2005年のサラリー



実は、1ヶ月も前のネタになるのですが、
取り上げよう、取り上げようと思っていながら、なかなか取り上げられず、
そのうち、すっかり忘れてしまっていました。


 http://asp.usatoday.com/sports/football/nfl/salaries/default.aspx


このページは、以前からあった「USA TODAY」のコンテンツでして、
選手のサラリーがデータベースとなっているものです。


で、先月初めに、その2005年分が掲載されておりました。


ポジションごとのランキングなどは、上記ページを見ていただくとして、
ここでは、全体的なところを、ざっと見ていきたいと思います。


まずは、全体の「高額年俸ランキング」を掲載しようと思うのですが、
何をもって「年俸」と言うのかは、ちとややこしいところで。


本来の意味であれば、「ベースサラリー」が当てはまるんでしょうけども、
近年は、サラリーキャップ対策の一環で、
ベースサラリーは抑え目にして、「サインボーナス」を高額にする、
というようなことがよく行われていたりします。
インディアナポリス・コルツのQBペイトン・マニングなんて、その最たる例)


ですので、「実態」としては、
そのサインボーナスが年割で算入され、その他のボーナスも含まれている、
キャップバリュー」で見るのが、「年俸」に近いのかな、と思います。
サラリーキャップ計算の際に使用される額です)


というわけで、昨シーズンの高額年俸ベスト50を。

順位 選手名 キャップバリュー
1位 DE シメオン・ライス
タンパベイ・バッカニアーズ
10,700,880ドル
2位 CB チャールズ・ウッドソン
オークランド・レイダーズ
10,537,000ドル
3位 QB ブレット・ファーヴ
グリーンベイ・パッカーズ
10,133,333ドル
4位 LB デリック・ブルックス
タンパベイ・バッカニアーズ
9,662,033ドル
5位 WR アイザック・ブルース
セントルイス・ラムズ
9,340,709ドル
6位 CB フレッド・スムート
ミネソタ・ヴァイキングス
9,100,000ドル
7位 RB エジリン・ジェイムズ
インディアナポリス・コルツ
9,081,000ドル
8位 QB ジョーイ・ハリントン
デトロイト・ライオンズ
8,543,750ドル
9位 QB ダンテ・カルペッパー
ミネソタ・ヴァイキングス
8,463,655ドル
10位 QB ペイトン・マニング
インディアナポリス・コルツ
8,435,186ドル
11位 LB レイ・ルイス
ボルチモア・レイヴンズ
8,429,121ドル
12位 QB トム・ブレイディ
ニューイングランド・ペイトリオッツ
8,427,930ドル
13位 QB ドリュー・ブリーズ
サンディエゴ・チャージャーズ
8,082,070ドル
14位 RB ラデイニアン・トムリンソン
サンディエゴ・チャージャーズ
8,067,986ドル
15位 QB マイケル・ヴィック
アトランタ・ファルコンズ
7,995,607ドル
16位 DT ブライアント・ヤング
サンフランシスコ・49ers
7,878,549ドル
17位 QB ドノヴァン・マクナブ
フィラデルフィア・イーグルス
7,862,265ドル
18位 T ジョナサン・オグデン
ボルチモア・レイヴンズ
7,862,009ドル
19位 DE ジェイソン・テイラー
マイアミ・ドルフィンズ
7,859,583ドル
20位 G マイク・ウィリアムズ
バッファロー・ビルズ
7,815,084ドル
21位 QB デイヴィッド・カー
ヒューストン・テキサンズ
7,808,566ドル
22位 DE ダレン・ハワード
ニューオリンズ・セインツ
7,807,740ドル
23位 QB アーロン・ブルックス
ニューオリンズ・セインツ
7,733,333ドル
24位 DE アデワレ・オグンレエ
シカゴ・ベアーズ
7,677,010ドル
25位 DE レジー・ヘイワード
ジャクソンビル・ジャガーズ
7,553,080ドル
26位 DE マイケル・ストレイハン
ニューヨーク・ジャイアンツ
7,478,615ドル
27位 QB トレント・グリーン
カンザスシティ・チーフス
7,298,808ドル
28位 LB ジュリアン・ピーターソン
サンフランシスコ・49ers
7,290,870ドル
29位 QB スティーヴ・マクネア
テネシー・タイタンズ
7,144,179ドル
30位 T レオナード・デイヴィス
アリゾナ・カーディナルズ
6,774,416ドル
31位 DT ジャマール・ウィリアムズ
サンディエゴ・チャージャーズ
6,767,400ドル
32位 DE ジョン・エイブレアム
ニューヨーク・ジェッツ
6,666,000ドル
33位 DT マーカス・ストラウド
ジャクソンビル・ジャガーズ
6,622,000ドル
34位 G ラリー・アレン
ダラス・カウボーイズ
6,563,063ドル
35位 RB ショーン・アレグザンダー
シアトル・シーホークス
6,323,000ドル
36位 DE トレヴァー・プライス
デンバー・ブロンコス
6,266,666ドル
37位 RB ルディ・ジョンソン
シンシナティ・ベンガルズ
6,250,000ドル
37位 CB アントワン・ウィンフィールド
ミネソタ・ヴァイキングス
6,250,000ドル
39位 QB マット・ハセルベック
シアトル・シーホークス
6,205,280ドル
40位 CB サム・マディソン
マイアミ・ドルフィンズ
6,180,931ドル
41位 DT パット・ウィリアムズ
ミネソタ・ヴァイキングス
6,166,666ドル
42位 LB ブライアン・アーラッカー
シカゴ・ベアーズ
6,150,510ドル
43位 T ウェイン・ギャンディ
ニューオリンズ・セインツ
6,085,423ドル
44位 T タリック・グレン
インディアナポリス・コルツ
6,050,666ドル
45位 T オーランド・ペイス
セントルイス・ラムズ
6,000,000ドル
45位 QB チャド・ペニントン
ニューヨーク・ジェッツ
6,000,000ドル
47位 QB カーソン・パーマー
シンシナティ・ベンガルズ
5,982,758ドル
48位 DE パトリック・カーニー
アトランタ・ファルコンズ
5,914,285ドル
49位 T フロゼール・アダムズ
ダラス・カウボーイズ
5,905,280ドル
50位 G ウィル・シールズ
カンザスシティ・チーフス
5,866,666ドル



どうでしょうかねぇ?


なるほど、と思う名前が大体並んでいますが、
「お前、もらいすぎやろ」と思う名前も並んでいたりいなかったり・・・?


まあ、年俸というのは、実績に対して払われるものではなく、
「期待」に対して払われる側面が強いですから、
ここに名前が挙がっているけれども活躍できなかった選手、というのは、
「期待はずれ」と言われても仕方がないところでしょうか。
(もちろん、昨年だけに対する「期待」では無いので、一概には言えませんが)


ポジションとしては、やっぱりクォーターバックが多いですねぇ。


さて、50人も書いているんだから、
全チームの選手が1人は入っているだろう・・・と思いきや、
意外と入っていないチームがいくつかあります。


以下の表は、50位以内に1人も選手が入っていないチームにおける、
最も高額年俸の選手と、その全体順位です。

順位 選手名 キャップバリュー
53位 DE マイク・ラッカー
カロライナ・パンサーズ
5,724,000ドル
61位 LB ラヴァー・アリントン
ワシントン・レッドスキンズ
5,540,980ドル
62位 G アラン・ファニーカ
ピッツバーグ・スティーラーズ
5,497,750ドル
73位 DE オーフィアス・ロイ
クリーブランド・ブラウンズ
5,187,500ドル



ブラウンズ以外は、プレーオフ進出チーム。
スティーラーズに至っては、スーパーボウル覇者。


「高額選手がいれば良いわけではない」ということが、よく分かりますねぇ。


それにしても、この位置で、オフェンスライン選手が1位というスティーラーズは、
なんとも渋いなぁ。


ちなみに、50位以内に最も多くの選手がいるチームはヴァイキングスで、人数は4人。
・・・「高額選手がいれば良いわけではない」ということが、よく分かります。


さて、先ほど、「ポジションとしてはクォーターバックが多い」と書きましたが、
その一方で、50位以内に1人も入っていないポジションも、いくつかあります。


以下の表は、50位以内に1人も選手が入っていないポジションにおける、
最も高額年俸の選手と、その全体順位です。

順位 選手名 キャップバリュー
67位 C ジェフ・ミッチェル
カロライナ・パンサーズ
5,319,330ドル
83位 TE トニー・ゴンザレス
カンザスシティ・チーフス
4,931,370ドル
94位 SS ドノヴィン・ダリアス
ジャクソンビル・ジャガーズ
4,595,640ドル
101位 FS ダレン・シャーパー
ミネソタ・ヴァイキングス
4,250,000ドル
210位 K マイク・ヴァンダージャット
インディアナポリス・コルツ
2,873,500ドル
227位 FB フレッド・ビーズリー
サンフランシスコ・49ers
2,722,500ドル
506位 P ブラッド・メイナード
シカゴ・ベアーズ
1,334,290ドル
729位 LS パトリック・マンリー
シカゴ・ベアーズ
841,400ドル



ロングスナッパー、安っ!


・・・いや、まあ、「登場機会」を考えても、妥当ではありますが。


フリーセイフティキッカーの間で、大きな額の隔たりが見て取れるのですが、
そうやって見ると、「下のグループ」の中では、キッカーは結構高いようにも思えますね。


ちなみに、50位以内にクォーターバックは15人、
次いで多いディフェンスエンドが9人、タックルが6人・・・となっています。
なるほど、「重要度順」っぽい感じ。


ワイドレシーバーなんか、派手なポジションですが、50位以内に入っているのは1人だけ。
まあ、人数が多いですしねぇ。


ところで、上記の表におけるチーム名は、昨シーズンの所属チームになるのですが、
移籍した選手は、当然、それぞれのチームからサラリーを受け取っているわけでして。


例えば、1年でセインツ→ベアーズ→イーグルス→ビルズと渡り歩いた、
DTジェイソン・ジェファーソンは、こんな感じ。

順位 選手名 キャップバリュー
1812位 DT ジェイソン・ジェファーソン
バッファロー・ビルズ
162,353ドル
1949位 DT ジェイソン・ジェファーソン
ニューオリンズ・セインツ
23,233ドル
1962位 DT ジェイソン・ジェファーソン
フィラデルフィア・イーグルス
4,700ドル
1962位 DT ジェイソン・ジェファーソン
シカゴ・ベアーズ
4,700ドル



ベアーズとイーグルスには、プラクティス・スクワッドに約1週間いただけですから、
まあ、そんなものになるわけです。


で、「チームを渡り歩いた」といえば、気になるのが、Kホセ・コルテス
・・・いや、そんなことが気になるのは、僕だけでしょうが。

順位 選手名 キャップバリュー
1625位 K ホセ・コルテス
フィラデルフィア・イーグルス
267,647ドル
1783位 K ホセ・コルテス
ダラス・カウボーイズ
187,353ドル



あれ?
昨シーズンは、49ersとコルツにもいたはずでは・・・?


・・・と思うところですが、実は、「2005年のサラリー」として計上される期限が、
「2005年11月7日」となっていまして、
それ以降の分は、翌年分として持ち越しになるようです。


11月7日時点では、コルテスはまだイーグルス所属でしたので、
この2チーム分だけが計上されているわけですね。


ただ、気になるのは、その額。
カウボーイズでのものよりも、イーグルスでのものの方が高くなっています。


その後、11月22日にイーグルスを解雇され、
結果的に、イーグルスに在籍した期間は約1ヶ月とカウボーイズにいた期間より短いので、
恐らく、実際にもらっている額は、イーグルスでのものの方が少ないように思います。


もちろん、11月7日時点ではそんなことは分からないので、ここに出ている額は、
きっと、「その後、シーズン中ずっとチームに在籍していたら」という額なんでしょうね。


そうなると、「2006年のサラリー」を計算する際には、
コルテスイーグルス所属分が、マイナスとして出てくるのかな・・・?
ちょっと、来年のデータに注目したいところです。


以上、「2005年のサラリー」の話でした。