日本代表最終候補の話など



契約情報を見ていたら、5月8日分から、急に解雇が多くなりました。


チームによっては、ルーキーミニキャンプが終了したりしているので、
ルーキーをさっさと見極めて解雇したり、また逆に、
このルーキーでいけると判断して同ポジションの選手を解雇したり・・・、
・・・ということなんでしょうね。


クリーブランド・ブラウンズドラフト外契約していた、
マイアミ大(フロリダ)RBタイロウン・モスとかも、
1週間も経たずに解雇されてるなぁ。


だいぶ前に、「期待されていたけど、怪我をして試合出場できない」と書いていた選手ですが、
こうやって、過去に注目された選手たちも、ひっそりと消えていくんだなぁ、
・・・と、ちょっと、しみじみ。


ついでに、そんな契約情報の中で見つけた、
珍しい名前の選手紹介をしておきます。(既に恒例(?))


カンザスシティ・チーフスと契約した、ワイドレシーバーの「Brad Ekwerekwu」。


さて、なんと読むのでしょうか?
答えは最後に。


で、話は180度変わりますが、
昨日触れていた、アメリカンフットボールワールドカップの、日本代表最終候補の件。


フォローがてら、せっかくですので、ちょっとだけ紹介しておきます。
(例によって敬称略ですので、あしからず)


 http://wc2007.info/download_pdf/20070509.pdf (※プレスリリースのPDFファイルです)


最終候補は、当初55人前後とされていましたが、60人残ってます。
(二次候補に入っていなかった選手もいるので、厳密には「残る」ではないのですが)


6月の下旬に45人に絞り込まれるわけで、
まだまだ、ここからカットされる選手も多いわけですが、
そんな中、注目すべきはクォーターバックかな、と。


二次候補では6人のクォーターバック選手が残っていましたが、
今回、3人にまで減らされています。


恐らく、クォーターバックに関しては、これで「決定」と考えて良いのでしょう。


残ったのは、松下電工インパルスのQB高田鉄男と、
オンワードスカイラークスのQB冨澤優一と、
アサヒビールシルバースターのQB波木健太郎


前2人は、この日記では初登場ですが、
NFLヨーロッパに挑戦したこともある波木については、何回か触れたことがありましたね。


そして、カットされた中で、最も有名なのは、
アサヒビールシルバースターのQB有馬隼人でしょう。


そういえば、ちょうど1年前くらいに、「波木が入った」ということで、
アサヒビールシルバースターの試合を見に行ったことを、この日記に書いてましたが、
正直、有馬と波木だったら、ちょっと有馬に分があるのかなぁ、
というくらいの気持ちで見ていたんですよね。


まあ、もちろん、波木は加入したばかりだった、ということもありますが、
秋の公式戦でも、どちらかと言えば有馬の方が活躍していたようで。


ですので、今回、波木の方が残ったのは、ちょっと驚きでした。


もちろん、他の2人とのバランス(タイプ)の問題もあるでしょうから、
単純に実力の評価だけで決まったことではないのでしょうが、
どちらかといえば、波木の方に思い入れがある僕としては、嬉しいところです。
(「アメフト人気」を考えると、有馬にも活躍してもらいたいところではありますが)


昨年、最終ロースターカットでヨーロッパに行くことが出来なかった波木の名前が、
今年のNFLヨーロッパ選考では、当初から見られなかったのは、
もしかしたら、「日本代表入り」を目指してのものだったのかもしれません。
(日本代表は、当初よりNFLヨーロッパ組以外から選考することになっていたようです)


そうであるのなら、ここで成長を見せて代表入りを果たし、
来年また、NFLヨーロッパに挑戦してもらいたいなぁ、と勝手に思っております。


ちなみに、松下電工インパルスWR長谷川昌泳も、
同じように、「昨年はNFLヨーロッパ挑戦、今年は日本代表」ということで、
来年は再度NFLヨーロッパを目指すことになる感じなのかな。


さて、とはいえ、クォーターバック3人の名前を見るに、
とりあえずは、波木は「第3クォーターバック」というところでしょうか。


冨澤は、Xリーグで多くのクォーターバック記録を持っている、
33歳の大ベテランクォーターバックです。


Xリーグでは、しばらくオンワードスカイラークスを応援して見ていたので、
実は、この3人の中では、生でプレーを見た回数が最も多い選手だったりします。


肩も強くて、プレーの安定ぶりも素晴らしく、安心して見ていられる選手で、
もう何年も「日本でナンバー1のクォーターバック」の座を守り続けている、
と言っても過言ではないでしょう。


そして、高田は、数年前、「無敵」の立命館大学を率いていたクォーターバック


実は、高田と波木は同年代で、2002年の甲子園ボウルでは、
直接対決していたりするんですよね。(結果は立命館大学の圧勝)


個人的には、その1年後、ライスボウルを生観戦したときに見た、
「ボールを渡したと見せかけて2・3秒経ってから急に走り出してタッチダウン」、
というスペシャルプレーが、あまりにも見事だったことが印象に残っていますが、
(いや、ホントに見事でした。リプレーを見て、ため息が出るくらい)
まあ、とにかく、当時の立命館大学は、
何をやっても面白いようにプレーが成功するチームでした。


・・・と、そんなわけで、三者三様に思い入れがあったりして、
個人的には、面白い陣容になったなぁ、と思っているところです。


ワールドカップは、約1週間で3試合という強行日程ですので、
(日本チームは、やや優遇された感のある日程ですが)
恐らく、1人のクォーターバックが全試合(全プレー)担当するわけではないと思います。


ですので、誰が「エース」になっても、誰が「第3」になっても、
それぞれのプレーぶりを楽しみたいですね。


クォーターバックについては以上ですが、
あと1人、個人的に思い入れのある選手を紹介しておきます。


以前に、「学生時代の波木の試合を見ていた」という話とか、
「カレッジフットボールの延長戦の仕組みの説明」とかの絡みで、
たびたび、当時、東海大学を応援していたことを書いていたりしますが、
その東海大学の選手の中で、一際目立つ存在で、応援し続けていた選手がいました。


それは、現富士通フロンティアーズRB進士祐介。


どんな選手かというのを、端的に表しますと、
「小さい体で、縦横無尽に駆け巡る」というタイプなんですけども、
まず、その「小さい体」というのが、半端ではなくて。


NFLヨーロッパの試合で、WR木下典明(今日は漢字表記)を見たりして、
「やっぱり日本人って小さいなぁ」と感じられている方も多いかと思いますが、
あれでも、身長178センチあります。


で、進士はどうなのかというと、なんと身長164センチ。
日本人選手の中に入っているだけでも、小さい小さい。


ちなみに、今回の日本代表最終候補で、「身長160センチ台」の選手は進士だけですから、
もう、ダントツに小さいことになります。


で、もちろん、体が小さいだけで注目していたわけではありません。
「縦横無尽」の華麗さが素晴らしかったのです。


なんというのでしょう、擬音で表すなら、「ひらひら」という感じでしょうか。


その場で、くるりと一回転、更にそこから逆回転したりして、
ディフェンス選手をかわしていくところなど、
見ていて楽しいこと極まりなかったですね。


いや、専門的に言えば、「ムダにカットを踏むのはよろしくない」、
ということになるのかもしれませんが、
単純に見ている分には、本当に楽しいんですよ。


後から思い返してみると、
ああ、「アイシールド21」の「デビルバットゴースト」って、あんな感じかなぁ、
・・・という気もしていたり。


本職のランニングバックでも活躍していましたが、リターナーとしての活躍が真骨頂。


ちょうど、カンザスシティ・チーフスWRダンテ・ホール(現セントルイス・ラムズ)が、
一世を風靡していた頃だったのですが、タイプ的にも似ている感じだったので、
勝手に「和製ダンテ・ホール」とか、そんな風に思って見てました。
(きっと本人も、動きの参考にしていたのではないかと思っているのですが)


いや、ホント、プレーぶりにかなり魅了されていたので、
第1回のIVYサムライボウルでMVP受賞したのも、もちろん現地観戦していましたし、
最後のカレッジボウル(オールスター戦)までも、現地観戦したりしていたものです。


ただ、社会人チームに所属してからは、あんまり見てなかったので、
実は、最近のプレーぶりがどんな感じなのかは、あまりよく知らなかったりします。
(ですので、もしかしたら、最近は「ひらひら」じゃないかもしれません)


最近の「日本代表強化試合」のスタッツを見ると、進士はあまり芳しくない成績だったので、
こりゃあ、ヤバいかもなぁ、と思っていたのですが、
残ることが出来ていて、ホッと一息。


ただ、実は、ランニングバックのポジションは、
二次候補から1人も減っていないんですよね。(現在4人)


ですので、「最終カット」で、確実に誰かカットされると思われるところ。
なんとか潜り抜けて、代表入りを果たしてもらいたいものです。


ああ、今度の強化試合は、見に行こうかなぁ。


よろしければ、皆さんも、注目してみてください。


以上、アメリカンフットボールワールドカップ日本代表最終候補の簡単な紹介、
・・・というか、僕の思い入れのある選手についてだけの紹介でした。


多分、日本のアメフトについて、こんなに長く書いたのは初めてのことだなぁ。


ああ、そうそう。
最初のクイズの答えを。


Brad Ekwerekwu」。


読み方は、「ブラッド・エックワーエックウー」ということらしいです。


そ・・・そこで切るのか・・・。