スポーツ選手に求められるものは



NFL第4週マンデーナイトゲームNHKBS1で放送していた、
シンシナティ・ベンガルズニューイングランド・ペイトリオッツの試合の感想を。


まあ、「ペイトリオッツ、強いですね」としか言いようがないんですけども。


・・・日曜日のインディアナポリス・コルツの試合もそうでしたが、
「勝ってほしい」と思っているチームが、強い勝ち方をすると、
途端に、書きたいことがなくなってしまうのが、最近の傾向かも・・・。


というわけで、本日は、ベンガルズWRチャド・ジョンソンについて、
思うところでも書こうかな、と。


解説で、試合前に「タッチダウンセレブレーション」の準備をしていることに対して、
苦言を呈されていましたが、どうなんですかね。


僕は、セレブレーションは、元々、そんなに好きではありませんでしたが、
ジョンソンのものは、結構好きになってきています。


 http://d.hatena.ne.jp/Kiyota/20060330


最近、「過度なセレブレーション」はペナルティを取られることになっていますが、
これは、それが決まった昨年のオーナー会議のときの日記です。


ここでも書いていたように、ジョンソンのパフォーマンスは、
一貫して「ファンを楽しませたい」というところに軸足があり、
それが、好感が持てる理由の1つとなっています。


解説で言われていた「準備」も、楽しませようとしているからこその「準備」。


「スポーツ選手は、すべからくエンターテイナーでもあるべき」と思っている人なら、
この姿勢を賞賛すべきところでしょう。


まあ、「スポーツ選手は、決してエンターテイナーではない」と思っている人からすれば、
苦々しく思ってしまうのでしょうが・・・。


それから、ジョンソンのパフォーマンスは、
微笑ましいものが多いのも、好感が持てる理由の1つです。


いわば、「子供に見せられるパフォーマンス」と言いますか、
別の言葉で言うと、「PTAから文句がこないパフォーマンス」と言いますか。
(いや、「スポーツ選手らしくない」という理由で、文句は出そうではありますけど)


ちょっと前に、ダラス・カウボーイズWRテレール・オーウェンズが、
「過度なタッチダウンセレブレーション」で罰金を取られていましたが、
オーウェンズのやるセレブレーションは、ほとんどが「悪ふざけ」の類のもので、
「ファンを楽しませよう」というより、「自分が楽しもう」という姿勢を感じてしまいます。


オーウェンズは罰金なのに、なぜ、ジョンソンセレブレーションは罰金じゃないのか、
・・・ということも、ちょっと言われていたようですが、
これに関しては、リーグは良い判断をしたんじゃないか、と僕は思っています。


一律に「タッチダウンセレブレーション」=「悪」というのは、
あまりにも画一的すぎる判断なのではないでしょうか。


まあ、NFLも大きな組織なので、そういう「お役所的」判断が復活するかもしれませんが、
(個別の判断が混じると、多方面から苦情が来そうなので)
出来れば、今後も、内容を考慮したうえで判断してもらいたいですね。


・・・と、まあ、「ジョンソンセレブレーションは良し」という話を進めてきましたが。


ただ、ちょっと、現在は、まずい状況にあるようです。


それは、ベンガルズが3連敗中であること。


いや、試合中に、QBカーソン・パーマーと言い争う光景が見られましたが、
あれは別に、セレブレーションとは関係ないでしょう。
負けているチームに、よくある光景です。


問題は、マーヴィン・ルイスヘッドコーチが怒って言ったという、
「選手たちは、皆、自分勝手なことばかりしている」という言葉。


これを助長しているのが、「ジョンソンの勝手な行動」だとしたら、問題です。


ジョンソンの行動は、「ファンに対してのもの」であっても、
決して、「チームに対してのもの」ではないですからねぇ。


ジョンソン本人が、どう思っていようとも、
チームの中に「勝手なことをやってもいい雰囲気」が生まれてしまう可能性はあります。


あくまでスポーツ。


勝利していた上でこそ成り立つ「エンターテイメント」。


チームの成績が今ひとつなのに、ジョンソンが勝手なパフォーマンスをしていたら、
チームの雰囲気は、どんどん悪くなってしまうでしょうね。


果たして、今後、ベンガルズは「良い雰囲気」になれるのか。
そして、そんな中で、ジョンソンの「微笑ましい」セレブレーションが見られるのか。


今後に注目です。


以上、第4週マンデーナイトゲームの感想(?)でした。