2005年のサラリー
実は、1ヶ月も前のネタになるのですが、
取り上げよう、取り上げようと思っていながら、なかなか取り上げられず、
そのうち、すっかり忘れてしまっていました。
http://asp.usatoday.com/sports/football/nfl/salaries/default.aspx
このページは、以前からあった「USA TODAY」のコンテンツでして、
選手のサラリーがデータベースとなっているものです。
で、先月初めに、その2005年分が掲載されておりました。
ポジションごとのランキングなどは、上記ページを見ていただくとして、
ここでは、全体的なところを、ざっと見ていきたいと思います。
まずは、全体の「高額年俸ランキング」を掲載しようと思うのですが、
何をもって「年俸」と言うのかは、ちとややこしいところで。
本来の意味であれば、「ベースサラリー」が当てはまるんでしょうけども、
近年は、サラリーキャップ対策の一環で、
ベースサラリーは抑え目にして、「サインボーナス」を高額にする、
というようなことがよく行われていたりします。
(インディアナポリス・コルツのQBペイトン・マニングなんて、その最たる例)
ですので、「実態」としては、
そのサインボーナスが年割で算入され、その他のボーナスも含まれている、
「キャップバリュー」で見るのが、「年俸」に近いのかな、と思います。
(サラリーキャップ計算の際に使用される額です)
というわけで、昨シーズンの高額年俸ベスト50を。
どうでしょうかねぇ?
なるほど、と思う名前が大体並んでいますが、
「お前、もらいすぎやろ」と思う名前も並んでいたりいなかったり・・・?
まあ、年俸というのは、実績に対して払われるものではなく、
「期待」に対して払われる側面が強いですから、
ここに名前が挙がっているけれども活躍できなかった選手、というのは、
「期待はずれ」と言われても仕方がないところでしょうか。
(もちろん、昨年だけに対する「期待」では無いので、一概には言えませんが)
ポジションとしては、やっぱりクォーターバックが多いですねぇ。
さて、50人も書いているんだから、
全チームの選手が1人は入っているだろう・・・と思いきや、
意外と入っていないチームがいくつかあります。
以下の表は、50位以内に1人も選手が入っていないチームにおける、
最も高額年俸の選手と、その全体順位です。
順位 | 選手名 | キャップバリュー |
---|---|---|
53位 | DE マイク・ラッカー (カロライナ・パンサーズ) |
5,724,000ドル |
61位 | LB ラヴァー・アリントン (ワシントン・レッドスキンズ) |
5,540,980ドル |
62位 | G アラン・ファニーカ (ピッツバーグ・スティーラーズ) |
5,497,750ドル |
73位 | DE オーフィアス・ロイ (クリーブランド・ブラウンズ) |
5,187,500ドル |
ブラウンズ以外は、プレーオフ進出チーム。
スティーラーズに至っては、スーパーボウル覇者。
「高額選手がいれば良いわけではない」ということが、よく分かりますねぇ。
それにしても、この位置で、オフェンスライン選手が1位というスティーラーズは、
なんとも渋いなぁ。
ちなみに、50位以内に最も多くの選手がいるチームはヴァイキングスで、人数は4人。
・・・「高額選手がいれば良いわけではない」ということが、よく分かります。
さて、先ほど、「ポジションとしてはクォーターバックが多い」と書きましたが、
その一方で、50位以内に1人も入っていないポジションも、いくつかあります。
以下の表は、50位以内に1人も選手が入っていないポジションにおける、
最も高額年俸の選手と、その全体順位です。
順位 | 選手名 | キャップバリュー |
---|---|---|
67位 | C ジェフ・ミッチェル (カロライナ・パンサーズ) |
5,319,330ドル |
83位 | TE トニー・ゴンザレス (カンザスシティ・チーフス) |
4,931,370ドル |
94位 | SS ドノヴィン・ダリアス (ジャクソンビル・ジャガーズ) |
4,595,640ドル |
101位 | FS ダレン・シャーパー (ミネソタ・ヴァイキングス) |
4,250,000ドル |
210位 | K マイク・ヴァンダージャット (インディアナポリス・コルツ) |
2,873,500ドル |
227位 | FB フレッド・ビーズリー (サンフランシスコ・49ers) |
2,722,500ドル |
506位 | P ブラッド・メイナード (シカゴ・ベアーズ) |
1,334,290ドル |
729位 | LS パトリック・マンリー (シカゴ・ベアーズ) |
841,400ドル |
ロングスナッパー、安っ!
・・・いや、まあ、「登場機会」を考えても、妥当ではありますが。
フリーセイフティとキッカーの間で、大きな額の隔たりが見て取れるのですが、
そうやって見ると、「下のグループ」の中では、キッカーは結構高いようにも思えますね。
ちなみに、50位以内にクォーターバックは15人、
次いで多いディフェンスエンドが9人、タックルが6人・・・となっています。
なるほど、「重要度順」っぽい感じ。
ワイドレシーバーなんか、派手なポジションですが、50位以内に入っているのは1人だけ。
まあ、人数が多いですしねぇ。
ところで、上記の表におけるチーム名は、昨シーズンの所属チームになるのですが、
移籍した選手は、当然、それぞれのチームからサラリーを受け取っているわけでして。
例えば、1年でセインツ→ベアーズ→イーグルス→ビルズと渡り歩いた、
DTジェイソン・ジェファーソンは、こんな感じ。
順位 | 選手名 | キャップバリュー |
---|---|---|
1812位 | DT ジェイソン・ジェファーソン (バッファロー・ビルズ) |
162,353ドル |
1949位 | DT ジェイソン・ジェファーソン (ニューオリンズ・セインツ) |
23,233ドル |
1962位 | DT ジェイソン・ジェファーソン (フィラデルフィア・イーグルス) |
4,700ドル |
1962位 | DT ジェイソン・ジェファーソン (シカゴ・ベアーズ) |
4,700ドル |
ベアーズとイーグルスには、プラクティス・スクワッドに約1週間いただけですから、
まあ、そんなものになるわけです。
で、「チームを渡り歩いた」といえば、気になるのが、Kホセ・コルテス。
・・・いや、そんなことが気になるのは、僕だけでしょうが。
順位 | 選手名 | キャップバリュー |
---|---|---|
1625位 | K ホセ・コルテス (フィラデルフィア・イーグルス) |
267,647ドル |
1783位 | K ホセ・コルテス (ダラス・カウボーイズ) |
187,353ドル |
あれ?
昨シーズンは、49ersとコルツにもいたはずでは・・・?
・・・と思うところですが、実は、「2005年のサラリー」として計上される期限が、
「2005年11月7日」となっていまして、
それ以降の分は、翌年分として持ち越しになるようです。
11月7日時点では、コルテスはまだイーグルス所属でしたので、
この2チーム分だけが計上されているわけですね。
ただ、気になるのは、その額。
カウボーイズでのものよりも、イーグルスでのものの方が高くなっています。
その後、11月22日にイーグルスを解雇され、
結果的に、イーグルスに在籍した期間は約1ヶ月とカウボーイズにいた期間より短いので、
恐らく、実際にもらっている額は、イーグルスでのものの方が少ないように思います。
もちろん、11月7日時点ではそんなことは分からないので、ここに出ている額は、
きっと、「その後、シーズン中ずっとチームに在籍していたら」という額なんでしょうね。
そうなると、「2006年のサラリー」を計算する際には、
コルテスのイーグルス所属分が、マイナスとして出てくるのかな・・・?
ちょっと、来年のデータに注目したいところです。
以上、「2005年のサラリー」の話でした。