いよいよシーズン終盤
NFLヨーロッパ第8週の試合の感想を。
まずは、フランクフルト・ギャラクシー対ベルリン・サンダーの試合について。
これは、試合展開としては、非常に面白い試合でした。
いや、正直、ギャラクシーに楽勝してもらわないと、と思っていたので、
第4クォーター、サンダー側にタッチダウンを奪われて「3対22」になる展開は、
「おいおいおい・・・」って感じではありましたが。
しかし、試合残り時間10分強。
ここからが、凄かった。
ギャラクシーQBのJ・T・オサリヴァン、大爆発。
18ヤード、30ヤード、20ヤードのパスを通して、あっさりタッチダウンを奪うと、
次のオフェンスシリーズでも、ランプレーを1つも使わず、
9連続パスプレーでタッチダウン。
残り時間3分弱で、あれよあれよと5点差まできました。
しかし、ここで1回でもサンダーオフェンスにファーストダウンを奪われれば万事休す。
非常に手に汗を握りましたが、
見事に、ギャラクシーディフェンスがしのぎ切ります。
そして、折り返しのギャラクシーオフェンス。
やはり、パスプレーの連続。
17ヤード、11ヤード、そして、26ヤードタッチダウンパス。
大逆転勝利となりました。
改めて、「Play-By-Play」を見返してみると、
後半に入ってからのギャラクシーオフェンスは、なんと、全てパスプレー。
いや、スクランブルはありますが、全て「オサリヴァンのプレー」ということに違いはなく。
数えてみたら、27連続オサリヴァンのプレー。(キッキングプレーを除く)
ああ、逆転した後のツーポイントコンバージョンでも、
オサリヴァンが走ってるから、28連続か。
いや、最後、ニーダウンしてるから、29連続(ていうか、後半の全プレー)だ。
まさしく、オサリヴァン、ワンマンショー。
結局、終わってみれば、パスで333ヤード獲得。
ランでも、チームトップの20ヤード獲得。
(その他のランニングバックは、合わせて13ヤードしか獲得していないという・・・)
いやぁ、面白いものを見ました。
ただ、ギャラクシーには、注目しているWRアーロン・ホサックがいるのですが、
こんなにパス獲得ヤードが多い試合なのに、1レシーブもなし。
ターゲットになったのも2回だけ。
上手く、おとりになっていたのかもしれませんが、
ちと残念ですし、心配なところです。
これで、ギャラクシーは、6勝2敗。
ワールドボウル出場に向けて、いよいよ1歩前に出た、という感じですね。
意外と、ディフェンスに脆いところがあるのが、やや心配なところですが、
それでも、最有力候補であることに変わりはないと思いますので、
来週以降も、面白い試合を期待していきたいところです。
ああ、そうそう、あと1つメモ。
サンダーのキッカーは、ずっとKアンドリュー・ジャッカスだったのですが、
なぜか、この試合では、D・J・フィッツパトリックになっておりました。
ジャッカスのフィールドゴール成功率が、50%近くという酷さだったので、
見るに見かねての交代だったのでしょうかねぇ。
ただ、そのフィッツパトリックに回ってきた最初のフィールドゴールチャンスは、
いきなり50ヤードという長距離のもの。
次に回ってきたのも、44ヤードという比較的長い距離のもの。
結果、どちらも外してしまうのですが、
もうちょっと、チームとして配慮した方が良かったんじゃないでしょうか。
特に、失敗直後に点を取り返された、というようなことはなかったのですが、
最後に大逆転負けを喫した試合で、新加入キッカーが2回フィールドゴール失敗というのは、
なんとなく、「作戦負け」という感じもしないでもないです。
さて次に、ハンブルグ・シーデビルズ対ケルン・センチュリオンズの試合について。
先週書きましたように、ワールドボウル出場争いにおいて、
非常に注目される重要な試合。
そのことを選手たちも分かっていたでしょうし、
第3クォーターあたりまで、非常に競った展開で、
得点こそ少なかったものの、ドキドキしました。
いやぁ、ドキドキしますよ。
センチュリオンズのトライフォーポイントのキックのときとか。
・・・いや、最近の流れから、Kニック・ノヴァクがやらかしてしまうんじゃないかと、
そんな、嫌なドキドキが・・・。
まあ、幸いにも、それは無かったですけども。
試合展開的には接戦でしたが、結果としては、シーデビルズの快勝で、
内容としても、「ああ、シーデビルズの方が強いな」という感じでした。
先週も書きましたが、QBケイシー・ブラムレットは、
なかなか良いんじゃないですかねぇ。
今週もサックが多かったので、そのあたりが要改善なのは変わらないのですが、
成功率以上に、パスを成功してほしいときにしっかりと成功させているような、
そんな安心感を、見ていて多少感じました。
もちろん、このチームには、RBクエンティン・グリフィンもいますし、
このままの流れで、ワールドボウルまで行ってしまうのではないかと、
僕はそんな風に思ってしまいます。
これで、シーデビルズもセンチュリオンズも、共に5勝3敗。
今後のキーポイントは、トップを走るギャラクシーとの試合です。
まず、第9週にシーデビルズがギャラクシーと対戦。
そして、最終週にセンチュリオンズがギャラクシーと対戦。
もちろん、両方ともギャラクシーが負けるようなことがあれば、
この「シーデビルズ対センチュリオンズ」が、ワールドボウルの対戦カードとなるわけですが、
僕は、それは無いのではないかと予想しています。
そうなると、どちらのチームが勝ち残れるのか。
いやぁ、面白い展開となってきました。
さて最後に、「GAORA」で放送していた、
アムステルダム・アドミラルズ対ライン・ファイヤーの試合について。
そうか、ファイヤーのクォーターバックは、「あの」QBコウディ・ピケットだったのか。
いや、先週、この日記にもピケットの名前は書いていたりしますが、
僕の頭の中で、ピケットという選手がどういう選手なのか、
全く記憶とつながってませんでした。
この試合の放送で、「お父さんが闘牛士」と言われているのを聞いて、
「ああっ!」と。
そういえば、NFLの試合に出てきたときには、
「割といいクォーターバックだなぁ」と思っていたんでした。
ただ、今シーズンのここまでの成績と、そのピケットのイメージは、
やっぱりつながらないんですよね。
この試合では、なかなか頑張っていましたが、
凄く良かったかというと、そうでもなかったような。
再び、NFLの舞台に上がるには、ちと前途多難という感じですかねぇ。
さて、試合についてですが、まあ、インターセプトリターンタッチダウンが2回あったので、
アドミラルズオフェンス(QBドリュー・オルソン)のミスと言えば、その通りですけども、
ただ、以前から書いていますように、
ファイヤーは「ディフェンスのチーム」です。
これくらいのことは、やってくるでしょう。
この試合の敗因は、「ダメダメ」なはずのファイヤーオフェンスに、
簡単に押されまくっていた、アドミラルズのディフェンス陣でしょうね。
結局、今シーズンのアドミラルズは、
オフェンスもディフェンスも噛み合わない感じで。
「明らかに弱い」というチームではないだけに、見ていてもどかしいまま、
ワールドボウル出場争いからの脱落となりました。
アドミラルズのWRノリアキ・キノシタは、ミスも多かったですが、
「決まったプレー」は、なかなかインパクトがあって良かったのではないでしょうか。
キノシタのキックオフリターンは、やっぱりNFLの舞台で見てみたいものだなぁ。
レシーバーとしてもっと頑張らないと、辛いところだとは思いますが、
どこかのチームに目を付けてもらえないかなぁ。
以上、NFLヨーロッパ第8週の試合の感想でした。