レギュラーシーズン終了



レギュラーシーズン最終週、NFLヨーロッパ第10週の試合の感想を。


ここでまず、この時点のワールドボウル出場争いの状況を整理しておきますと、
フランクフルト・ギャラクシーハンブルグ・シーデビルズ
ケルン・センチュリオンズの3チームが6勝3敗で並んでいたのですが、
状況的にはシーデビルズが1番有利でした。


具体的には、センチュリオンズ対ギャラクシーの試合が引き分けない限り、
シーデビルズは確実にワールドボウル進出できる、という。


引き分けの可能性は低いですし、もしそうなったとしても、
そもそも自分たちが勝っていれば問題ないので、
もう、ほとんど決定しているも同然、と言っても良いかもしれません。


で、残りは、センチュリオンズ対ギャラクシーの試合で勝った方、
ということで、分かりやすいですね。


そんな状況の中。


ではまずは、ハンブルグ・シーデビルズライン・ファイヤーの試合について。


何週間か前に、シーデビルズセンチュリオンズだったら、
シーデビルズの方がワールドボウルに出場するのではないか、
・・・というようなことを書いていましたが、そう考えた理由の1つが、
実は、「シーデビルズの最終週の対戦相手がファイヤーだから」というものでした。


それなら楽勝するだろう、と。


シーズン終盤になって、ファイヤーが調子を上げてきている感はありますが、
ワールドボウル制覇を目指すのであれば、軽く乗り越えてもらいたいものです。


ところが。


大苦戦。


前半は「10対10」の同点で折り返し、
第3クォーターが終わっても、1タッチダウン追加しただけで「17対10」。


第4クォーターには、「17対13」と4点差に迫られてしまいます。


それでもシーデビルズは、その後なんとか時間を費やし、
残り時間2分時点で、オフェンス中でファーストダウン、という状況に。
ファイヤー側にタイムアウトが残っていますが、
あと1回ファーストダウンを取れば、勝利確定でしょう。


なのに、ここで。
シーデビルズWRマーカス・マクスウェルが、痛恨のファンブル


なんというか、毎週のように書いていますが、
「ディフェンスのチーム」ファイヤーが、狙いすましたかのようにターンオーバー
チームの「特徴」というのは、本当に、よく表れるものですね。


これで、敵陣45ヤード地点からファイヤーのオフェンス。
残り時間は、1分45秒。


これは、逆転してしまう流れか・・・?


・・・とか思った、次の瞬間。


今度は、ファイヤーTEショーン・マルケイファンブル
ターンオーバー
万事休す。


・・・なんといいますか。
やっぱり、ファイヤーファイヤー
ターンオーバーしたら、リターンタッチダウンまで持っていかないとダメでした。


・・・チームの「特徴」というのは、本当に、よく表れるものですね・・・。


ファイヤーは、4勝6敗でシーズン終了。
来シーズンは、オフェンスがしっかりしていますように。


シーデビルズは、この試合、勝つには勝ちましたが、
あまり良いところが無かったように思います。


ワールドボウル出場は決定しましたが、こんな内容では、ちょっと心配になるところ。


ただ、1つ気になることがありまして、
注目しているシーデビルズRBクエンティン・グリフィンが、
この試合、全く出場していなかったんですよね。


怪我等であるのならば、もちろん心配なところですが、
ワールドボウルには出場できるのであれば、当然、オフェンスは一気にレベルアップ。


そのあたりが、シーデビルズがワールドボウルで勝てるかどうかの鍵を握っていそうです。


さて次は、ケルン・センチュリオンズフランクフルト・ギャラクシーの試合について。


先ほど、「1枠」埋まりましたから、分かりやすい状況。(実際は、同時間帯の試合でした)
勝った方がワールドボウル進出です。


いやぁ、緊迫した試合でした。


・・・第2クォーター初めに、
センチュリオンズのKニック・ノヴァクフィールドゴールを外すまでは。


いや、毎週毎週、同じようなことばかり書いてるな・・・と思われるでしょうけど、
僕だって、書きたくないですよ、こんなこと毎週。


しかし、このノヴァクの「律儀さ」(?)には、恐れ入ります。


改めて調べてみたのですが、今シーズン、10試合のうち、実に6試合で、
ノヴァクは、「最初のフィールドゴール」を失敗していました。


残りの試合のうち、2試合ではフィールドゴール挑戦自体が1度もありませんでしたので、
つまりは、「最初のフィールドゴール」に成功したのは、たったの2試合だけ、という・・・。


ここまで偏った状況だと、なんか、「外すのが当たり前」と思えてしまって、
今週の試合でも、「ああ、やっぱり」としか思えなかったり。


ちなみに、ノヴァクの名誉のために記しておきますが、
フィールドゴール成功率は約60%(まあ、低いは低いですけど)ですし、
得点ランキングでは、リーグ4位(キッカーで3位)となっていますから、
決して、常に外しまくっているというわけではありません。


・・・なんで、「最初のフィールドゴール」だけ、そんなに外すのか・・・。


単に、だんだん調子を上げてくるタイプ、っていうことでいいんですかねぇ。
(だったら、もっと試合前の練習をしっかりやってください・・・)


今シーズンのNFLヨーロッパが始まる前まで、
僕はノヴァクを「非常に良いキッカー(のはず)」という位置付けで見ていたのですが、
どうも、今後は、「ネタ提供キッカー」としか見られないような気がしてきました。
(=「Kホセ・コルテスと同じ位置付け」・・・?)


・・・えー、頑張れ、ノヴァク。ぼちぼち。(ぼちぼち?)


さて試合に戻りまして、そんなわけで、ノヴァクが外した後、
もう、一気にギャラクシーペースになりました。


第3クォーター早々に「0対24」となって、
その時点で、ほぼ勝負ありという感じでしたね。


注目している、ギャラクシーWRアーロン・ホサックは、
4回投げられて3回レシーブ50ヤード獲得2タッチダウン
相変わらずの効率の良さです。


とりあえず、「磐石の強さ」を感じましたので、
ワールドボウルでもこの調子なら・・・と思いました。


センチュリオンズは、6勝4敗でシーズン終了。
ワールドボウル出場を逃したのは、ノヴァクだけのせいじゃない・・・と信じたい・・・。
(まあ、実際のところ、オフェンスにミスが多かったせいだと思いますけどね)


さて最後に、「GAORA」で放映していた、
ベルリン・サンダーアムステルダム・アドミラルズの試合について。


いやぁ、非常に面白い展開の試合でしたねぇ。


・・・ただ、まあ、今シーズンのサンダーは、
ほとんどパッとするところが無かったので、
アドミラルズが、そのチームと互角の試合をしたことに対しては、
「うーん・・・」と思ってしまうんですけども・・・。


それにしても、先週の放送の解説でもそうでしたが、
どうも、アドミラルズのスターターQBドリュー・オルソンに対する評価と、
控えQBコーリー・ブラムレットに対する評価が、
極端に離れすぎているように思うんですよね。


いや、ブラムレットが、それほど良いプレーをしているわけではないのは、
そのとおりだと思うのですが、
「ずっとオルソンが出続けていれば、アドミラルズはもっと強いのに」、
・・・というニュアンスなのには、同意できないところです。


確かに、オフェンスのリズムはオルソンの方が良いのですが、
そのリズムを一気に崩してしまうのも、オルソン自身。


この試合の2インターセプトは、非常に象徴的だったのではないでしょうか。


ちなみに、先週もちょっと書きましたが、
ブラムレットが途中出場することは「いつもどおり」ではありません。


第6週にスターター出場したときも合わせて、ブラムレットが出場したのは5試合。
オルソンが1試合出場し続けたのも、5試合。
成績は、どちらの場合も「2勝3敗」でした。


本当は、ブラムレットに、オルソンを押しのけるほどの実力があればよかったのですが、
そうじゃなかったところが、今シーズンのアドミラルズオフェンスの弱さだったのかな、
と、今はそう思っています。


アドミラルズは、4勝6敗でシーズン終了。
来シーズンは、パスにこだわり過ぎないオフェンスも模索してもらいたいところ。


サンダーは、2勝8敗でシーズン終了。
・・・頑張れ・・・。


と、いうわけで。


これで、ワールドボウルが、シーデビルズギャラクシーの対戦となりました。
ここ3週間くらいの「出場争い」の中では、
最も「順当」な結果となったと言ってよいでしょうね。


今シーズンの対戦成績は1勝1敗。
2試合とも点差が少なかったので、今回も面白い試合が期待できそうかな。


個人的には、ギャラクシーの方が地力は上だと思っていますが、
先週の試合のような、一進一退の試合になるといいですね。


どちらが勝つにせよ、今シーズン注目してきたグリフィンホサックに、
「大暴れ」を期待したいところです。


ワールドボウルは、現地時間6月23日午後7時、
日本時間24日午前2時(23日深夜)キックオフ。


GAORA」で生中継がありますので、非常に楽しみにしています。


以上、NFLヨーロッパ第10週の試合の感想でした。