週間オフェンスラインMVP(第12週)
さて、今週も、「オフェンスラインスタッツ」を用いた、
「週間オフェンスラインMVP」を掲載したいと思います。
まず、第12週の「ベストオフェンスライン選手」は以下の通り。
選手名 | オフェンスライン ポイント |
ラン | パス | 反則 | |
---|---|---|---|---|---|
LT | リーヴァイ・ジョーンズ (シンシナティ・ベンガルズ) |
29 | 6 | 23 | 0 |
LG | カイル・コウジャー (ダラス・カウボーイズ) |
33.5 | 38 | 2.5 | -7 |
C | メルヴィン・ファウラー (バッファロー・ビルズ) |
37.5 | 32 | 5.5 | 0 |
RG | ボビー・ウィリアムズ (シンシナティ・ベンガルズ) |
51.5 | 40 | 11.5 | 0 |
RT | ステイシー・アンドリューズ (シンシナティ・ベンガルズ) |
60 | 44 | 23 | -7 |
今週は、シンシナティ・ベンガルズのオフェンスが爆発。
ランで148ヤード獲得、パスで283ヤード獲得、
・・・という数字には、さほどインパクトを感じないかもしれませんが、
QBカーソン・パーマーは、パス38回中32回成功と、
多く投げている中で、とんでもなく高い成功率をマーク。
そして、ランも、5人で36回走って34回が1ヤード以上ゲインの「成功」。
こちらも、かなり高い成功率です。
そうとなれば、試合結果が「6対35」となるのも、頷けるところでしょう。
(獲得ヤードでは、それほどの差があるとは思えなくても)
これこそが、まさに、「オフェンスラインの力」というものかな。
というわけで、そのベンガルズから3人が入っておりますが、
その中で、今週の「週間オフェンスラインMVP」は、
反則1回のマイナスがありながらも、余裕の差でアンドリューズです。
アンドリューズは2004年、ベンガルズにドラフト4巡指名されNFL入り。
その年は1試合に途中出場したのみ。
翌年は14試合に途中出場。
そして、昨シーズンは、全16試合に出場し、
第11週からの3試合では、プロ入り初のスターター出場を果たします。
決して目立たないものの、毎年、少しずつ出番を増やし、
存在感を増してきました。
その昨シーズン後、フリーエージェントとなったアンドリューズですが、
無事、ベンガルズと再契約をします。
そして、今シーズンは、開幕からスターターを務めることに。
・・・となると、大出世を果たしたことになるのですが、
決して、すんなりとスターターの座に就いているわけではありません。
まず、そもそも第1週時点では「左ガード選手」としてスターター出場。
第2週・第3週もそうだったのですが、
第4週に、Tリーヴァイ・ジョーンズが左タックルのスターターに戻ってくると、
それまで左タックルだったアンドリュー・ウィットワースが左ガードに就きます。
というわけで、この週、アンドリューズは控えで途中出場。
翌週第5週はバイウィークでしたが、
第6週、右タックルのスターターだったウィリー・アンダーソンの怪我が悪化し、
(アンダーソンは、第1週からずっとインジャリーレポートに載っていました)
ついに、この週は欠場することになります。
その代わりに右タックルに入ったのが、アンドリューズでした。
左ガードから右タックルへ。
大きなポジション変更ですが、そこはもちろん、求められればやるのみ、というところでしょう。
翌週は、アンダーソンが復帰して、アンドリューズは控えに戻りますが、
やはり、アンダーソンの状態は思わしくなかったようで、
翌第8週から、再びアンダーソンが欠場し、アンドリューズがスターターに。
以来、右タックルでスターター出場を続けています。
こうして見てみると、アンドリューズの位置付けは、
「オフェンスラインの6人目」という感じで、
他の選手の穴埋めをしている形になりますね。
しかし、ここに来て、右タックルのポジションにも慣れてきたのでしょう。
ただの「穴埋め選手」ではなく、しっかりと、スターター選手としての地位を、
確立しつつあるように思います。
オフェンスライン選手で、ここまでゆっくりとした出世をする選手も、
なかなか珍しいのですが、成長の見込みがあるからこそ、
チームも、フリーエージェントとなったアンドリューズと再契約を結んだのでしょうし、
ここに来ての活躍を見る限り、その判断は正しかったと言えるのかもしれません。
ここまで、かなりオフェンスが不調で、成績が伸び悩んでいるベンガルズですが、
アンドリューズ他、オフェンスラインユニットの成長によって、
今後は、盛り返してくるのかもしれませんね。
さて、第12週時点での「オフェンスラインベスト10」は、以下の通り。
順位(比) | 選手名 | オフェンスライン ポイント |
試合数 | ラン | パス | 反則 |
---|---|---|---|---|---|---|
1位(↑) | LG ライアン・リルヤ (インディアナポリス・コルツ) |
180.5 | 11 | 172 | 29.5 | -21 |
2位(→) | RT ニック・ケイザー (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
167 | 11 | 34 | 140 | -7 |
3位(↑) | C ジェフ・サタデイ (インディアナポリス・コルツ) |
166.5 | 11 | 144 | 29.5 | -7 |
4位(↓) | LT マット・ライト (ニューイングランド・ペイトリオッツ) |
163 | 11 | 58 | 140 | -35 |
5位(↑) | LT トニー・ユーゴー (インディアナポリス・コルツ) |
137 | 6 | 90 | 61 | -14 |
6位(↑) | C ジェフ・フェイン (ニューオリンズ・セインツ) |
135.5 | 9 | 94 | 48.5 | -7 |
7位(↑) | LT ウィリアム・トーマス (フィラデルフィア・イーグルス) |
132 | 9 | 122 | 24 | -14 |
8位(↑) | RG ジェイク・スコット (インディアナポリス・コルツ) |
129.5 | 11 | 128 | 29.5 | -28 |
9位(↑) | RT マーク・トーシャー (グリーンベイ・パッカーズ) |
122 | 11 | 38 | 119 | -35 |
10位(↑) | LT エフレイム・サラーム (ヒューストン・テキサンズ) |
107 | 11 | 70 | 79 | -42 |
(NFL - My New Ratings & Stats)
今週は、ペイトリオッツオフェンスが大苦戦。
特に、シーズン序盤から「独走状態」だったライトの出来が酷くて、
先週比「−57ポイント」という、記録的転落により、
ついに、1位の座から陥落してしまいました。(しかも、一気に4位にまで)
うーん、この展開は、予想できなかったなぁ。
代わりに、復調しつつあるコルツオフェンスライン陣から、
先週3位のリルヤが、1位に浮上してきました。
いやぁ、どうなるのか、分からないものです。
まだ、現段階では、コルツやペイトリオッツの選手が上位を占めていますが、
6位以下にも、セインツやパッカーズなど、今まで見なかったチームが浮上してきていますし、
今後どういう展開になるのか、全く分からなくなってきた感じがします。
チームとしても、一応、ペイトリオッツが11連勝中で独走していますが、
案外、こういったランキングに表れてきているように、
「独走」という状態ではなくなってきているのかもしれませんね。
以上、第12週の「オフェンスラインスタッツ」でした。