ギャラクシー、逆転!



現状報告、その2。


NFLヨーロッパのニュースを追っかけるのは、追いつきました。
あとは、ドラフト未指名者の契約を追いつかせるのみ。
・・・これが1番時間がかかるんだけども・・・。


で、過去10日分くらいのニュースをまとめて読んだのですが、
その中に、ベルリン・サンダーCマサカズ・ゴウダについての記述が2つありまして。


 http://www.nfleurope.com/teams/story/BER/9400393
 http://www.nfleurope.com/news/story/9415087


前者は、サンダーCジョエル・ロドリゲスが、
NFL Europe.comに毎週載せている日記の先週分。
後者は、サンダーオフェンスラインの面々についての話。(写真付き)


ちょうど、先々週、第6週の試合のときに、
ゴウダが今シーズン初出場を果たしていたんですよね。


で、ロドリゲスの日記では、「それが嬉しかった」ということで取り上げられていて、
それから、オフェンスラインの何人かで連れ立って寿司を食べに行った、
というような話になってます。


とにかく、ゴウダは、チームメイトからめちゃくちゃ好かれているようで、
そのあたりについては、先ほどの後の方の記事にも書かれているのですが、
ロドリゲスの日記の記述の端々からも、その様子がうかがい知れます。


そういえば、昨シーズンはNFLヨーロッパは軽くニュースを見ていただけでしたが、
シーズン終盤に、「ゴウダが出場できたことをチームの皆が喜んでいた」、
というようなニュースがあったことを思い出しました。


別に、日本人選手だから、というわけではなく、
こういう話を見ると、なんか、嬉しくなってきますね。


もちろん、冷静な目で見れば、「常に出場できる状況(実力)ではない」、
ということが前提にある話なので、
実力が試される世界にあっては、諸手を上げられる話ではないのでしょうが、
でも、「チームプレー」が必要とされるスポーツにあっては、
こんな選手の存在も、確実に重要なはずです。


「誰もが応援したくなる選手」として、
これからも、更に頑張っていってもらいたいですね。


さて、では、NFLヨーロッパ第8週の試合のうち、土曜2試合の感想を。


まずは、ケルン・センチュリオンズアムステルダム・アドミラルズ


センチュリオンズが、対アドミラルズ6戦目にして、ついに初勝利。


まあ、はっきり言ってしまえば、「パッとしない試合」とも言えますが、
センチュリオンズ(特にディフェンス)は、よく頑張りました。


どちらのオフェンスも今ひとつパッとしない中、
よりパッとしなかったのがアドミラルズ・・・とか書くのもどうかと思うので、
ここは、センチュリオンズディフェンスが頑張った、ということで。


QBギブラン・ハムダンを失ったアドミラルズのクォーターバックは、
QBジャレッド・アレン1人が1試合丸々担当してきましたが、
インターセプトを喫してしまい、これが致命傷に。


ただ、それだけではなく、RBラリー・クルームRBダイアモンド・フェリが、
それぞれファンブルターンオーバーを喫しており、
これも、大きな敗因の1つ。


そして、更に、アレンは、この試合6サックを受けており、
実はこれが、じわりじわりとアドミラルズを追い詰めていった感もあります。


アレンが悪かった、ランニングバック陣が悪かった、
または、オフェンスラインが悪かった、というのではなく、
やはり、アドミラルズオフェンスは、
全体的にちぐはぐな感じがあったことが否めません。


果たして、来週までに修正してこられるかどうか・・・。
・・・非常に心配です。


それから、センチュリオンズは、Kニコラス・セッタが、またやってくれました。


まず、前半終了間際に、敵陣28ヤード地点からフィールドゴール挑戦し、
これがブロックされてしまいます。


ただし、これを拾い上げたのはセンチュリオンLBジョナサン・ポラードで、
ポラードはそのまま12ヤード走ってファーストダウンを更新し、
更にフェイスマスクの反則があったりして、
結局、このときは、敵陣8ヤード地点から再度フィールドゴールに挑戦し、
成功して、事なきを得ましたが。


第4クォーター。
7点差まで追い上げられたセンチュリオンズは、
敵陣13ヤード地点まで攻め込んで、フィールドゴール挑戦。
なんとか点差を広げておきたいところ。


しかし、またもブロック
ただ、このプレーは、アドミラルズの反則で無効になります。


またも助かったセンチュリオンズは、そこから進んだりロスしたりして、
敵陣12ヤード地点から、もう1度フィールドゴール挑戦。


しかししかし、三度ブロック


・・・いやぁ、正直、ここまでのことが重なって、
よく勝てたものだなぁ、と思いますよ。


第5週のときの感想でも書いたように、
センチュリオンズは、前任者のKティム・ダンカンのときもキック失敗が相次いでおり、
必ずしもキッカーの責任だけではないのだろうとは思いますが、
まあ、なんというか、ちょっと酷すぎますねぇ。


キッカーセッタロングスナッパーデイヴィッド・バージェロン
ホールダーゲイブ・リンドストロム、いずれに責があるのか分かりませんが、
とにかく、改善してもらいたいものです。


そうじゃないと、そこまで頑張ってボールを運んできたオフェンス陣が、
可哀相すぎます。


次に、ライン・ファイヤーフランクフルト・ギャラクシー


これは、非常に面白い試合でした。


試合の紹介のときに、「ファイヤーディフェンスはファンブルを起こせるか」、
というようなことを書きましたが、結局、1つも引き起こせず。


インターセプトも1つ止まり。
サックも1つ。


ギャラクシーRBロジャー・ロビンソンには144ヤード走られています。


ただ、それでも、ファイヤーのディフェンスは、悪くなかったと思います。


この試合、ギャラクシーのオフェンスシリーズは12回あって、
タッチダウン、3フィールドゴール、1インターセプト
フィールドゴール失敗1回、ハーフタイム入り1回、
そして、残りの5回がパントで終了、というものでした。


で、そのパントのうち4回が、敵陣30ヤード台・40ヤード台からのものでして。
つまり、ある程度までは攻め込まれるんだけれども、
ここぞというところ以上には攻め込まれない、というディフェンスだったんですね。


また、フィールドゴール失敗も、キッカーのミスというよりは、
そもそもキックした位置が、敵陣30ヤード地点という長距離だったので、
これも、「その位置で蹴らせたディフェンスの勝ち」と言えるわけですし、
タッチダウンを1回だけに止まらせているのも、
しっかりとディフェンス出来ていた証と言えるのではないでしょうか。


そんなわけで、試合展開としても、ギャラクシーが2フィールドゴール先攻しながら、
前半終了間際に、ファイヤータッチダウンで逆転。


後半に入って、ギャラクシータッチダウンを奪いますが、
試合時間残り約4分で、再度ファイヤータッチダウンを奪って逆転。


そして、試合時間残り2秒で、ギャラクシーが逆転決勝フィールドゴールを決めて勝利。
・・・と、非常に、手に汗を握る展開となりました。


元々、ファイヤーのオフェンスは、あまり良いものではありませんから、
「要所で得点して、あとは守る」というのは、悪くなかったのではないかと思います。


結果としては、「あと1歩」というところで。


それに、先週もちょっと取り上げましたが、
ファイヤーのQBティミー・チャンが、ここにきて調子を上げてきておりまして、
この試合でも、19回中13回成功170ヤード獲得2タッチダウンインターセプト
という、上々の成績。


スタータークォーターバックドリュー・ヘンソンが、怪我をしたらしいので、
もしかしたら、来週からチャンスターター昇格、ということもあるかもしれません。


どうも、ヘンソンを中心としたオフェンスは、
「そこそこ見栄えはするけど、さほど良くはない」という感じだったので、
このチャンを中心としたオフェンスと、本来の強いディフェンスが噛み合ったら、
ファイヤーは、より強い存在になる可能性があるのではないでしょうか。


まあ、あとは、この試合、合計41ヤードしか獲得できていないランニングバック陣を、
なんとかする必要もありますが・・・。


ギャラクシーは、結果的に薄氷を踏む勝利ではありましたが、
先ほども書きましたように、ロビンソンは相変わらず素晴らしい仕事をしていますし、
控えのRBブッチー・ウォレスも63ヤード獲得で、計207ヤード。


しっかりと、ランオェンスで勝つ形が出来ておりましたし、
QBクレイグ・オクスも、171ヤード獲得1タッチダウンインターセプトで及第点。


ここは、「ファイヤーディフェンス相手に押し勝った」ということを褒めるべきでしょう。


一気に、ワールドボウル優勝候補の最右翼にのし上がりました。


なんとなく、今週のアドミラルズの試合内容を見る限りでは、
どうも、この試合が、「仮想ワールドボウル」だったように思えてきます。


ワールドボウルでの再度の対戦となれば、また、手に汗を握る試合となりそうですね。


あと、NFLヨーロッパに、「シーズンMVP」というものがあるのかどうか知りませんが、
あるとしたら、先週までは、確実にアドミラルズのハムダンだと思いましたが、
ロビンソンの目もあるかもしれない、と思えてきました。


この試合で、100ヤードラッシュは5試合目。
計833ヤード獲得で、シーズン1000ヤードラッシュも射程圏に入ってきました。


16試合ある「NFL本体」と違って、シーズン10試合しかありませんからね。
1000ヤードラッシュ達成となれば、かなり素晴らしいです。


残り2試合、そして、ワールドボウルでの活躍にも期待しましょう。


なお、現時点のチーム勝敗をおさらいしておきますと、
アドミラルズとギャラクシーが6勝2敗で1歩リードしており、
ファイヤーが5勝3敗で、それを追いかけております。


そして、来週、アドミラルズ対ギャラクシーの試合があることを追記しておきます。
いやぁ、面白くなってきました。


本日は、こんなところで。
日曜日の試合の感想は、また明日。