解禁後1週間の状況



週中に、2日ほど、全く何も出来ない日があったら、
契約情報とかをまとめるのに一苦労してしまいました。


いやぁ、仕事(?)は溜め込んではダメですね。
特に、契約情報の多いこの時期は。


というわけで、フリーエージェント交渉解禁後1週間が経ちました。


前回、書いたときからの動きの中で、個人的に最も気になった契約は、
マイアミ・ドルフィンズからニューイングランド・ペイトリオッツに移籍した、
WRウェス・ウェルカーについてのものと、
ドルフィンズを解雇されたQBジョーイ・ハリントンについて。


・・・なのですが、まあ、どちらも、既に話は出ていたので、
特に驚きというわけではないですね。


意外だったのは、ウェルカーの移籍が、フリーエージェントとしての移籍ではなく、
「トレード移籍」という形になったことで。


これにより、「制限付きフリーエージェント」として移籍した場合に比べ、
ドルフィンズドラフト指名権を1つ得し、
ペイトリオッツは契約金の金額を得したわけですが、
こういうトレードって、ありなんですねぇ。


いや、フリーエージェント選手って、既に支配下選手ではないので、
トレードとか出来ないと思っていたんですけども。


ウェルカー自身が協力した、ってことなのかな。


まあ、三方丸く収まったのであれば、素晴らしいことです。
今後のウェルカーの活躍に期待したいですね。


ハリントンの解雇は、残念ですが、まあ、仕方の無いところ。
どこか拾ってくれないかなぁ。


とりあえず、ドラフトの結果待ちになるかもしれませんね。


さて、そういうわけで、他にも様々な契約があったわけですが、
ここで、解禁後1週間の状況を簡単にまとめてみたいと思います。


昨年3月18日の日記」に、「クイズの答え」という形で、
解禁後1週間のいくつかのデータを載せていましたので、
それと見比べながら、今年の傾向を探って見たいと思います。

  未決定 残留 移籍 決定率
クォーターバック 15 1 1 17 11.8%
ランニングバック 37 9 7 53 30.2%
ワイドレシーバー 30 2 6 38 21.1%
タイトエンド 19 2 5 26 26.9%
オフェンスライン 52 9 10 71 26.8%
ディフェンスライン 49 8 6 63 22.2%
ラインバッカー 63 5 9 77 18.2%
ディフェンスバック 70 6 8 84 16.7%
スペシャルチーム 12 5 2 19 36.8%
347 47 54 448 22.5%



まず、全体の「決定率」なのですが、昨年は「27.0%」でしたので、
昨年よりも遅い進行状況となっているようです。


同じ「解禁後1週間」とはいえ、昨年は労使交渉の遅れにより、
解禁が8日遅れになっていましたので、そのあたりの影響もあるのかもしれません。


「残留」と「移籍」の割合は、やや移籍が多いですが、ほぼ五分五分。


昨年は、「残留54人、移籍73人」と、圧倒的に移籍が多かったので、
今年は「残留傾向」にあるのでしょう。


または、現時点の「決定率」の低さから、
これから移籍が増えてくる・・・ということもあるのでしょうか。
ちょっと注目しておきたいところです。


ポジションごとで、まず目立つのは、クォーターバックの「決定率」の低さ。


昨年は、全22人中4人の残留と6人の移籍が決定しており、
「決定率」は「45.5%」でしたから、その差は歴然です。


昨年よりも「目玉選手」がいなかった、ということなんでしょうね。


1番の目玉と思われた、フィラデルフィア・イーグルスQBジェフ・ガルシアの、
タンパベイ・バッカニアーズ移籍が決定していますので、
この後は、しばらく契約も進まないかもしれません。


ディフェンスバック選手も、昨年より「決定率」が低いですね。


前回書いた「最初の2日間」と比べると、移籍件数も増えましたが、
昨年のこの時期には、移籍が残留の3倍だったことを考えると、
こちらも今年はそんなに「目玉」が無かったのかな、という感じです。


逆に、「決定率」が昨年よりも高いのは、オフェンスライン選手。
やはり、前回書いたように、早めに確保しておきたい意向があるように思います。


昨年、この時期に、「移籍」よりも「残留」の人数が多かったのは、
ランニングバックスペシャルチーム選手だったのですが、
今年もその2つは同様で、更に、そこにディフェンスライン選手も加わっています。


ところで、「ディフェンスライン選手」と一まとめにしていますが、
内訳は、「ディフェンスエンド」「ディフェンスタックル」「ノーズタックル」で、
実は、その中でも、ディフェンスタックル選手の契約が全く進んでおらず、
26人のフリーエージェント選手がいながら、決定したのはたったの2人だったりします。
(ちなみに、その2人とも残留)


先ほど見た、クォーターバックよりも酷い状況なので、
よっぽど「目玉選手」がいなかった、ということになるんでしょうね。


では次に、「旧所属チーム」ごとの契約状況を見てみましょう。

  未決定 残留 移籍 決定率
アトランタ・ファルコンズ 9 0 2 11 18.2%
アリゾナ・カーディナルズ 18 2 0 20 10.0%
インディアナポリス・コルツ 17 1 0 18 5.6%
オークランド・レイダーズ 10 1 1 12 16.7%
カロライナ・パンサーズ 11 1 1 13 15.4%
カンザスシティ・チーフス 16 0 1 17 5.9%
クリーブランド・ブラウンズ 11 1 1 13 15.4%
グリーンベイ・パッカーズ 3 2 2 7 57.1%
サンディエゴ・チャージャーズ 8 2 0 10 20.0%
サンフランシスコ・49ers 10 3 3 16 37.5%
シアトル・シーホークス 18 2 1 21 14.3%
シカゴ・ベアーズ 6 0 2 8 25.0%
ジャクソンビル・ジャガーズ 12 1 2 15 20.0%
シンシナティ・ベンガルズ 15 2 2 19 21.1%
セントルイス・ラムズ 17 1 1 19 10.5%
ダラス・カウボーイズ 8 1 2 11 27.3%
タンパベイ・バッカニアーズ 9 2 1 12 25.0%
デトロイト・ライオンズ 9 4 1 14 35.7%
テネシー・タイタンズ 10 4 2 16 37.5%
デンバー・ブロンコス 7 0 1 8 12.5%
ニューイングランド・ペイトリオッツ 12 2 3 17 29.4%
ニューオリンズ・セインツ 13 2 2 17 23.5%
ニューヨーク・ジェッツ 7 0 1 8 12.5%
ニューヨーク・ジャイアンツ 8 1 2 11 27.3%
バッファロー・ビルズ 9 0 2 11 18.2%
ピッツバーグ・スティーラーズ 11 1 0 12 8.3%
ヒューストン・テサキンズ 15 5 2 22 31.8%
フィラデルフィア・イーグルス 7 1 2 10 30.0%
ボルチモア・レイヴンズ 7 2 4 13 46.2%
マイアミ・ドルフィンズ 14 1 5 20 30.0%
ミネソタ・ヴァイキングス 11 0 3 14 21.4%
ワシントン・レッドスキンズ 9 2 2 13 30.8%



前回書きましたように、既に解禁2日目で、
全チームから1人は契約が決まっています。


パッカーズだけが、半分以上決定していますが、
元々の人数が1番少ないので、そんなに驚くところではないかもしれませんね。


残留人数が最も多いのは、テキサンズ


昨年のテキサンズが、この時期「残留0人」だったのと比べると、凄い転換です。
これが吉と出るかどうか。


他には、ライオンズとタイタンズも、残留人数が多いですね。


移籍していってしまった人数が最も多いのはドルフィンズ


ドルフィンズは、解雇も契約も多く、
選手が大幅に入れ替わりつつあるようですね。


ヘッドコーチも変わりましたし、ちょうど、
昨年のセインツと同じような状況にあるのかも・・・?


次に移籍してしまった人数が多いのは、前回も触れていたレイヴンズ。
レイヴンズは、相変わらず、「出て行きっ放し」のようです。
(トレードで獲得していたりしますが、それはここでは割愛しますので)


他には、ざっと見てみると、コルツとチーフスの「決定率」の低さが目立ちますね。
コルツは、残留のための交渉が長引いているのかなぁ。


スーパーボウル優勝チームとして、年俸の上昇と、サラリーキャップ枠の間で、
いろいろと苦労しているのかもしれません。


ちなみに。


現時点で1人も残留が決定しておらず、
また、1人も他チームから移籍してきていないチームが1チームありまして、
それは、スーパーボウルに出場したベアーズ。


こちらも、同じく苦労していそうな感じです。


移籍してきた人数が最も多いのは、49ersで5人。
49ersは、残留も3人いますから、現時点で、
最もフリーエージェント選手を確保しているチームと言えそうです。


49ersは、随分、サラリーキャップ枠に余裕があるようですからねぇ。


次いで、バッカニアーズペイトリオッツの4人。
この2チームも、この1週間、とにかく積極的に補強を進めている様子が目立っています。


前回ちょっと触れたビルズは、出だしこそ動きが多かったですが、
ここにきて、ピタッと止まってしまった感じですね。


・・・以上。


「決定率」が昨年より低いのが、「目玉選手が少ないため」ということであれば、
今後、動きは少なくなる一方かと思いますが、そうでないのならば、
まだまだこれから動く、ということになるのかもしれません。


しばらく様子を見たいところですね。


本日は、こんなところで。