大が、
ここは、どれだけ圧勝するかが焦点といっても過言ではなかった試合で、
なんとなんと、「ランキング外」オクラホマ大の勝利。
その立役者は、オクラホマ大RBエイドリアン・ピーターソン。
昨シーズンのハイズマン賞投票で、得票数2位だった選手です。
ハイズマン賞の話題のときに、ちょっとだけ書きましたが、
1年生で「得票数2位」という快挙を成し遂げたピーターソンは、
今シーズンの飛躍が期待されていましたが、期待に応えられず。
チーム成績も低迷しておりました。
が、この大事なボウルゲームで大復活。
さすがというところを見せました。
来シーズンこそは、ハイズマン賞を受賞するような活躍が望まれるところですね。
ランキング順位の接近したチーム同士の対戦で、激戦が期待された「ピーチボウル」は、
LSUが40対3でマイアミ大(フロリダ)に圧勝。
とんだ、「がっかりゲーム」になってしまいました。
ちょっと前に、アメリカテレビ局の「FOX」がホームページ上で、
「面白かったボウルゲームランキング」を掲載していたのですが、
ピーチボウルは26位(下から3番目)。
「がっかり度」がよく分かります。
ちなみに、そのランキング、
1位は「ローズボウル」、2位は「オレンジボウル」で、
この2試合は「後世に残るような試合」という位置付け。
3位は「ハワイボウル」、4位は「シュガーボウル」、5位は「アラモボウル」、
6位は「フィエスタボウル」、7位は「コットンボウル」、
そして、8位は前述の「ホリデーボウル」で、
この6試合が「とんでもなく面白かった試合」という位置付けでした。
「4大ボウル」の間を割って、3位に、
以前に感想を書いた「ハワイボウル」が入っていますが、
確かに、この試合は面白かったですからねぇ。
「SPORTS-i ESPN」さん、放映してくれて、ありがとうございます。
さて、それから、これもランキング外チームが勝ったのですが、
非常に荒れた試合になってしまったのが「アラモボウル」(先ほどのランキングで5位)。
いろいろと微妙な判定が多く、後から問題視されていました。
まず、1つ目は、ミシガン大QBチャド・ヘンネが、ボールを投げようとしたところを、
ネブラスカ大の選手にはたかれて、そのボールをリカバーされ、
ターンオーバーとなったプレーについて。
このとき、ヘンネは明らかにフォワードパスを投げようとしているところであり、
パス失敗と判定されるべきだとして、
ミシガン大のロイド・カーヘッドコーチが猛抗議するも、認められず。
ビデオで見ると、確かにそのように見えます。
2つ目は、第4クォーター終盤、ミシガン大の逆転を狙ったタッチダウンパスが、
エンドゾーン内でキャッチできずに失敗に終わったプレー。
明らかに、ネブラスカ大のディフェンス選手がパスインターフェアの反則をしているのに、
反則として取ってもらえず。
そして、ミシガン大の最後のプレー。
残り時間0秒になった後に、ラテラルパスを何回も何回も繰り返していたのですが、
そのうちに、ボールを1回、地面に落としてしまいます。
フォワードパスではないので、地面にボールが落ちただけでは、
プレーはそのまま続行されるはずなのですが、
試合終了だと勘違いしたサイドラインのコーチ・選手が、
フィールド内に流れ込んできてしまいます。
もちろん、フィールドでは、プレー続行中。
結果、明らかに選手じゃない人たちがフィールド内にいるのにプレーが続けられている、
という異常事態に。
そのプレーは、結局、敵陣10ヤード地点近くまで行ってサイドラインに出ることになり、
ここで「試合終了」とされたのですが、
後から、「フィールド内になだれ込んだ反則を取って、もう1プレーすべきだった」、
という公式見解が、出されたりしています。
誤審も含めて「試合」だとはいえ、これだけいろいろなことが重なると、
ミシガン大としても、納得しかねるところでしょうねぇ。
さて、そして、「アップセット」といえば、
「4大ボウル」の1つ、「シュガーボウル」もそうでした。
(「FOX」の「面白かったボウルゲームランキング」4位)
この試合は、「SPORTS-i ESPN」での放送を見たのですが、
試合前の雰囲気は、「ジョージア大の楽勝」という感じでした。
試合会場は、通常、ニューオリンズ・セインツの本拠地である、
「ルイジアナ・スーパードーム」が舞台となるところなのですが、
今年は、ハリケーン・カトリーナの影響で使用できず。
今シーズンは、アトランタ・ファルコンズの本拠地である「ジョージアドーム」が、
会場となっておりました。
つまり、ジョージア大のお膝元もお膝元。
ホームゲームのようなもので、お客さんも大半がジョージア大の応援。
前評判は、「攻のジョージア大、守の西バージニア大」というもので、
しかも、ジョージア大が圧倒的優位という下馬評でしたので、
お客さんも、ジョージア大がどれだけ大量得点を重ねられるかを期待しているような、
そんな感じがしておりました。
ところがところが。
ふたを開けてみると、第1クォーター終了時点で21対0。
なんと、西バージニア大が大量リードを奪うという展開。
基本的に、「判官びいき」な僕ですから、当然のようにこの試合、
西バージニア大に肩入れして見ていたのですが、
なんか、喜びを通り過ぎて、狐につままれたような気分でした。
なんとなくですが、「普通にやれば勝てる」という雰囲気が、
ジョージア大の選手の間にもあるように見えました。
その「気の緩み」が、この大差につながったのではないかと。
そうはいっても、ジョージア大もこのままでは終わらず。
第2クォーター終了時には31対21で10点差に、
そして、第3クォーター終了時には31対28で、
ついに3点差まで詰め寄ります。
お客さんも、ジョージア大の選手も、「そら見たことか」という雰囲気。
しかし、西バージニア大も、ここから驚異の粘り腰を見せます。
そして、両チーム7点ずつ加えて、残り時間も2分弱。
西バージニア大のオフェンスは、フォースダウンで5ヤードを残し、
止められてしまいます。
まだフィールド中央あたりでしたので、当然のようにパント隊形。
ジョージア大が最後の攻撃で、一時28点差までついた試合を、
大逆転で終わるのか・・・という盛り上がりが起こりかけます。
ところが、なんと、スナップされたボールをパンターが受け取ると、
そのまま前に走りこんで、ファーストダウン獲得。
最後の最後に、とんでもないギャンブルをしてきました。
あとは、ランプレーを繰り返し、もう1回ファーストダウンを獲得したところで、
ジョージア大は、時計を止めるすべをなくして、万事休す。
西バージニア大の勝利となったのでした。
感想としては、やっぱり最後まで、ジョージア大の選手たちは、
「どうしたって負けるわけがない」と思い続けていたんじゃないかなぁ、
と、そんな風に感じました。
28点差をつけられたときには、さすがにちょっと焦ったでしょうが、
その後、10点差、そして3点差と、調子よく点差を詰められましたので、
ここで、「やっぱり自分たちの方が実力が上だ」と思ってしまったのではないかと。
ところが、最後はオフェンスのチャンスももらえないまま試合終了。
ジョージア大の選手たちは、いろいろと反省している頃じゃないですかねぇ。
そして、西バージニア大の選手・コーチからは、
「何が何でも勝ってやるんだ」という気迫を感じました。
28点差をつけても、決して守りの姿勢にならず、
攻めていった結果が、勝利に結びついたのではないかと思います。
最後のギャンブルなんて、失敗したら、フィールド位置が悪すぎますから、
高い確率で同点、下手したら逆転を許しかねない状況になるところでしたが、
「ここで相手にボールを渡してはならない」という強い思いが、
あのプレーを選択させ、そして、成功させたのではないでしょうか。
とにもかくにも、良い試合でした。
さて、ボウルゲーム全28試合。
序盤戦のまとめのときにも、ちょっとだけ触れてましたが、
各カンファレンス所属大学のボウルゲーム勝敗をまとめてみました。
ACC・・・5勝3敗
Big 12・・・5勝3敗
Pac-10・・・3勝2敗
C-USA・・・3勝3敗
SEC・・・3勝3敗
Big Ten・・・3勝4敗
MWC・・・2勝2敗
MAC・・・1勝1敗
独立校・・・1勝1敗
WAC・・・1勝2敗
Big East・・・1勝3敗
Sun Belt・・・0勝1敗
「ACC」カンファレンスと「Big 12」カンファレンスが、
出場校数の多さをそのまま成績につなげた感じですね。
「Pac-10」カンファレンスは、ともすれば「5勝0敗」もあり得たのですが、
前述のオレゴン大の敗北、そして、「ローズボウル」でのUSCの敗北により、
結局、3勝2敗に落ち着きました。
「C-USA」カンファレンスは、以前も書きましたが、
今、最も勢いを増しているカンファレンスで、それが成績に表れています。
そして、唯一、勝利チームがないのが「Sun Belt」カンファレンス。
まあ、出場校自体が1校しかないので、やむを得なし。
来シーズンは「ドアマットカンファレンス」から脱出できるでしょうか。
以上、ざっと、今シーズンのボウルゲーム結果をまとめてみました。
今シーズンは、ボウルゲームからしか見ていなかったのですが、
今回見てきたことが、来シーズンを楽しむ上で生きてくるといいなぁ。