頂上決戦の出場校は



本日、関東学生アメリカンフットボールリーグの決勝戦である、
関東大学選手権「クラッシュボウル」を現地観戦してきました。


いやぁ、無茶苦茶面白かったです。


前にも書いたことがありましたが、
僕は、「弱い時代」の日本大学を、ちょっと応援していたことがありまして、
今回、日本大学が決勝戦に出場するのは、非常に嬉しい感慨が。
(もちろん、何十年も前から応援されている方の感慨には及ばないでしょうが)


そんなわけで、日本大学を応援して見ておりました。


途中、「7対27」と大きく離されたときには、
「ああ、やっぱり法政大学の壁は高いのか・・・」という雰囲気が、
スタンドにも漂い始めていたのですが、後半の追い上げには大盛り上がり。


そこからの大逆転、そして、最後、4点差を追いかける法政大学のオフェンスを、
ゴール前5ヤード地点で凌ぎきった展開には、本当に感動しました。


これで、日本大学は、実に17年ぶりの甲子園ボウル出場。


また、関西学生アメリカンフットボールリーグで優勝した関西学院大学とは、
18年ぶりに甲子園ボウルで対戦することになります。


 http://www.koshienbowl.jp/04t_record.html


ここの記録を眺めるだけでも分かるように、甲子園ボウルの歴史の大部分は、
日本大学関西学院大学によって紡がれたものと言って過言ではありません。


僕は、「強い時代」の日本大学を見たことがない人間ですが、
そんな伝統の対戦が、18年の時を越えて実現することには、本当にワクワクしてしまいます。


良い試合を期待したいですね。


ちなみに、今年は、甲子園球場が改修工事中のため、長居陸上競技場が会場。
2週間後の12月16日(日)、午後1時キックオフです。


改めまして、日本大学の皆さん、おめでとうございました!
甲子園ボウルでも頑張ってください!


・・・というのは、日本の「カレッジ」の話題でしたが、
ここからは、アメリカの「カレッジ」の話題。


現地土曜日、レギュラーシーズン最終週の試合が全て終了しました。


果たして、波乱のシーズンは、どのような結末を迎えたのか。


各カンファレンス優勝決定戦の結果などについては、
後日、また触れるとして、ここでは「BCS全米選手権」出場校の行方を見てみます。


では、先週時点の「BCSランキング」上位10校の、
今週の試合結果を、一気にどうぞ!


 1位 (負) ミズーリ大Big 12
 2位 (負) 西バージニア大Big East
 3位 (−) オハイオ州立大Big Ten
 4位 (−) ジョージア大SEC
 5位 (−) カンザス大Big 12
 6位 (勝) バージニア工科大ACC
 7位 (勝) LSUSEC
 8位 (勝) USCPac-10
 9位 (勝) オクラホマ大Big 12
 10位 (−) フロリダ大SEC


・・・うわっ、マジか!


1位ミズーリ大と2位西バージニア大が、共に負けてしまいました。


ミズーリ大が負けることはあると思っていましたが、西バージニア大までとは・・・。


なんというか、まさしく、これこそが、
「波乱のシーズン」にふさわしい結末なのかもしれません。


これで、この2校の目前まで迫っていた「BCS全米選手権」出場は露と消え、
最終週を終わっても、なお、出場校の行方が混沌としてきました。


そのまま繰り上がるのであれば、「オハイオ州立大ジョージア大」となるはずですが、
話は、そんなに簡単ではないと思われます。


>両方とも負けた場合には、恐らく、次週に試合の無いジョージア大カンザス大ではなく、
バージニア工科大LSUUSCオクラホマ大あたりが候補となり、
>次週、バージニア工科大が勝てばバージニア工科大
バージニア工科大が負けてLSUが勝てばLSU
>・・・と、まあ、そんなあたりまでが現実的なところでしょうねぇ。


先日、こんなことを書いていましたが、実際に、そうなるんじゃないかと。
つまり、僕は、「オハイオ州立大バージニア工科大」がふさわしいと思うわけです。


ただ、世間一般の評判としては、オハイオ州立大は確定として、
もう1校はLSUじゃないか、という見方が強いようでもあります。


うーん、そうなったら、ちょっと納得がいかないんだけどもなぁ。


ここで、改めて、上記6位から9位までのチームの今週の対戦相手・試合結果を載せますと、


 (6位)バージニア工科大 30 - 16 ボストンカレッジ(11位)
 (7位)LSU 21 - 14 テネシー大(14位)
 (8位)USC 24 - 7 UCLA(ランク外)
 (9位)オクラホマ大 38 - 17 ミズーリ大(1位)


・・・と、どう考えても、
バージニア工科大の上にLSUが上がる理由がないと思うんですけども。


もちろん、LSUを推す人の意見は分かっていて、
「シーズンを通して、総合的に強かった(対戦相手も厳しかった)のはLSU」、
ということなんでしょう。(あと、負け方も非常に惜しい負け方だった)


そして、それよりも大事なことは、第2週にバージニア工科大LSUが直接対決していて、
LSUが大勝している、ということ。


分かります。
それなら、LSUバージニア工科大より上になって当然だろう、という考えは。


でも、それで出場校が決まるんだったら、
先週までのランキングは、一体なんだったんだ、と。


そもそも、先週時点の順位で、「バージニア工科大LSUより上」になっています。
そして、「ボストンカレッジテネシー大より上」でもあります。


ならば、ボストンカレッジに勝ったバージニア工科大が、
テネシー大に勝ったLSUより高く評価されて然るべきなのではないでしょうか。


・・・でも、そういうものじゃない、ってことなのかなぁ。


とりあえず、「バージニア工科大BCS全米選手権に出場できるかも」ということは、
ほとんど、話題にもなっておらず、誰もそんなことは考えていないようです。
(当の本人たちですら)


納得いかないけど、そういうものなのか・・・。


あとは、1位校に勝ったオクラホマ大の評価ももっと上がっても良いのではないか、
・・・とも思うんですけども、まあ、それはここでは置いておきます。


とにかく、どう決まろうとも、喧々諤々の議論が巻き起こりそうな感じで。


一応、他の可能性についても書いておきますと、
現4位ジョージア大も現5位カンザス大も、カンファレンスを制しておりませんので、
もし、この2チームのどちらかが出場するようなことになると、
そのあたりが、「問題」として話題になりそう。


ただ、カンザス大は今シーズン1敗しか喫しておらず、
オハイオ州立大を除く、他の上位校(LSUも)は、全て2敗を喫しているため、
(「オハイオ州立大カンザス大」なら、1敗校同士の対戦となるのに)
「2敗校が全米ナンバー1となっても良いのか」、という「問題」も、はらんでおります。


まあ、とにかく、どんな対戦カードになろうとも。


対戦カードが決まったら、みんな変にこだわらずに、
その対戦カードが今シーズンの「全米ナンバー1」を決める試合だと認識して、
試合の評価をしてもらいたいところですね。


僕も、「LSUに決まったら納得がいかない」なんて書きましたが、
そう決まって、更に、「BCS全米選手権」でLSUが勝ったら、
LSUが文句なしに「全米ナンバー1」だと思いますよ。


さてさて、どうなりますか。

週間オフェンスラインMVP(第12週)



さて、今週も、「オフェンスラインスタッツ」を用いた、
「週間オフェンスラインMVP」を掲載したいと思います。


まず、第12週の「ベストオフェンスライン選手」は以下の通り。

  選手名 オフェンスライン
ポイント
ラン パス 反則
LT リーヴァイ・ジョーンズ
シンシナティ・ベンガルズ
29 6 23 0
LG カイル・コウジャー
ダラス・カウボーイズ
33.5 38 2.5 -7
C メルヴィン・ファウラー
バッファロー・ビルズ
37.5 32 5.5 0
RG ボビー・ウィリアムズ
シンシナティ・ベンガルズ
51.5 40 11.5 0
RT ステイシー・アンドリューズ
シンシナティ・ベンガルズ
60 44 23 -7



今週は、シンシナティ・ベンガルズのオフェンスが爆発。


ランで148ヤード獲得、パスで283ヤード獲得、
・・・という数字には、さほどインパクトを感じないかもしれませんが、
QBカーソン・パーマーは、パス38回中32回成功と、
多く投げている中で、とんでもなく高い成功率をマーク。


そして、ランも、5人で36回走って34回が1ヤード以上ゲインの「成功」。
こちらも、かなり高い成功率です。


そうとなれば、試合結果が「6対35」となるのも、頷けるところでしょう。
(獲得ヤードでは、それほどの差があるとは思えなくても)


これこそが、まさに、「オフェンスラインの力」というものかな。


というわけで、そのベンガルズから3人が入っておりますが、
その中で、今週の「週間オフェンスラインMVP」は、
反則1回のマイナスがありながらも、余裕の差でアンドリューズです。


アンドリューズは2004年、ベンガルズドラフト4巡指名されNFL入り。


その年は1試合に途中出場したのみ。
翌年は14試合に途中出場。


そして、昨シーズンは、全16試合に出場し、
第11週からの3試合では、プロ入り初のスターター出場を果たします。


決して目立たないものの、毎年、少しずつ出番を増やし、
存在感を増してきました。


その昨シーズン後、フリーエージェントとなったアンドリューズですが、
無事、ベンガルズと再契約をします。


そして、今シーズンは、開幕からスターターを務めることに。


・・・となると、大出世を果たしたことになるのですが、
決して、すんなりとスターターの座に就いているわけではありません。


まず、そもそも第1週時点では「左ガード選手」としてスターター出場。


第2週・第3週もそうだったのですが、
第4週に、Tリーヴァイ・ジョーンズが左タックルスターターに戻ってくると、
それまで左タックルだったアンドリュー・ウィットワースが左ガードに就きます。


というわけで、この週、アンドリューズは控えで途中出場。


翌週第5週はバイウィークでしたが、
第6週、右タックルスターターだったウィリー・アンダーソンの怪我が悪化し、
アンダーソンは、第1週からずっとインジャリーレポートに載っていました)
ついに、この週は欠場することになります。


その代わりに右タックルに入ったのが、アンドリューズでした。


ガードから右タックルへ。
大きなポジション変更ですが、そこはもちろん、求められればやるのみ、というところでしょう。


翌週は、アンダーソンが復帰して、アンドリューズは控えに戻りますが、
やはり、アンダーソンの状態は思わしくなかったようで、
翌第8週から、再びアンダーソンが欠場し、アンドリューズスターターに。


以来、右タックルスターター出場を続けています。


こうして見てみると、アンドリューズの位置付けは、
オフェンスラインの6人目」という感じで、
他の選手の穴埋めをしている形になりますね。


しかし、ここに来て、右タックルのポジションにも慣れてきたのでしょう。


ただの「穴埋め選手」ではなく、しっかりと、スターター選手としての地位を、
確立しつつあるように思います。


オフェンスライン選手で、ここまでゆっくりとした出世をする選手も、
なかなか珍しいのですが、成長の見込みがあるからこそ、
チームも、フリーエージェントとなったアンドリューズと再契約を結んだのでしょうし、
ここに来ての活躍を見る限り、その判断は正しかったと言えるのかもしれません。


ここまで、かなりオフェンスが不調で、成績が伸び悩んでいるベンガルズですが、
アンドリューズ他、オフェンスラインユニットの成長によって、
今後は、盛り返してくるのかもしれませんね。


さて、第12週時点での「オフェンスラインベスト10」は、以下の通り。

順位(比) 選手名 オフェンスライン
ポイント
試合数 ラン パス 反則
1位(↑) LG ライアン・リルヤ
インディアナポリス・コルツ
180.5 11 172 29.5 -21
2位(→) RT ニック・ケイザー
ニューイングランド・ペイトリオッツ
167 11 34 140 -7
3位(↑) C ジェフ・サタデイ
インディアナポリス・コルツ
166.5 11 144 29.5 -7
4位(↓) LT マット・ライト
ニューイングランド・ペイトリオッツ
163 11 58 140 -35
5位(↑) LT トニー・ユーゴー
インディアナポリス・コルツ
137 6 90 61 -14
6位(↑) C ジェフ・フェイン
ニューオリンズ・セインツ
135.5 9 94 48.5 -7
7位(↑) LT ウィリアム・トーマス
フィラデルフィア・イーグルス
132 9 122 24 -14
8位(↑) RG ジェイク・スコット
インディアナポリス・コルツ
129.5 11 128 29.5 -28
9位(↑) RT マーク・トーシャー
グリーンベイ・パッカーズ
122 11 38 119 -35
10位(↑) LT エフレイム・サラーム
ヒューストン・テキサンズ
107 11 70 79 -42

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今週は、ペイトリオッツオフェンスが大苦戦。


特に、シーズン序盤から「独走状態」だったライトの出来が酷くて、
先週比「−57ポイント」という、記録的転落により、
ついに、1位の座から陥落してしまいました。(しかも、一気に4位にまで)


うーん、この展開は、予想できなかったなぁ。


代わりに、復調しつつあるコルツオフェンスライン陣から、
先週3位のリルヤが、1位に浮上してきました。


いやぁ、どうなるのか、分からないものです。


まだ、現段階では、コルツやペイトリオッツの選手が上位を占めていますが、
6位以下にも、セインツやパッカーズなど、今まで見なかったチームが浮上してきていますし、
今後どういう展開になるのか、全く分からなくなってきた感じがします。


チームとしても、一応、ペイトリオッツが11連勝中で独走していますが、
案外、こういったランキングに表れてきているように、
「独走」という状態ではなくなってきているのかもしれませんね。


以上、第12週の「オフェンスラインスタッツ」でした。

ディフェンス選手ランキング(第12週時点)



さて次は、「ディフェンスインパクトポイント」です。


まずは、第12週で高い値となった選手を、
ディフェンスラインラインバッカーディフェンスバックで、それぞれ1人ずつ。

選手名 ポイント タックル ロス サック パスDef INT FUM
DE パトリック・カーニー
シアトル・シーホークス
66 2 1 3 0 1 1
LB マイケル・ボーリー
アトランタ・ファルコンズ
53 6 0 3 0 0 1
SS マイケル・ルイス
サンフランシスコ・49ers
41 9 1 1 0 0 1
SS ローマン・ハーパー
ニューオリンズ・セインツ
41 4 1 0 0 1 1



まず、カーニーは、セントルイス・ラムズ戦で、
第1クォーター中盤にインターセプト


ちなみに、このプレー時に、ラムズQBマーク・バルジャーが脳震盪を起こし、
以降は、QBガス・ファーロットが出てきます。


そして、そのファーロットの1プレー目にサックを喰らわして、
ファンブルを引き起こしたのも、このカーニーでした。


この後、第4クォーターにも、大事なサードダウンに連続でサックをしており、
チームの逆転勝利に、大きく貢献しました。


ボーリーは、インディアナポリス・コルツ戦の第1クォーターに1回、
前半終了間際には、2回連続してQBペイトン・マニングサック


試合を接戦に持ち込むことに貢献しています。


が、第3クォーター中盤に、ボーリーは怪我で一時退場。
第4クォーターには試合に戻ってきますが、そのときには大きく点差が離れておりました。


もうちょっと、ボーリーが活躍できていたら、
もしかしたら、もしかしたかも・・・?


ルイスは、オーバータイムにもつれ込んだアリゾナ・カーディナルズ戦で、
多くのタックルを記録。


特に、第3クォーター最初のドライブで、サックファンブルフォースをしたのは、
直接ターンオーバーに結びついたわけではないとはいえ、
フィールドゴール圏内に迫っていたところから大きく遠ざけて、
パントに追い込むことに成功しており、
その後の展開を考えると、値千金のプレーだったと言えるのかもしれません。


そして、ハーパーは、カロライナ・パンサーズ戦の第3クォーターに、
RBデショーン・フォスターからファンブルを引き起こしターンオーバーとしたり、
第4クォーターには、登場したばかりのQBマット・ムーアからインターセプトを奪ったりと、
チームの大勝に貢献しました。


さて、第12週時点での「ディフェンス選手ベスト10」は、以下の通り。

順位(比) 選手名 ポイント タックル ロス サック パスDef INT FUM
1位(→) LB ジェイムズ・ハリソン
ピッツバーグ・スティーラーズ
298 41 7 10 2 1 6
2位(↑) LB ウィル・ウィザースプーン
セントルイス・ラムズ
233 61 14 6 6 0 2
3位(↑) DE アデワレ・オグンレエ
シカゴ・ベアーズ
230 21 9 10 2 0 4
3位(↓) LB ジュリアン・ピーターソン
シアトル・シーホークス
230 40 6 8 1 1 4
5位(↑) LB マイケル・ボーリー
アトランタ・ファルコンズ
228 71 8 3 3 2 3
6位(↑) DE パトリック・カーニー
シアトル・シーホークス
221 21 7 11 1 1 3
7位(↓) LB マイク・ヴレイブル
ニューイングランド・ペイトリオッツ
218 39 6 9 0 0 4
8位(↑) CB ネイト・クレメンツ
サンフランシスコ・49ers
214 57 6 1 7 2 3
9位(↓) DE ジャレッド・アレン
カンザスシティ・チーフス
212 21 10 11 7 0 1
10位(↑) DE オウシ・ウメニオーラ
ニューヨーク・ジャイアンツ
208 23 2 11 0 0 4
10位(↓) LB デマーカス・ウェア
ダラス・カウボーイズ
208 42 10 10 1 0 2

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やはり、ハリソンが独走状態に入ったようです。


今週も、2位との差を着実に広げました。


その2位には、先週6位からウィザースプーンから浮上し、
先週2位のピーターソンは、3位タイに下がっています。


また、今週活躍の目覚しかったボーリーカーニーが5位・6位に浮上してきた結果、
先週3位・4位・5位だったヴレイブルアレンウェアあたりは、仲良く順位を下げました。


とはいえ、先週も書きましたように、2位以下は大混戦。
しかも、拍車がかかった状況で。


先週時点では、「2位から5位まで20ポイント差、10位まででも34ポイント差」でしたが、
今週時点では、「2位から5位まで5ポイント差、10位まででも25ポイント差」に。


こういう状況では、毎週、順位がどんどん入れ替わるということが、
しばらく続くことになるんでしょうねぇ。


以上、第12週の「ディフェンスインパクトポイント」でした。