メディアデー



昨日(現地時間)、恒例のスーパーボウル「メディアデー」が行われました。


「メディアデー」というのは、スーパーボウルに出場する選手たちと、
各種メディアの記者たちが一同に会し、
とにかく記者たちが質問しまくって、選手たちが回答しまくる、
・・・と、そんなイベントです。


スーパーボウル直前ともなれば、当然、取材攻勢も大変なものとなるのですが、
選手たちは、試合に向けて集中力を高めていかなければならないところ。


だから、「この時間帯だけは質問しまくってOKだから、あとは試合に集中させて」、
という機会を設けたというのが、このイベントの趣旨ではないかと思います。


最初に「恒例の」と書きましたが、実は、そういうものがあることは知りつつ、
どんな風に行われているかは、今まで全く知りませんでした。


が。
いやぁ、ホント、インターネットというのは便利なものですねぇ。


NFL.com」に、しっかりと、そのビデオが載ってました。
ありがたや。


というわけで、見てみました。
もちろん、しゃべってる内容はほとんど分かりませんが、(英語が苦手なので)
雰囲気は、凄くよく伝わってきました。


実際にビデオを見ていただいた方が早いですが、とにかく、凄いイベントで。


場所は、試合会場である「フォード・フィールド」。


フィールド上に、10個ちょっとのブースが等間隔に並べて設けられていて、
まず、ヘッドコーチや、中心的な選手たちがそこに座ります。


他の選手たちは、フィールド上やら観客席やらをうろうろします。


そして、記者たちが、話を聞きたい選手のところに行って話を聞く、
・・・と、まあ、そんな感じです。


制限時間は、1チーム1時間。(しっかりと、電光掲示板でカウントダウン)
まずピッツバーグ・スティーラーズからスタートで、次がシアトル・シーホークス
という順番で行われた模様。


何が凄いって、とにかく、記者の数も世界各国から大勢集まっていますから、
同時多発的に、いろいろなところでいろいろな話が行われており、
とても、全部のことを把握するのなんて無理なのです。


いや、もちろん、ネットから見ているだけの人は当然としても、
それだけでなく、そこに行っている「メディア側」も無理でしょう。


多数の記者を用意できるメディアは、それなりに話を拾えるでしょうが、
弱小メディアは、数人に話を聞くだけで精一杯になってしまうのではないでしょうか。
(「1メディア何人まで」って制限があったりするのかな?)


そして、もちろん、記者側も、このときとばかりに質問をしまくりますから、
もう、どこで何が起こっているのやら、という感じ。


全容を把握したければ、この後、各種メディアを見(読み)まくって、
情報を拾っていくしかありません。


そんなわけで、僕も、いくつか見て回ってみました。


まず面白かったのは、シーホークスの選手たちの結構多くが、
ビデオカメラを持って、撮って回っていたことですね。


2年前、カロライナ・パンサーズスーパーボウルに出場したときに、
QBジェイク・デロームがビデオカメラを持って回っていたことを思い出しました。
(空港に降り立ったときからビデオカメラを回していました)


そりゃあ、選手たちにとってみたら、一生に一度の出来事かもしれませんからね。
残しておきたいでしょう。


で、マイク・ホルムグレンヘッドコーチが質問を受けているところを、
RBショーン・アレグザンダーが記者たちに交じって撮っていて、
そして、ホルムグレンヘッドコーチに見つかって、指差されていたり。


笑いました。
いや、あんたもブースに入って質問受けるんじゃないのかよ、って。


やっぱり、一大イベントですからね。
選手といえども、みんなはしゃいでました。


スティーラーズのときには、ニューヨーク・ジャイアンツDEマイケル・ストレイハンが、
「記者」として交じって、質問を浴びせかけていました。


きっと面白いやり取りがあったであろうに・・・。
・・・こういうときに、英語が分からなくて、悔しい思いをしますね。


他の記者の質問でも、ところどころの単語だけ聞き取れて、
「ええっ!? どういう質問してるの!?」と思っても、それまでだし。
(例えば、「24」とか「ジャック・バウアー」とか聞こえました・・・どんな質問だよ)
残念。


ちょっと印象に残ったのは、スティーラーズビル・カウワーヘッドコーチが、
アメリカンフットボール」と言っていたことです。


多分、他国メディアから、「アメフトの魅力について」とか、
聞かれたんじゃないかと推測しているのですが、
(サッカーとかバスケットボールとかと比較しているような感じだったので)
その回答の中で、何回も「アメリカンフットボール」って言っているんですよね。


もちろん、通常、自分たちのやっている競技のことを、
フットボール」とは言っても、「アメリカン」は付けないでしょうから、
そこのところは、他国のことを意識して付けていたのでしょう。


ちょっとしたことですが、さすがだなぁ、と思ってしまいました。


そういえば、テレビ局のマイクには、大体その局のロゴなどが書いてあるので、
「いろんな国から来てますよ」って感じで、そこをアップで映している映像があったのですが、
その中に日本のテレビ局のものは見かけませんでした。


・・・まあ、そうなんだろうなぁ。


ただ、もちろん、日本人の記者の方も、何人か行ってらっしゃるはずです。


NFL JAPAN」のホームページに、
「DETROIT REPORT」というコーナーが、最近になって出来たのですが、
そこに、渡辺京子さんという方が撮られた、メディアデーの写真が載っています。


雰囲気を感じ取れると思うので、是非、ご覧いただければ。


そうそう、メディアデーの写真の2枚目は、「NFL初の女性トレーナー」であり、
スティーラーズに所属されている磯有理子さんの写真ですね。
(たまに試合中継で姿が見えると、解説の方に紹介されていたりした方です)


うーん・・・と、
いつもは「公式サイト」や海外メディア以外のサイトはあまり紹介しないのですが、
もののついでなのでちょっと紹介してしまいますと、
 http://www.nikkansports.com/ns/sports/nfl/watanabe/watanabe-top.html
こちらのサイトに、その磯さんへのメディアデーのインタビューが載っています。


ちなみに、記事を書かれている方は、渡辺史敏さん。
先ほどの、渡辺京子さんの旦那さんだそうで。


NFLのチームは大所帯ですので、いろいろな役割の人がいるわけですが、
その一員として、スーパーボウルの大舞台に立てるなんて、やっはり凄いですねぇ。
あんまり「日本人だから注目」みたいには言いたくないのですが、
素直にそう思ってしまいます。


是非、スーパーボウルリングを獲得してもらいたいですね。


えーっと・・・、そこまで紹介したら、ここも紹介させていただきます。


 http://blog.livedoor.jp/insideblitz/archives/50549391.html


こちら、「ジャパンタイムズ」の生沢浩さんのブログの記事です。
NHKBS1の試合解説でおなじみですね)


メディアデーにおける、いくつかの発言が載っております。(まずはスティーラーズ編)


SSトロイ・ポラマルが、大学時代から髪を切っていない(!)こととか、
ケン・ワイゼンハントオフェンスコーディネーターが、
カウワーヘッドコーチに顔が似ていることなど、面白いエピソード満載です。
(・・・抜き出すところがそんな部分ですいません)


日本の一般メディアは、ほとんど(全く?)メディアデーに参加していないわけですから、
こういう記事は、本当に嬉しいものですね。


渡辺夫妻も生沢さんも、本当にありがとうございます。


願わくば、日本の一般メディアが、
どんどんメディアデーに参加してくれるようになりますように。
(それこそ、日本人選手がスーパーボウルに出場しないと無理か・・・?)