ボウルゲーム序盤戦の紹介
NFL第15週、サンフランシスコ・49ers対シアトル・シーホークスの試合の感想は、
特に無し、ということで。
さて、NFLもプレーオフ進出争いが佳境になり、盛り上がっているところですが、
いよいよ、カレッジフットボールのボウルゲームも、もうすぐ始まります。
カレッジにおける「ボウルゲーム」の位置付けって、もちろん独特ですけども、
いわば、プレーオフであり、また、スーパーボウルでもある感じで。
「BCS全米選手権」を頂点に、ボウルゲームには「格」があることは確かですが、
どんなボウルゲームも、勝ったら次の試合に進める・・・というわけではなく、
勝っても負けても、その試合で終わり。
どのチームも、その年の集大成を見せる試合です。
加えて言えば、4年生がこの試合をもって引退する、ということもあります。
(会場があらかじめ決められている、というのも、スーパーボウルっぽいかも?)
重要度で言ったら、全てが重要。
ランキング上位も下位も、レギュラーシーズン中の勝敗も、
ここでは、何も意味を持ちません。
だからこそ、どの試合も、熱戦が期待できるのではないでしょうか。
非常に楽しみです。
さて、本日は、そんなボウルゲーム全32試合の中から、
序盤戦9試合について、簡単に紹介したいと思います。
日付 | ボウルゲーム名 | チーム名(所属) |
---|---|---|
12月19日 | ポインセチアボウル | 北イリノイ大(MAC) TCU(MWC) |
12月21日 | ラスベガスボウル | BYU(MWC) オレゴン大(Pac-10) |
12月22日 | ニューオリンズボウル | ライス大(C-USA) トロイ大(Sun Belt) |
12月23日 | パパジョンズドットコムボウル | 南フロリダ大(Big East) 東カロライナ大(C-USA) |
12月23日 | ニューメキシコボウル | ニューメキシコ大(MWC) サンノゼ州立大(WAC) |
12月23日 | アームドフォーシズボウル | タルサ大(C-USA) ユタ大(MWC) |
12月24日 | ハワイボウル | ハワイ大(WAC) アリゾナ州立大(Pac-10) |
12月26日 | モーターシティボウル | 中央テネシー州立大(Sun Belt) 中央ミシガン大(MAC) |
12月27日 | エメラルドボウル | フロリダ州立大(ACC) UCLA(Pac-10) |
まず、「開幕戦」は「ポインセチアボウル」。
出場校の1つは北イリノイ大ですが、
そういえば、昨年、初めて見たカレッジフットボールの試合が、
アクロン大対北イリノイ大の「MAC」カンファレンス優勝決定戦でした。
そのときに勝ったアクロン大の方を、今年は注目していたわけですけども、
今年、ボウルゲームに進出できたのは、北イリノイ大の方ということに。
と言っても、北イリノイ大は、今年の「MAC」カンファレンス優勝決定戦には、
出場すらしていないんですけどもね。
ボウルゲームが32試合にまで増えた恩恵を受けたチーム、と言えそうです。
ちなみに、北イリノイ大がボウルゲームに出場するのは、これがたったの3度目。
対戦相手のTCUは23回目・・・と書けば、その差がよく分かるところです。
ただ、チーム成績はそこまで伸びませんでしたが、
このチームには、大注目の選手がいます。
それは、RBギャレット・ウルフ。
昨年、「MAC」カンファレンス優勝決定戦を見た感想のときに触れましたが、
このウルフ、獲得ヤードがUSCのRBレジー・ブッシュに次ぐ多さだった選手で、
じゃあ、ブッシュがいなくなった今シーズンはどうだったか、と言いますと、
見事、ダントツでの1位となっております。
ここでの大暴れが期待されるところですね。
レギュラーシーズンの成績的に見ると、
10勝2敗で「MWC」カンファレンス2位だったTCUの方がチーム力はありそうですが、
ここは、ウルフに注目しておきましょう。
さて、次の「ラスベガスボウル」には、
その「MWC」カンファレンスで優勝したBYUが登場。
「非BCSカンファレンス」所属ながら、最終BCSランキングで20位という、
見事な成績を残しました。
対するオレゴン大は「Pac-10」カンファレンスの5位。
カンファレンス間のレベル差がありますので、
「MWC」カンファレンス1位と「Pac-10」カンファレンス5位は、
果たしてどちらが上なのか・・・というのは、実は難しい問題なのですが、
ここは素直に、BCSランキング入りをしているBYUを高く評価すれば良さそうです。
翌日は、「ニューオリンズボウル」。
このボウルゲームは、昨シーズンの「開幕戦」だったもので、
テレビ観戦もしたので、詳しく触れましたね。
昨シーズンは、ハリケーン・カトリーナの影響で会場変更がありましたが、
この試合も、ルイジアナスーパードームに戻ってまいりました。
今シーズンの対戦カードは、「C-USA」カンファレンスでそこそこの成績だったライス大と、
「Sun Belt」カンファレンス優勝校のトロイ大との対戦となりますが、
実は、レギュラーシーズン成績としては、どちらも7勝5敗。
このあたりの「弱小」カンファレンスは、力の差も分かりにくいのですが、
関連記事を見る限りでは、実力的には拮抗していると考えて良いようです。
なお、先ほど、北イリノイ大のボウルゲーム出場がたったの3度目、
・・・ということを書きましたが、実は、トロイ大も同じような感じで3度目。
更に、ライス大は、回数こそ8回目なのですが、
前回の出場が1961年のことだそうで・・・。
うーん、45年ぶりですか。
ボウルゲームの数が増えて、ありがたみがなくなった、という話は聞きますし、
確かに、それはその通りだと思うのですが、
その半面で、こういう弱小カンファレンス所属校にとってみたら、
やっぱり、嬉しいことなんじゃないかと思ったりもします。
さて次は、「パパジョンズドットコムボウル」。
・・・名前をどうにかしてもらいたいんですけども・・・。
いや、ボウルゲーム名にスポンサー名を付けていくのは時代の流れとはいえ、
「ドットコム」は無いだろう、「ドットコム」は・・・。
さておき。
これは、今年、新設された4つのボウルゲームのうちの1つとなります。
対戦カードは、「Big East」カンファレンス4位の南フロリダ大と、
「C-USA」カンファレンス上位の東カロライナ大とのもの。
あ、「上位」というのは、2ディビジョンに分かれていて「何位」って言いにくいので、
そういう表現にしています。
東カロライナ大の場合、先ほど出てきた同カンファレンスのライス大と、
ディビジョン違いで、同じような成績です。
まあ、そうなると、「4位」とはいえ、強豪カンファレンス所属の南フロリダ大の方が、
評価は上・・・かと思いきや、どうも、そうではないようで。
確かに、「Big East」カンファレンスは、上位3校は高いレベルで拮抗していましたが、
それ以下は、離れてしまっていたような感は無くもありません。
・・・といっても、南フロリダ大って、注目していた西バージニア大に、
「番狂わせ」で勝ってるチームなんですけどね。
果たして、どうなるでしょうか。
続いて、「ニューメキシコボウル」。
これも、今シーズン新設されたボウルゲームです。
出場チームの1つが、「ニューメキシコ大」ですが、
別に、だから「ニューメキシコボウル」というわけではありません。(そりゃ、そうだ)
ニューメキシコ大は、「MWC」カンファレンス5位。
対するサンノゼ州立大は、「WAC」カンファレンス3位。
今シーズンの「WAC」カンファレンスは、無敗のボイジー州立大を筆頭に、
レベルが高かったと思うので、そこで3位というのは、悪くないと思うのですが、
評価としては、拮抗している、という感じのようです。
まあ、ニューメキシコ州でニューメキシコ大がニューメキシコボウルに出るんですからねぇ。
・・・って、理由になってるんだかなってないんだか、分からないんだけども。
さて、続いては、注目校の登場。
「アームドフォーシズボウル」タルサ大対ユタ大です。
このボウルゲームは、昨シーズンまでの「フォートワースボウル」が名称変更したもの、
・・・というのは、前に書いたとおり。
タルサ大は、「C-USA」カンファレンスの中位。
先ほど出てきたライス大と、ほぼ同じような成績。
対する、注目校ユタ大は、「MWC」カンファレンス3位。
最初のほうで出てきた「MWC」カンファレンス上位2校との対戦成績も、
BYUには負けたけど、TCUには勝っている、ということで、かなりいい勝負。
ここは負けられないところだと思うのですが・・・。
・・・でも、評価的には互角なのね。
注目校の先陣を切って、幸先の良い勝利を挙げてもらいたいものです。
それにしても、序盤戦は、「MWC」カンファレンス所属校が、やけに多いなぁ。
さて、次は「ハワイボウル」。
ハワイ州でハワイ大がハワイボウルに出場。
・・・って、先ほど同じようなことを書いていましたが、
実は、こちらは、あながち間違っていない認識でして。
何せ、「離れ島」という土地的なことがありますからねぇ。
このハワイボウル、2002年に出来たボウルゲームなのですが、
その年から3年連続でハワイ大が出場。
昨シーズンは、成績の低迷で、残念ながら出場を逃してしまったのですが、
今シーズンは、再び戻ってきました。
まさしく、ハワイ大のためのボウルゲームです。
この試合は、毎年、「J SPORTS ESPN」で放送しているようで、
今年も、放送される予定となっております。
そうそう、昨シーズンは、UCF対ネバダ大の試合でしたね。
両校に今シーズン注目したのは、この試合をテレビ観戦したのが原点でした。
さて、今年ハワイ大と対戦するのは、「Pac-10」カンファレンス5位のアリゾナ州立大。
「Pac-10」カンファレンス5位、というのは、先ほど出てきたオレゴン大と同じ成績です。
ハワイ大は「WAC」カンファレンスで、ボイジー州立大に次ぐ2位だったわけですし、
ここは、順当にハワイ大が勝つことが予想されます。
ただ、このボウルゲームは、毎年ハイスコアゲームになるのが、
5年目にして、もはや「伝統」となっている試合。
1年目は「36対28」、2年目は「54対48」、3年目は「59対40」、
そして昨年は「49対48」でした。
なんでしょう。
ハワイの開放感が、そうさせるのでしょうか・・・?
ハワイ大については、元々、今シーズンは爆発的なオフェンス力がウリだったようですが、
アリゾナ州立大も、「ハワイの開放感パワー」(?)で爆発して、
とんでもないハイスコアゲームとなってくれることを期待しましょう。
さて、クリスマスを挟んで、「モーターシティボウル」。
昨シーズン、アクロン大が出場して注目していたように、
この試合は、「MAC」カンファレンスの優勝校が出場するボウルゲームです。
そのため、このカンファレンス所属校の合言葉は、「デトロイトへ行こう!」。
ちょうど昨シーズンは、NFLのスーパーボウルもデトロイトが舞台だったので、
余計に盛り上がっていたなぁ、ということを思い出します。
さて、今シーズンの「MAC」カンファレンス優勝校は中央ミシガン大。
優勝決定戦でオハイオ大を破って、12年ぶり3度目のボウルゲーム出場を果たしました。
対するは、「Sun Belt」カンファレンス優勝校の中央テネシー州立大。
先ほどトロイ大も、「Sun Belt」カンファレンス優勝校、と書いていましたが、
前に書きましたように、このカンファレンスは、同成績で2校優勝となったんでしたね。
(一応、直接対決ではトロイ大が中央テネシー州立大に勝っている)
そんなこともあってか、このボウルゲームは、
なんと「カンファレンス優勝校同士」の対戦、ということになったのでした。
・・・まあ、そうは言っても、世間一般的な評価では、
最もレベルの低いカンファレンスと、下から2番目のカンファレンスになるので、
注目は、全く集まっていないのでしょうが・・・。
とはいえ。
トロイ大の対戦相手のライス大が「45年ぶりのボウルゲーム出場」と書きましたが、
こちら、中央テネシー州立大も、実に42年ぶりのボウルゲーム出場。
中央ミシガン大だって、1997年に出来たこの「MACカンファレンスの頂点の試合」に、
ようやく初めてたどり着いたわけですし、どちらのチームも、
張り切りようは並ではないでしょう。
激戦必至ですね。
そして、本日紹介する「序盤戦」の最後の試合は、「エメラルドボウル」。
「ACC」カンファレンス所属チームと「Pac-10」カンファレンス所属チームの対決、
・・・ということで、いよいよ、強豪カンファレンス同士の激突が、
ここから始まることになります。
出場するのも、フロリダ州立大とUCLAという強豪校。
年明けの「4大ボウル」に出場していてもおかしくない両校なわけで、
実際、フロリダ州立大は、昨シーズンのオレンジボウルに出場していましたね。
しかし、今シーズンは低迷。
UCLAは「Pac-10」カンファレンスの4位に止まっていますし、
フロリダ州立大に至っては、6勝6敗でギリギリボウルゲーム出場を果たした格好です。
勢いとしては、レギュラーシーズン最終戦でUSCを破って「全米ナンバー1」の夢を砕いた、
UCLAの方が勝っているように思うのですが、果たしてどうなるでしょうか。
・・・と、いよいよここからボウルゲームシーズン本番、というところですが、
本日は、こんなところで。
しかし、序盤戦の紹介なのに、気合を入れすぎたなぁ。
もっと簡単に書くつもりだったんだけども・・・。
ここからが本番なので、我ながら、ちょっと心配になるところだったり。